段々と書くのが難しくなってきました。よろしくお願いします。
エンジニア部から戻り、ゲーム開発部の部室にて。
「よっし!廃部の危機は免れたし、ゲーム三昧だーっ!」
そう元気にモモイさんは言う。
「ちょ、ちょっと気を緩めるには早くない!?」
「そうですね…まだ完全に決まったわけではないですよね?」
僕とミドリさんの言葉に、モモイさんは自信ありげに答える。
「大丈夫だって!ユウカにはもう伝えてあるし、明日アリスの資格審査に来るって。」
「全然大丈夫じゃない!資格審査って何!?そんなの初めて聞いたんだけど!」
「だって今言ったもん。」
モモイさんはなぜそんなに自信があるのだろう。アリスさんの話し方だってまだ完璧じゃないのに…
「モモイ、本当に大丈夫なの?」
先生が真面目な口調で話し始める。
「アリスの資格審査ってことは、見た目とか態度とか色々見られるってことでしょ?」
「えっ…そ、そうだけど…」
「なら、アリスの話し方は?」
先生の言葉に、モモイさんはモゴモゴと答える。
「そっそれは今からしようと…」
「お姉ちゃん、その言い方はしないやつ!」
「うん、なら今からやることは決まったね。」
ということで、アリスさんの資格審査に向けて、不自然がないようにアリスさんに色々と教えていく。
「アリスさん、ゲームと現実の区別はしっかりと。」
「いい?アリス、今から私が言うことを暗記してね。」
「アリスちゃんは……プログラマーってことにしよっか。」
「アリス、あんまり緊張はしなくていいからね。聞かれたことに答える。ただそれだけ。…あ、”肯定”とかは言わなくていいからね。」
次の日
「……あり得ないわ。」
ゲーム開発部に、ユウカさんが訪れた。
「ゲーム開発部に新入部員が入ったなんて、あり得ない…!」
「残念だけど、事実だよ!」
そして、ユウカさんの視線がアリスさんに向けられる。
「あなたが噂のアリスちゃんね。ゲーム開発部に入った、四人目のメンバー。」
ユウカさんはゆっくりと近づいていく。
「ふーん、ミレニアムの生徒ならほぼ全員把握してると思ってたけど……私がこんなにかわいい子のことを知らなかったなんて、ちょっと信じられないわね。」
「(ユウカさん…その発言はどうなんでしょう………)」
少しの沈黙。そして…
「よ、妖怪が出現しました…!」
…アリスさんがユウカさんのことを妖怪と言った。
「い、今この子、私のことを妖怪って言ったわよね!」
「か、勘違いだよ!妖精って言ったんじゃない?アリスは嘘なんてつけないんだから!」
モモイさんが頑張って誤魔化そうとするが、ユウカさんには効果がないようだ。
「くっ……悪役には慣れてるとはいえ、まさか初めて会う子に妖怪扱いされるなんて。」
「いい度胸してるじゃない…!」
「ま、まぁまぁユウカさん。少し落ち着いてください。」
「うんうん!とにかく、部の規定人数はこれで満たしたよ!これでゲーム開発部は存続ってことでOKだよね?」
その言葉にユウカさんはうんうんと頷く。…が。
「たしかにそうだけど、この子が本当に、自分の意志でここに来た部員だったら、の話だけど。」
「最近は規則が色々と変わっていてね。もう少し厳しく確認する必要が出てきたの。だから、アリスちゃんに簡単な取り調べ……じゃなくて、質問をするわね。」
「思いっきり本音出てますよ……」
そしてユウカさんとアリスさんは向かい合わせに座る。
…取り調べでは?これ。
「せ、選択肢によっては、バッドエンドになることもありますか?」
「バッドエンド……まぁ、そういうこともあるかもね。それじゃあ…質問を始めるわ。」
そうして質問が始まった……が、気づけばアリスさんのゲーム語りに話がシフトしてしまっていた。
モモイさん、ミドリさんは「終わった。」という顔をしていたが、僕は逆にこっちのほうがいいのではないかと思った。
熱弁が始まり数分。
「…ありがとう、わかったわ。短い時間だったけれど、アリスちゃん。あなたのことについては概ね理解できた。」
僕達はゴクリと唾を飲み込む。
「ちょっと怪しいところはあるけれど……ゲームが好きだってこと。それに、新しい世界を冒険したり、仲間と一緒に何かをやり遂げるストーリーが好きなんだってことは、十分に伝わってきた……そんなあなたがゲーム開発部の部員だというのは、何も不思議なことじゃないわ。」
もうダメだと思っていたみんなの空気は一変。みるみる希望が満ちていく。
「え…?」
「っていうことは!?」
「えぇ、規定人数を満たしているので、ゲーム開発部をあらためて正式な部活として認定……部としての存続を承認します。ただ…」
「やったぁ……え?」
うーん。希望は潰えたかな?
「それは”今学期まで”。今は人数だけじゃなくて、成果も必要なの。もちろん、最近変わった要件だから、猶予期間はあるけれど…」
「その期間は今月末まで。」
「嘘だ、あり得ない!」
「あり得るの。この前の部長会議でちゃんと説明したんだから。」
「なるほど……それなら何も言えませんよ、モモイさん。」
「ぐっ、ぐぬぬ…」
「まぁ、他にも言いたいことは色々とあるけど……最後に、”びっくりするぐらいの結果”、楽しみにしてるわよ。じゃあね。」
そうして去ろうとするユウカさんに声を掛ける。
「あの、ありがとうございます。」
「あら、感謝されるようなことはしてないわよ?」
「ふふっ、やっぱりユウカさんって優しいですね。」
僕がそう言うと、ユウカさんは頬を少し赤くして早歩きで戻っていった。
「結局、まだ廃部の危機…ってことだよね。」
「そうですね。そして、それを回避するためには、ミレニアムプライスで受賞できるすごいゲームを作る…」
「うん…そのためには、G.Bibleが必要…」
「結局G.Bibleじゃん!またあの廃墟に行くの!?やだぁ!!」
話はほぼふりだしと言ってもいい。そもそもG.Bibleのために先生が呼ばれたようなものだしね。
僕も手伝いたいけど…今僕の銃はウタハさんに預けてるし…
すると、ユズさんが口を開いた。
「G.Bibleを探しに廃墟に行くなら……私も一緒に行く。」
「え、え!?嘘!?」
「ユズちゃん、もう半年近く校舎の外に出てないのに…」
「……もともとは部長会議に出れなかった私のせいだから……それに、私は、この部室を……一緒に、守りたいの。」
…そう言われてしまっては、僕も行かないというわけには行かないだろう。まぁ、もともと行く気はあったけど…
「…僕も行きます。」
「えっ、ユウも?」
「はい。…僕も、皆さんの仲間ですよ。」
この数日間、この人たちと共に過ごして改めて気付いた、…友達、仲間というもの。
「パンパカパーン、ユズとユウがパーティに参加しました。」
「ふふっ、今回は、正式な加入です!」
「ユウも乗り気だね。…よし、みんな。準備はしっかりと。用意ができたら行くよ!」
銃はないが、できるだけやってみよう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ちなみにユウの身長は135cmぐらいです。12歳なんでね。