銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

28 / 104

新しいオムニバス章です。よろしくお願いします。




ルナのシャーレ業務
業務1:初業務!


 

 

 

 

 

 

 

朝5時、目覚まし時計の音で目が覚める。

 

 

私の名前はルナ。普通の吸血鬼。

 

普段から早起きではあるけれど、今日は初業務の日ということもあっていつもより意識して起きた。

 

「んぅ……ふぁぁ……」

 

少し眠いけど、身支度のために体を働かせる。

 

シャーレの建物内に割り当てられた自分の部屋。設備がかなり充実しているため、身支度はこの部屋の中だけで完結する。

 

「先生に感謝しないとですね……」

 

心の中で感謝しつつ洗面台で顔を洗う。この一気に目が覚めていく感覚が心地よい。

 

「ん……よし。」

 

自分の顔をチェックする。……いつも通り、きれいな顔。

 

髪の毛のセットとメイクはいつも最小限に済ませる。しなくても十分に綺麗だから。

 

そして後は着替え。支給されたシャーレの制服に袖を通した。……これは。

 

「……良いですね、この服。」

 

肌触りがよく、美しいデザイン。最高の一品と言える。

 

「……準備完了。時間はまだありますし、ゆっくりと朝ごはんでも食べましょうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ……キヴォトスではこんな事もするのね……皆学生だと言うのに……」

 

朝食をとった後、パソコンで今日の予定の確認とニュースを眺める。

 

そうしているうちに時間は8時を過ぎて、始業30分前となった。

 

「……先生が来ませんね……お寝坊でしょうか……」

 

そう。先生がオフィスに姿を表さないのだ。一応ここの主なのですから、30分前にはいてもおかしくはない。

 

「あ、そう言えば……」

 

私はお父様の言葉を思い出した。

 

『先生は寝坊を良くするから、その時は遠慮なく起こしてあげてね。』

 

少し前、ここで働くならばとお父様からいくつかのアドバイスを貰っていた時に言われた言葉。

 

「仕方ありませんね。起こしに行きましょうか。」

 

そうして私は先生の寝室へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「……ここですね。」

 

先生の名札が掛けられたドアの前に着き、ノックをする。

 

「先生?そろそろ時間ですので、起きていただけると……」

 

恐る恐るドアを開けて中に入る。

 

「……すぅ……すぅ……」

 

静かな部屋で、先生の安らかな寝息だけが聞こえて来る。

 

「……少し申し訳ないですが、先生がいないと仕事になりませんので……」

 

そうして私は申し訳ない思いをしながら先生の体を揺さぶった。

 

「先生。先生。起きてください。遅刻になってしまいます。」

 

「ん〜……?」

 

「眠いのは分かりますが……」

 

「……るな〜?」

 

先生の瞼が僅かに開き、小さな声でそう言ってくる。

 

「はい、ルナです。おはようございます。」

 

「うん……そっかぁ……うん…………って、え。」

 

完全に開ききった先生の目と私の目が合う。

 

「すいません。始業時間が近づいてきていたので……」

 

「ああっ!そうだよね!ごめんっ、昨日夜遅くまでゲームしてたから……」

 

先生は飛び起きて身支度を始めた。

 

見ているのも申し訳ないと思い、私はオフィスで待つことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……おまたせ……」

 

「いえ……まだ8時29分です。ギリギリ遅刻じゃありません。」

 

「そ、そっか。……ありがと……」

 

先生は席に座って息を整え始める。

 

「はあ……ほんとごめんね……初日から私が遅刻しちゃってどうすんのって話だよね……」

 

「別に気にしていません!先生が激務だということはお父様から良く聞いています。」

 

「いやぁ……」

 

そして、8時30となり、始業の時間となりました。

 

「それじゃあ、初日だからルナにはこの仕事をお願いね。マニュアルも付けてあるから、分からないことがあったら聞いてね。」

 

そう言って先生は小さな書類の束とラミネートされたマニュアルを置いて、自分の仕事を始めた。

 

「はい!……よし、やろう。」

 

姿勢を正して書類に手を伸ばす。マニュアルをざっと読んで内容を把握し、仕事を始めた。

 

 

 

 

 

 

数時間後

 

 

 

「ふぅ……」

 

正直、簡単な仕事だった。多分、初めてということで先生が配慮してくれたのだろう。

 

「お疲れ様。どう?分からないとことかある?」

 

先生が話しかけてきた。……よし、ここは思い切って言ってみましょう。

 

「いえ……。……あの!」

 

「ん、なに?」

 

「もう少し難しくてもいいと言いますか……もっといっぱい仕事を振ってほしいとか……」

 

「えっ!?初めてなのに行けるの?」

 

「昔は沢山やっていたので……」

 

「そっかぁ……じゃあ、もうちょっと大変なのお願いしちゃおっかな。」

 

「! はい!」

 

 

 

 

 

その後、新たに与えられた仕事を難なくこなし、この日は終わりました。

 

 

「……明日からも……がんば……ろ…う。」

 

今日は、ゆっくり眠れそうです。

 

 

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

新しいミニストーリー集の章です。この章ではルナのシャーレ業務中に起こるあれこれのお話です。メインは、当番に来た生徒との関わりを書けたらいいなと思っています。

ユウの日記のほうがメインなのでそっちが多いと思いますが、こちらもぜひ楽しみにしていただければなと思います。

こっちの章のリクエストも受け付けますので、よろしくお願いします。




  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。