銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

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こちらの章からは本編とはあまり関係のないミニストーリーになります。よろしくお願いします。



ユウの日記
日記1:血、食レポ!


 

ある日のシャーレにて……

 

 

「そういえばさ〜、血の味ってどんな感じなの?」

 

「急ですね。」

 

「いや〜、最近ユウに血を吸わせることが多くなってるじゃん?ふと気になっちゃって。」

 

確かに、最近は戦闘も多くて血をたくさん使うから、血を吸う機会も増えていた。

 

「まあ、減るものでもないですし、説明しましょうか。」

 

「やった。」

 

 

 

「じゃあ、始めますね。」

 

「うん。」

 

机を片付け、講義のような形で説明が始まる。

 

「前提として、血の味は人によって違うんです。」

 

「へ〜。じゃあ私のはどんな味?」

 

「先生は…そうですね、とにかく深みがあります。」

 

大人だから、なのか先生の血はコクがあってとにかく美味しい。

 

「それは…どうなの?」

 

「…まあ、血の味なんて説明されてもわからないですよね。でも、先生のは好きですよ。」

 

「えっ!?…ちょっと照れるね……」

 

「血の味を好きだって言っただけですよ?」

 

「それでも!」

 

先生の照れているところなんて初めて見るかも。いつもとは違って可愛い。

 

 

「ふぅ。じゃあ、他の子はどうなの?例えば……風紀委員会の子たちとか。」

 

「全員違いますね。」

 

「うーん、そうじゃなくって……あ、こう言えばいいのかな?血の食レポをしてみて。」

 

「血の食レポですか……食と言えるかは微妙ですが、やってみますね。」

 

 

そして、風紀委員会の皆さんの食レポをひとりづつすることに。

 

「まず、お姉ちゃんの血は優しくて甘い味がします。僕が初めて血を吸ったのがお姉ちゃんの血なので一番印象に残ってます。」

 

「たしか、ユウを拾ったのがヒナなんだよね?」

 

「はい。今でもお姉ちゃんには感謝しかありません。」

 

「……では次に、アコさんですね。」

 

「アコさんの血は、ほんのちょっとだけ辛いんですけど、温かさ……言葉にするのが難しいんですけど、辛いだけじゃないって感じです。」

 

言葉にするのが難しい。ただ、美味しいことに違いはないのだが。

 

「うーん……もしかしたら、血の味はその人を表しているのかもしれないね。アコは最初は私にツンツンしてたけど最近は心を開いてくれてる感じがするし。」

 

「…言われてみてば、そうですね。イオリさんの血は情熱に満ち溢れた感じですし、チナツさんのはとにかく甘いです。」

 

「じゃあ、やっぱりそうなのかな?……情熱に満ち溢れた…ってのは味の表現としてはどうなんだろうね。」

 

「あはは……味を表現するのって、難しいですね。」

 

味わう分にはいいのだが、それを言葉にして表現するとなるととても難しい。

 

「……でも、全部美味しいことには変わりないです。」

 

「へぇ。…私も飲んでみたいなぁ。」

 

「…良いことないですよ?僕は吸血鬼だから大丈夫ってだけで、普通の人が血を飲むのは良くないことなんです。」

 

「流石に分かってるけど……」

 

原理はわからないが、吸血鬼は血を飲んでも体に悪影響は起こらない。むしろ力が湧くからいいことだ。

だけど、普通の人が血を飲むと感染症だったり鉄分の過剰摂取があるから悪影響だ。

 

「…できるかはわかりませんが、安全な血を作ってみますから、飲みますか?」

 

「えっ、ほんと!?飲みたい飲みたい!」

 

なんで先生はこんなにも血を飲みたがっているのだろう……

 

「最近、血の性質変化の練習をしてるんです。多分、栄養とかもいじれると思います。」

 

 

試すこと数分……

 

 

「…多分できました。」

 

「ほんと?すごいね。」

 

「多分安全だとは思いますが……ああ言った手前、飲むのはやめませんか?」

 

血のことはなんとなくで分かるのでこの生成した血はおそらく安全だろうが、もし安全ではなくて、先生の身になにか問題が起こったら大変だ。

 

「大丈夫!多分安全なんでしょ?じゃあ行ける!」

 

そう言うと、先生はグラスに入っていた血を一気飲みした。

 

「あっ!!」

 

「………」

 

「せ、先生…?」

 

先生は血を飲むなり黙り込んでしまった。

 

ほんとにだいじょぶかな!?これで先生に何かあったら……

 

すると、いきなり先生が叫んだ。

 

「う、うまああぁぁぁぁ!!!!」

 

「!?!?」

 

「おいしっ!?なにこれ!本当に血なの!?」

 

「え、えっと……大丈夫…ですか?」

 

「うん。むしろなんか頭が冴えてきた気がする!」

 

見た感じ、本当に大丈夫なようで、むしろ良くなったとまで言っている。

 

「これが血なんだね……ユウの気持ちがちょっとだけ分かった気がする。」

 

「そうですか?……どんな味でしたか?」

 

「う〜ん……難しいね……」

 

「ま、とにかく美味しかった!」

 

「ふふっ、それなら良かったです。でも、今回はたまたまだったかもしれないのでもう作りません。」

 

「え〜っ!美味しかったのに!」

 

「次も安全とは限りませんから。」

 

血の性質変化はまだまだ練習中だから、安定はしていない。つまり、次も今回と同じような血を作れるとは限らないのだ。

 

「…分かった。」

 

先生はしょんぼりとしていて、ちょっとだけ申し訳なかった。

 

 

 

その後、風紀委員会にて

 

 

「ユウ、先生に血を飲ませたって本当?私も飲みたいのだけれど。」

「先生だけに飲ませて、私たちに飲ませないってことはないですよね?」

「私は別にいいんだが……まあ、気になりはするけど。」

「血を飲むのはあまり良くないと分かっていても、ちょっと飲んでみたいです。」

 

 

先生が皆に言ったのか、血を迫られる様になってしまった。

 

なんとか練習をして安定して飲める血を作れるようになったので、たまーに皆さんに振舞っている。

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

”ユウの日記”はミニストーリーのオムニバス形式のようなものになっています。

エデン条約編を書くにあたって色々と構成を練りたいのでその間はこれの投稿が主になっていくと思います。
本編を楽しみにしてくださっている方には申し訳ないですが、こちらのミニストーリーも楽しんでいただければ幸いです。
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