銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

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無双回。よろしくお願いします。



最強の王

 

 

 

 

「…やっと来ましたか。」

 

至聖所にたどり着いた僕たちを待っていたベアトリーチェ。

 

「ですが…少し遅かったようですね。儀式は既に半分ほど進行しています。」

 

『!?』

 

至聖所の奥にあるステンドグラスの前には、アツコさんとヒガンが貼り付けにされており、血が流れていた。

 

「ロイヤルブラッドの神秘。そして吸血鬼の王の血……それらを搾取し、力を借り……私は自分の存在をより高位のものへと昇華しています。」

 

 

……とんだクズ野郎だ。自分の為にあんなふうに他人を利用するなんて……

 

 

ベアトリーチェは、言葉を連ねていく。

 

「さあ、先生。不可解な大人、私の敵対者よ。」

 

「あなたは、もしかしたら私を誤解しているのかもしれませんね。」

 

「私たちはこの世界を通じて各自が望むことを追求しています。あなただって、同じ。何にもなる事もできるし、すべてを識ることができます。」

 

 

……だめだ。我慢ならないな。

 

 

『そこまでにしろ。』

 

「っ!?」

 

”私”は殺気を飛ばす。

 

『お前の”理想”は、そんなに腐りきっているんだな。』

 

「…なんですって?私のこの”崇高”を……否定するつもりですか?」

 

『ああ。そうだ。』

 

「では、あなたは何を望むというのですか?」

 

『そうだな………”誰もが笑って、仲良く過ごせる世界”。私はこれを、ずっと望んでいたからな。』

 

「そんな幼稚な理想……証明できるなら、証明してみせなさい……!」

 

そう言うと、ベアトリーチェは姿を変えていく。人の形はどんどんと大きくなっていき、変化した姿には、”怪物”という言葉がお似合いだった。

 

「さあ、その目にしかと映しなさい!これが私……高位の存在となった姿です!これ子ぞが本来の姿……偉大なる大人の姿なのです………!!」

 

「それが正体なんだね、ベアトリーチェ。」

 

全員が姿を変えたベアトリーチェに驚いている中、”私”は……

 

『偉大な大人…?笑わせるなよ。』

 

そう言って、血で全身を囲った。

 

シュルシュルシュル……

 

『お前のそれは、ただの”怪物”だろう?偉大さと言うのは…こう示すものだ。』

 

囲っていた血が流れると、”私”の姿は変わっていた。

 

服装は派手なマントに鮮血色の豪華な服。そして、背中には大きな翼が生えていた。

 

『この姿はあまり好きではないが……今ばかりは、これのほうがいいだろうな。』

 

そして、”私”は先生にミカさんにも渡した丸薬を渡す。

 

『先生には、二人の救出をお願いしたい。』

 

「うん。任せて。」

 

先生はそう言うと、丸薬を飲む。

 

「……力が湧いてくる。」

 

『スクワッドの3人は、私と共にあの”怪物”を。』

 

「ああ。」

「…はい!」

「うん。」

 

『怖がることはないさ。君たちの道は…私が拓こう。』

 

「……頼んだ。」

 

 

「さあ……来なさい!!」

 

 

最終決戦が、今始まる。

 

 

 

 

 

 

 

ヒュンッ!!

 

「ぐっ!?」

 

高速の槍を投げ、戦闘が始まる。

 

そして、大きな翼を使いベアトリーチェに接近する。

 

『遅いな。』

 

「このっ…!」

 

 

ザシュッ!!

 

 

血の剣で、ベアトリーチェの腕を切り落とす。

 

そして、そこにスクワッドの3人の射撃も加わる。

 

『いい調子です。このまま一気に攻めますよ。』

 

「ああ!もちろんだっ!」

 

「っ!調子に…乗るなぁッ!!!」

 

ベアトリーチェの頭に光が集まっていき……

 

 

シュオオオォォォォオオッ!!!

 

 

ビームが発射された。

 

だが。

 

『その程度か?』

 

”私”は同じように血のビームを打ち返す。

 

「グアアァァッ!?!?」

 

ビームをくらい、ベアトリーチェはよろける。その隙を逃すまいと、全員が総攻撃を仕掛ける。

 

撃つ。撃つ。撃つ。撃つ。そして、ベアトリーチェは倒れ込む。

 

 

『終わりだ。』

 

「ぐっ、ああ……なりません……!!私の権能が……!!……そうです…あの小娘の血を…!!」

 

ベアトリーチェは至聖所のステンドグラスのほうに視線を向ける。

 

だが…

 

「何ッ!?」

 

そこに二人の姿は、なかった。

 

「悪いけど、二人は返してもらったよ。」

 

捕らえられていた二人を救出し、壁際に寝かせながら先生は言う。

 

「…ぁ……貴様ぁぁぁぁ!!!」

 

ベアトリーチェは、叫びながら先生へ襲いかかる。

 

「…裁きを受けるときだよ。ベアトリーチェ。」

 

先生は、二人を守るようにベアトリーチェの正面に立つ。そして、拳に力を込めていく。

 

「っ…これなら…!!」

 

「先生ィィィィッッッ!!!」

 

先生とベアトリーチェの距離がゼロになる…その瞬間に、先生は拳を突き出し、ベアトリーチェを殴り飛ばした。

 

相当な威力で殴られたベアトリーチェは、反対側の壁まで吹き飛び、大きな音を立てて倒れた。

 

『よくやった。先生。』

 

「ありがと。ユウのおかげだよ。」

 

「……終わった…のか?」

 

僕たち全員が、ベアトリーチェが吹き飛ばされた方向を見る。

 

だが、いくら経っても、ベアトリーチェが起きる気配はなかった。

 

『…終わり。だな。』

 

”私”の言葉を聞いた皆は、その場に座り込んだ。

 

「はぁ……大変だった…」

 

「…ああ。……待て、アツコは!?」

 

サオリさんの言葉に、スクワッドの3人の視線が壁際の二人へ向いた。

 

「大丈夫。息はしてる。」

 

『念のため、二人にも丸薬を飲ませよう。』

 

そう”私”が丸薬をアツコさんに飲ませようとした時……

 

「ん……」

 

アツコさんが、ゆっくりと目を開けた。

 

「アツコ…!」

 

「サオリ、ちゃん……?」

 

「姫…」

 

「ひ、姫ちゃん!!気が付きましたか!?」

 

「うん……サオリ、ヒヨリ、ミサキ……みんな、おはよう。」

 

そう言うと、アツコさんにサオリさんが抱きついた。そして、何度も何度も、感謝を述べていた。

 

 

その間、”私”は、ずっと、ヒガンを見つめていた。

 

「……ユウ。」

 

それを見て、先生が近づいてくる。

 

『吸血鬼の生命源というのは、血だ。ヒガンは血を多く失っている状態……おそらく、一週間は目を覚まさないだろう。』

 

「そっか……」

 

『さて…私はミカの様子を見に行ってくる。先生は、もう少しここで皆のことを見てやってくれ。』

 

「うん。ミカを頼んだよ。」

 

ミカさんは強いし、丸薬もあるから大丈夫だとは思いつつも、”私”はミカさんの元へ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

至聖所を出て少し進むと、戦闘音が大きくなってくる。

 

「あっ!ユウ君!」

 

戦闘をしながらも、僕に気づいたミカさんは明るく声をかけてきた。

 

『ずいぶんと余裕なようだな?』

 

「うん!あのもらった丸薬すごいね!?最初はちょっと押されちゃってたけど、あれを飲んでから力が湧いてきて負ける気がしないよ!」

 

『そうか。それなら良かった。だが、ここからは、私も力を貸そう。』

 

「おっ、それは助かるかも。じゃあ……一気に行くよ!!」

 

 

こうして、”私”とミカさんは、聖徒会との戦闘に入っていった。

 

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

ちょっと変なところで切っちゃったかもしれませんが、まあ一段落ということで。

そろそろ、3章の終わりがみえてきました。もう少しお付き合いください。

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