銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

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終わりももう少し。よろしくお願いします。



楽園はここに

 

 

 

「これで……終わりっ!!」

 

 

バンッ!バンッ!!

 

 

ミカさんは最後に残ったバルバラに銃弾を打ち込む。

 

その攻撃でバルバラは倒れ、消えていく。

 

『よくやった。』

 

そう言いながら”私”はミカさんに近づき、頭を撫でる。

 

「えへへ…ユウ君のおかげだよ。」

 

ミカさんは少し恥ずかしそうにしながらも微笑んだ。

 

『……こうしていると、あの子達のことを思い出すな……』

 

「あの子達……?…って!二人は大丈夫だったの!?」

 

『ああ、無事だ。』

 

「よかった……」

 

”私”の言葉を聞いて、ミカさんは大きく安堵する。

 

そうしていると、奥から先生が歩いてきた。その隣には、正義実現委員会の生徒もいた。

 

「二人とも!無事!?」

 

先生は僕たちを見つけるなり駆け寄ってくる。

 

「せ、先生……私…その……頑張ったんだよ…?」

 

「うん、知ってる。ミカは頑張ったよ。」

 

先生は優しく、穏やかにそう言った。

 

それを横目に”私”は通信中だった正義実現委員会の生徒に話しかける。

 

「……はい、ミカ様も確保したっす。」

 

『君が、先生をここまで連れてきてくれたのかい?』

 

「えっ!?あっ、はい!正義実現委員会のイチカっす!」

 

急に話しかけたので少し驚かせてしまったようだ。

 

『ああ、すまない。驚かせるつもりはなかったんだが……』

 

「いやいや!気にしないでほしいっす!……この人が、報告にあった……

 

『ん。何か言ったか?』

 

「な、何でもないっす!それよりも、安全地帯に退却しましょう!ここはお二人が制圧してくれたっすけど、他のところではまだ聖徒会がうろついてるっすから。」

 

『了解した。案内を頼む。』

 

”私”は先生とミカさんをに声をかけ、イチカさんと共に動き始める。

 

「はーい。さあ、行きましょう!皆さんを待っている人がいるっすよ。」

 

「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生……!!ミカさん!!ご無事でしたか!…それに、ユウさん…でしたよね…?」

 

安全地帯にたどり着いた僕たちは、ティーパーティーのナギサさんに話しかけられる。

 

「『はい。…会うのは初めてですね。ナギサさん。』」

 

「な、ナギちゃん……?あれ、どうしてここに……」

 

「ここがアリウス修復作戦の指揮本部です。」

 

どうやら、僕たちの知らないところで作戦が展開されていて、安全地帯というのはここ本部のことだったらしい。

 

「ど、どうやってここに来たの……?」

 

ミカさんがそう問いかけると、後ろから、どこかで聞いたことのある声が聞こえる。

 

「私が教えたのだよ。」

 

僕たちは振り向く。

 

「セイア……!!?」

 

「せ……セイア……ちゃん……」

 

セイアと呼ばれた、僕が夢で会った狐耳の少女がそこに立っていた。

 

「本当に愚かだね、ミカ。常のように、衝動で動いて事を過つ。それが君の悪癖だよ。」

 

そして、セイアさんは語った。どうしてここへ来れたのかを。

 

……と言っても、”取引をした。”としか言わなかったけど。

 

「一つ確かなことは……ナギサはミカを救うためなら、自分のすべての権力を手放しても構わないとまで告げ、周囲を総動員させたということかな。」

 

その言葉を聞いて、”私”は優しく微笑む。

 

『ミカ。君は、とても大切にされているんだよ。』

 

「……そっか……みんな……」

 

「そうだ。だから……君を救うために来たよ、ミカ。」

 

「……セイアちゃん、相変わらず何言ってるのかわかんないよ。本当に偉そうだし、心底ムカつく。何度も懲らしめたいと思ってた。」

 

「!?」

 

ミカさんの唐突なムカつくという言葉にセイアさんは驚く。

 

だが…

 

「……でも、それでも大好き、セイアちゃん。」

 

「……え?」

 

ミカさんは、続けてナギサさんにも話す。

 

「ナギちゃんはヒステリーがひどすぎ!っていうか、こんな所まで紅茶を手放せないのちょっとどうかと思うよ?カフェイン中毒?それとも強迫症?」

 

確かに、ナギサさんはこんな所でティーセットを広げているけれども。

 

「……でも、そんなナギちゃんが大好き。」

 

「い、いえ、これは……緊張してしまって…………えっ?」

 

「うん……二人とも、大好きだよ。二人ともありがとう……そして、ごめんね……。」

 

ミカさんは涙を流しながらそう言う。

 

その光景を見て、”私”は……

 

『(ああ……私の望んだ世界は、今、やっと。得られた。)』

 

そう、心の中でつぶやいていた。

 

 

 

 

「では、そろそろ参りましょうか。ミカさんの聴聞会まで、もう時間がありませんから。」

 

「えー……私、この格好で行かなきゃダメ?ちょっと着替えたいんだけど……傷の治療もしたいし。人前に立つんだから、髪もセットし直さなきゃいけないし。」

 

確かに、ミカさんは戦闘の影響で服はところどころ破けているし、髪もぐちゃぐちゃだった。

 

「はぁ……好きにするといい。」

 

「ええ。それに私たち三人とも徹夜してしまってますし、こんな格好では……」

 

「私も一緒に行くよ。」

 

先生が名乗り出る。

 

「……もちろんです先生。全員で聴聞会に出席するのが、私たちの約束ですからね。」

 

どうやら、それは決まっていたことのようだ。

 

『すまないが、私は少々休むとするよ。…まあ、”私”がこうして出てくることは、もうほとんどないだろう。今の私が、過去と向き合わない限りはな。』

 

そう”私”が言うと、血の繭が出てくる。

 

 

パキパキ……パキンッ。

 

 

それが破れると、僕の視線はいつもどおりの高さに戻っていて、髪も短くなった。

 

「うん、やっぱりこっちのほうがユウって感じがして落ち着く。」

 

「そうですか……?…っ……」

 

戻ってから、急激にめまいを感じる。

 

「ユウさん、大丈夫っすか?」

 

よろけて倒れそうになったところを、イチカさんが支えてくれた。

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「私はユウさんを救護騎士団に連れていくっす。なので、皆さんは聴聞会に向かってくださいっす。」

 

そう言うと、イチカさんは肩を貸してくれて、そのまま救護騎士団に向かうこととなった。

 

「そっか。じゃあ、ユウをよろしくね、イチカ。」

 

 

 

 

 

「(ユウさんのこのギャップ……悪くないっすね……)」

 

向かっている途中、イチカさんの視線がちょっとだけ気になった。

 

 

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

かなり短く、申し訳ないです。

過去ユウが出てくるのは、ここと1部最終編だけの予定です。なので、出番は殆ど終わり〜

ちなみにイチカは私の推しの一人です。かわいいよね。
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