銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

60 / 60

いざ、二人を助けに。よろしくお願いします。



対峙

 

 

 

 

風に乗り、上空を飛ぶ。エリドゥに侵入するために。

 

 

 

 

少し前……

 

 

「ヒガンは、どうやって侵入するんだ?」

 

「吸血鬼の力を使って、上から。」

 

考えていた方法。それで私は単独でエリドゥに侵入する。

 

「上から……って、できんのかよ?」

 

「はい、これなら。」

 

そう言って、私は身体に霧をまとわせた。

 

私のもう一つの得意技、”血の霧化”だ。

 

「……なるほど。それならば、システムに検知されない……と。」

 

ウタハさんがそうつぶやいた。さすがエンジニア部部長、正解だ。

 

「そのとおりです。それに、上手いこと使えば壁だってすり抜けられますから!」

 

そう、霧化を応用すれば物体を貫通できるのだ。と言っても、本当に精密な操作が必要だから、吸血鬼の中でできるのは私とパパくらいだったけどね。

 

「分かった。なら、ヒガンはその方法で侵入しろ。後はさっきの作戦通りに動いてくれ。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

そして今に戻る……

 

 

 

「(流石に、これを検知はできないよね〜)」

 

霧化したことで防衛システムをすり抜け、エリドゥの中へと侵入することができた。

 

「さて……このへんで一番高い場所……」

 

辺りを見渡し、狙撃がしやすそうなポイントを探す。

 

 

その時。

 

[侵入者、発見。]

 

背後から、ロボットの声がした。

 

「!?」

 

バレた!?霧化してるってのに……このロボット、高性能すぎない!?

 

「(私がいるってことはあんまりバレないようにしなきゃだから……)」

 

あまり騒ぎを起こさず、確実にロボットを仕留める方法。

 

「ふっ!!」

 

私はロボットへと急接近する。

 

[目標補そk]

「遅い。」

 

細かくした血をロボットの隙間から流し込む。私の高速操作だからこそできる技だ。

 

[……]

 

内部機構を一瞬で認識し、主要部分を故障させたことにより、警備ロボットは動かなくなった。

 

「ふぅ……よし。先を急ごう……」

 

私は再び見晴らしの良い場所を探して動き出した。

 

 

 

 

 

■Sideユウ。

 

 

 

「暇だなぁ……」

 

監禁部屋の中で、小さくつぶやく。

 

見張りはトキさんじゃなくなってしまったため、話し相手がおらず、僕は大変退屈していた。

 

「脱出しようと思えばできるけど……今の状況で、またあのロボットとか、トキさんと戦うのは嫌だしなぁ……」

 

この部屋のセキュリティは確かに手強い。でも、純粋な力でこじ開けようと思えば脱出はできる。

 

 

「ん?」

 

なんとなく、部屋の外が騒がしいのを感じる。覗いてみると、ロボットが大勢移動していた。

 

「これは……先生達が、動きましたね。」

 

この動き方は、間違いなく何か問題が起こった時。つまりは、先生達がアリスさんの救出に来た。というわけだ。

 

「……頼みますよ……先生……ヒガン…!」

 

 

 

 

■Sideヒガン

 

 

 

 

「ここなら……うん、行ける。」

 

少しの間走り回り、辺りで一番高いであろうビルの上に登った。

 

『ヒガン、狙撃ポイントに到着。いつでも支援できます!』

 

そう通信を入れる。

 

『了解。私達は隠密行動寄りだから、C&Cの子達の援護をお願いね。』

 

先生からそう返ってきて、C&Cの皆さんがいる所を探す。

 

 

「ん〜……あ、あれか。」

 

スナイパーのスコープを覗き、C&Cの位置を確認する。そして、C&Cの皆さんに改めて通信を入れる。

 

『C&Cの皆さん、そちらを狙っていますので、いつでも。』

 

『助かります。タイミングはそちらに任せますね。』

 

そして、ちょうど。C&Cは5人目、トキさんと対峙した。

 

 

 

 

……

 

 

 

 

C&Cの3人は、トキと対峙していた。

 

「思ったより早く現れてくれましたね。」

 

「私たちがここに来ることは最初からお見通しだったわけだ。」

 

この出会いは想定内である。むしろ、こっちのほうが陽動作戦として成功に近い。

 

「はい。リオ様はすべて把握されておいでです。C&Cの判断も、その動きも……そしてもちろん……先生のねらいも、すべて。」

 

トキは淡々と言葉を重ねていく。

 

「ですので僭越ながら申し上げます。これ以上の抵抗は無意味です。大人しく投降をお願い致します。」

 

「ほう、なるほど。」

 

「う〜ん、それはちょっと難しいかなぁ?」

 

もちろん、C&Cに投降するという選択肢は存在しない。任務が成功するまで。

 

 

ドカアアアァァァン!

 

アカネの爆弾による先制攻撃。

 

トキは驚きながらも回避する。

 

「……!?」

 

「あら、この程度では相手にもなりませんか。」

 

「……室笠アカネ先輩。戦闘では爆発物を利用した広域制圧を得意とする……C&Cの要注意人物。」

 

「ふふ、初対面の後輩にそう言われると少し照れくさいですね。先程のは、あくまでも挨拶のつもりだったのですが……。始めまして後輩さん。トキ……でしたね?先日は部長が大変お世話になったと伺いました。それに……投降しろという丁寧なご勧告までいただくなんて……。ふふ、あなたがリオ会長のボディーガードだということは伺っていましたが……まったく。」

 

アカネの声色が、変わる。

 

「……C&Cを、見くびってもらっては困りますね。」

 

「……!」

 

「目には目を、歯には歯を。本日はそのために来ておりますから。」

 

全員が武器を構え直す。戦闘は、今にも始まりそうだ。

 

「……もちろんここで大人しく投降するのでしたら、水に流すこともできますよ?」

 

「……それはできません。私はリオ様から命令を受けております。”指示に背いて行動しているC&Cを制圧せよ”と……。そのため、この場から退くことはできません。」

 

「ふ〜ん、真面目ちゃんなんだね、トキちゃんは♪」

 

「想定通りの反応だ。」

 

「C&Cは秘密エージェント組織……最初は、潜入によってこちらを撹乱すると踏んで、備えておりましたが……まさかこんな正面からいらっしゃるとは……。想定外でした。ですが、私がここにいることもあなた方の作戦のうちなのでは?」

 

トキもC&C。そこらの内容を予想することは容易なようだ。だが……

 

「……そうなのか?」

 

「あはは♪そういうのじゃないかなぁ〜?」

 

「あら、そうですねぇ……私たちとしても想定外ですよ。」

 

こちらもC&Cだ。そこの情報は漏らさない。

 

「誤魔化そうとしても無駄です。すでに先輩方の思惑など分かっております。ネル先輩と先生がおりませんね。つまり、そういう作戦なのでしょう?先輩方は私の足止めを任されている。それはある意味で正しいです。リオ様の”武装”を纏った私との正面対決を避け、その間にミレニアムの最強戦力であるネル先輩を自由にさせる……それであれば、ええ……確かに勝算はあるでしょう。」

 

……どうやら、トキの予想は少しばかり外れなようだ。

 

「誰に勝算があるって?」

 

「っ!」

 

「あははっ!遅かったじゃん部長!」

 

ネルがこの場に現れた。

 

「ネル……先輩が何故……ここに……?」

 

自分の予想が外れたトキは、混乱が隠せないようだった。

 

「あぁ?んなの決まってんだろ。リベンジマッチだよ。」

 

「リベンジ……?」

 

「あたしが別行動してたら、てめぇは絶対止めに来るだろ?面倒なのはごめんだからよぉ。それなら、チビどもを助けに行くのは……てめぇを倒した”後”でも、遅くねぇってことだ。」

 

ネルのもう一つの目標、トキへのリベンジ。それを果たすためにも、今ここに立っている。

 

「おい、後輩。この間はよくもやってくれたな。先輩に楯突いたらどうなんのか、じ〜っくり教えてやるよ。」

 

ババババッ!!

 

そして、ネルのに二丁のサブマシンガンが火を吹いた。

 

「…!対応、開始。」

 

トキの”武装”が変わる。

 

「は!いいぜ!やってやろうじゃねーか!」

 

 

いざ、開戦の時。

 

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

次回、「C&C&ヒガンVSトキ」お楽しみに。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

楽しい銃社会の生き抜き方(作者:WEVE)(原作:ブルーアーカイブ)

ミレニアムサイエンススクールに所属するキヴォトス唯一の男子生徒『居待(イマチ) ウツキ』がなんやかんやありながら学園生活を満喫(?)する話▼今後必須以外タグ追加の可能性があるので苦手な方はブラウザバックを推奨してます▼大体許せるよって方は是非読んでいってください!


総合評価:413/評価:6.56/連載:41話/更新日時:2026年07月24日(金) 15:30 小説情報

自由自在に反転できる男(作者:鬼猫 優真)(原作:ブルーアーカイブ)

転生してから反転できる何でもありな男がキヴォトスで生きる話▼尚、元の世界でもチートだった模様


総合評価:352/評価:5.69/連載:23話/更新日時:2026年07月20日(月) 23:59 小説情報

夢を見ているだけの『反転』少年(作者:歯茎king)(原作:ブルーアーカイブ)

ブルアカ世界に反転した生徒を生み出しました▼もともとヘイローを持っていなかったが、突然自身にヘイローが身についた!▼そんな少年がいろいろなトラブル・事件に巻き込まれたり、巻き込まれに行ったり…▼ちょびっと不憫な少年の物語▼そんな少年は今日も夢を見る▼P.S.▼最後まで男か女かで迷ってました


総合評価:483/評価:6.5/連載:14話/更新日時:2026年06月29日(月) 12:10 小説情報

キヴォトスでひっそりと生きる少年(作者:オーバジン)(原作:ブルーアーカイブ)

ブラックマーケットの奥の方には一つの飲食店が営まれている。そこには一人の少年がひっそりと暮らして生きている。少年は周りの優しい大人の手を借りながら生きていて、最近ようやく一人で過ごせるぐらいになった。▼そんなキヴォトスで暮らす少年の生活を覗いてみようじゃありませんか。


総合評価:544/評価:8.23/連載:4話/更新日時:2026年07月21日(火) 07:43 小説情報

銃弾が飛び交う学園都市?!んでもって銃の耐性なし?!・・・やってやろうじゃねえかこの野郎!!(作者:オーバジン)(原作:ブルーアーカイブ)

突如としてキヴォトスに来てしまった何も知らない無知無知な男子高校生!ブルーアーカイブをやったことない?!噓だろ!マジかよ!▼何とかお情け程度であった特殊能力を活かして生き残れ!銃弾一発が致命傷だゾ!▼そんな男子高校生が歩むキヴォトスでの笑いあり、涙あり、曇らせあり、恋愛あり、シリアスありの、青春物語です。良ければどうぞ見ていってください。


総合評価:1445/評価:6.59/連載:81話/更新日時:2026年07月23日(木) 22:11 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>