銃社会を、吸血鬼は生きる   作:MIKAZUKIN2525

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いざ、二人を助けに。よろしくお願いします。



対峙

 

 

 

 

風に乗り、上空を飛ぶ。エリドゥに侵入するために。

 

 

 

 

少し前……

 

 

「ヒガンは、どうやって侵入するんだ?」

 

「吸血鬼の力を使って、上から。」

 

考えていた方法。それで私は単独でエリドゥに侵入する。

 

「上から……って、できんのかよ?」

 

「はい、これなら。」

 

そう言って、私は身体に霧をまとわせた。

 

私のもう一つの得意技、”血の霧化”だ。

 

「……なるほど。それならば、システムに検知されない……と。」

 

ウタハさんがそうつぶやいた。さすがエンジニア部部長、正解だ。

 

「そのとおりです。それに、上手いこと使えば壁だってすり抜けられますから!」

 

そう、霧化を応用すれば物体を貫通できるのだ。と言っても、本当に精密な操作が必要だから、吸血鬼の中でできるのは私とパパくらいだったけどね。

 

「分かった。なら、ヒガンはその方法で侵入しろ。後はさっきの作戦通りに動いてくれ。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

そして今に戻る……

 

 

 

「(流石に、これを検知はできないよね〜)」

 

霧化したことで防衛システムをすり抜け、エリドゥの中へと侵入することができた。

 

「さて……このへんで一番高い場所……」

 

辺りを見渡し、狙撃がしやすそうなポイントを探す。

 

 

その時。

 

[侵入者、発見。]

 

背後から、ロボットの声がした。

 

「!?」

 

バレた!?霧化してるってのに……このロボット、高性能すぎない!?

 

「(私がいるってことはあんまりバレないようにしなきゃだから……)」

 

あまり騒ぎを起こさず、確実にロボットを仕留める方法。

 

「ふっ!!」

 

私はロボットへと急接近する。

 

[目標補そk]

「遅い。」

 

細かくした血をロボットの隙間から流し込む。私の高速操作だからこそできる技だ。

 

[……]

 

内部機構を一瞬で認識し、主要部分を故障させたことにより、警備ロボットは動かなくなった。

 

「ふぅ……よし。先を急ごう……」

 

私は再び見晴らしの良い場所を探して動き出した。

 

 

 

 

 

■Sideユウ。

 

 

 

「暇だなぁ……」

 

監禁部屋の中で、小さくつぶやく。

 

見張りはトキさんじゃなくなってしまったため、話し相手がおらず、僕は大変退屈していた。

 

「脱出しようと思えばできるけど……今の状況で、またあのロボットとか、トキさんと戦うのは嫌だしなぁ……」

 

この部屋のセキュリティは確かに手強い。でも、純粋な力でこじ開けようと思えば脱出はできる。

 

 

「ん?」

 

なんとなく、部屋の外が騒がしいのを感じる。覗いてみると、ロボットが大勢移動していた。

 

「これは……先生達が、動きましたね。」

 

この動き方は、間違いなく何か問題が起こった時。つまりは、先生達がアリスさんの救出に来た。というわけだ。

 

「……頼みますよ……先生……ヒガン…!」

 

 

 

 

■Sideヒガン

 

 

 

 

「ここなら……うん、行ける。」

 

少しの間走り回り、辺りで一番高いであろうビルの上に登った。

 

『ヒガン、狙撃ポイントに到着。いつでも支援できます!』

 

そう通信を入れる。

 

『了解。私達は隠密行動寄りだから、C&Cの子達の援護をお願いね。』

 

先生からそう返ってきて、C&Cの皆さんがいる所を探す。

 

 

「ん〜……あ、あれか。」

 

スナイパーのスコープを覗き、C&Cの位置を確認する。そして、C&Cの皆さんに改めて通信を入れる。

 

『C&Cの皆さん、そちらを狙っていますので、いつでも。』

 

『助かります。タイミングはそちらに任せますね。』

 

そして、ちょうど。C&Cは5人目、トキさんと対峙した。

 

 

 

 

……

 

 

 

 

C&Cの3人は、トキと対峙していた。

 

「思ったより早く現れてくれましたね。」

 

「私たちがここに来ることは最初からお見通しだったわけだ。」

 

この出会いは想定内である。むしろ、こっちのほうが陽動作戦として成功に近い。

 

「はい。リオ様はすべて把握されておいでです。C&Cの判断も、その動きも……そしてもちろん……先生のねらいも、すべて。」

 

トキは淡々と言葉を重ねていく。

 

「ですので僭越ながら申し上げます。これ以上の抵抗は無意味です。大人しく投降をお願い致します。」

 

「ほう、なるほど。」

 

「う〜ん、それはちょっと難しいかなぁ?」

 

もちろん、C&Cに投降するという選択肢は存在しない。任務が成功するまで。

 

 

ドカアアアァァァン!

 

アカネの爆弾による先制攻撃。

 

トキは驚きながらも回避する。

 

「……!?」

 

「あら、この程度では相手にもなりませんか。」

 

「……室笠アカネ先輩。戦闘では爆発物を利用した広域制圧を得意とする……C&Cの要注意人物。」

 

「ふふ、初対面の後輩にそう言われると少し照れくさいですね。先程のは、あくまでも挨拶のつもりだったのですが……。始めまして後輩さん。トキ……でしたね?先日は部長が大変お世話になったと伺いました。それに……投降しろという丁寧なご勧告までいただくなんて……。ふふ、あなたがリオ会長のボディーガードだということは伺っていましたが……まったく。」

 

アカネの声色が、変わる。

 

「……C&Cを、見くびってもらっては困りますね。」

 

「……!」

 

「目には目を、歯には歯を。本日はそのために来ておりますから。」

 

全員が武器を構え直す。戦闘は、今にも始まりそうだ。

 

「……もちろんここで大人しく投降するのでしたら、水に流すこともできますよ?」

 

「……それはできません。私はリオ様から命令を受けております。”指示に背いて行動しているC&Cを制圧せよ”と……。そのため、この場から退くことはできません。」

 

「ふ〜ん、真面目ちゃんなんだね、トキちゃんは♪」

 

「想定通りの反応だ。」

 

「C&Cは秘密エージェント組織……最初は、潜入によってこちらを撹乱すると踏んで、備えておりましたが……まさかこんな正面からいらっしゃるとは……。想定外でした。ですが、私がここにいることもあなた方の作戦のうちなのでは?」

 

トキもC&C。そこらの内容を予想することは容易なようだ。だが……

 

「……そうなのか?」

 

「あはは♪そういうのじゃないかなぁ〜?」

 

「あら、そうですねぇ……私たちとしても想定外ですよ。」

 

こちらもC&Cだ。そこの情報は漏らさない。

 

「誤魔化そうとしても無駄です。すでに先輩方の思惑など分かっております。ネル先輩と先生がおりませんね。つまり、そういう作戦なのでしょう?先輩方は私の足止めを任されている。それはある意味で正しいです。リオ様の”武装”を纏った私との正面対決を避け、その間にミレニアムの最強戦力であるネル先輩を自由にさせる……それであれば、ええ……確かに勝算はあるでしょう。」

 

……どうやら、トキの予想は少しばかり外れなようだ。

 

「誰に勝算があるって?」

 

「っ!」

 

「あははっ!遅かったじゃん部長!」

 

ネルがこの場に現れた。

 

「ネル……先輩が何故……ここに……?」

 

自分の予想が外れたトキは、混乱が隠せないようだった。

 

「あぁ?んなの決まってんだろ。リベンジマッチだよ。」

 

「リベンジ……?」

 

「あたしが別行動してたら、てめぇは絶対止めに来るだろ?面倒なのはごめんだからよぉ。それなら、チビどもを助けに行くのは……てめぇを倒した”後”でも、遅くねぇってことだ。」

 

ネルのもう一つの目標、トキへのリベンジ。それを果たすためにも、今ここに立っている。

 

「おい、後輩。この間はよくもやってくれたな。先輩に楯突いたらどうなんのか、じ〜っくり教えてやるよ。」

 

ババババッ!!

 

そして、ネルのに二丁のサブマシンガンが火を吹いた。

 

「…!対応、開始。」

 

トキの”武装”が変わる。

 

「は!いいぜ!やってやろうじゃねーか!」

 

 

いざ、開戦の時。

 

 




ここまで読んで読んでいただきありがとうございます。

次回、「C&C&ヒガンVSトキ」お楽しみに。

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