ここから2年生編です。よろしくお願いします。
新しい年になり、ヒナさん、アコさんは2年生に。ナナト先輩は3年生に。そして...ヒミ先輩は卒業し、キヴォトスを離れた。
僕はゲヘナ学園に正式に入学した。また、先輩が色々と融通を効かせてくれたので2年生となっている。
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「......私を風紀委員長に?」
「そっ、私よりもヒナちゃんの方が向いてるから。」
新年度の初めの方、相談として集められた僕たちに、ナナト先輩はそう言った。
ヒナさんに訓練をつけてもらったナナト先輩はぐんぐん強くなり、次期風紀委員長と言われていた。
しかし、そのナナト先輩が風紀委員長の座を譲ると言ってきたのだ。実際、ヒナさんの方が強い。だけれど、強さだけが全てじゃないし、ナナト先輩の社交性は抜群だ。
「先輩...気持ちは嬉しいですが、私はまだ2年生です。そこには3年生の先輩の方が相応しいと思うんです。」
「......僕は、ナナト先輩がそういうならお姉ちゃんが委員長でもいいと思うんです。」
「まぁ、私の考えとしてはね?ヒナちゃんが委員長になればゲヘナの不良たちへの抑止力になるかなってのがあるの。あとは、ヒナちゃんの方が強いからさ。」
「...他の先輩方はなんて?」
「別に構わないって。というか、みんなも同じような考えだったよ?」
「.........なら。」
「!!」
「分かりました、委員長の座に就きます。」
ヒナさんは少し嫌そうな顔をしながらも、ナナト先輩の提案を受けた。
「お姉ちゃん、おめでとうございます!僕ももっと頑張りますね。」
「ええ、ありがとう。」
......ヒナさんが委員長になって、僕がその隣に立つ資格があると言えるのだろうか。
「そしてもうひとつ!!」
ナナト先輩の元気な声に、2人して首をかしげる。
「ユウ君、君を委員長補佐に任命します!」
「えっ。委員長......補佐...?」
「そう!ユウ君、今君はこう思ってるでしょ。ヒナちゃんの隣に立てるのか、その資格があるのか。ってね。」
「......よく分かりましたね...」
「まぁね〜。ま、私はユウ君にその資格があると思ってる。」
「...そうですかね。」
「もっと自信を持ちなさい、ユウ。強さで言うなら、貴方は私と同じくらい強いわ。」
「うんうん。ヒナちゃんとユウ君で風紀委員のTOP2ってところだね!」
2人の気持ちを無駄にしたくない。なら、そのお願いを聞き入れる他ないだろう。
「......委員長補佐として、頑張ります!」
「よろしくね。」
「よろしく!」
かくして、ヒナさんは風紀委員長に、僕は委員長補佐となった。
「そういえば、明日は風紀委員の新入生との対面式だから。そこでの挨拶、2人ともお願いねっ!じゃ、また明日〜!」
そう言い残してナナト先輩は帰ってしまった......
「えっ...」
「ユウ......申し訳ないのだけれど...明日は外せない用事があって......貴方1人になってしまうわ...」
「えっ......」
「本当に申し訳ないわ......」
「い、いや!お姉ちゃんが謝ることじゃないです!......ナナト先輩が早く言ってくれれば......うぅ。」
その日帰ってから、少しでも印象が良いように、怖がられないようにするために、姿勢や喋り方を夜通し研究していた...
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次の日
「...ユウ君、大丈夫ですか...?」
「...ああ...アコさん。おはようございます...」
徹夜の疲れが顔に出てしまっていたのだろうか......でもまぁ、今日どんな態度でいるかは分かった。
「そういえば、アコさん。行政官になられたと聞きました。おめでとうございます。」
「いえ...ヒナ委員長やユウ君には及びませんよ。」
そういえば、アコさんが行政官になったのだ。アコさんの日頃からの必死な努力の結果だろう。
「そろそろ出番ですね。ユウ君、頑張ってください。」
「はい、行ってきます。」
「では最後に、委員長補佐の空崎さん。お願いします。」
「はい。」
名前を呼ばれ、壇上へと上がる。
お辞儀、そして深呼吸をし、話し始める。
「新入生の皆さん、こんにちは。委員長補佐を務めています。空崎ユウです。」
できるだけ笑顔で、かつ柔らかく喋る。
「皆さんが風紀委員を選んでくれたことに最大限の感謝を申し上げます。最後に、僕たちはこれから共に戦う仲間です。仲良くしていきましょうね。」
ニコッと微笑む。......これなら怖いなんて思われないだろう。
「...では、この後ですが、皆さん各自気になる部門の見学を行ってください。何か質問がある方はこの後僕の方まで来てください。」
お辞儀をして、壇上から降りる。
「...お疲れ様です、ユウ君。かっこよかったですよ。」
「ありがとうございます...」
アコさんと軽く話していると、銀髪ツインテールの生徒が近づいてきた。
「銀鏡イオリだ。質問があるんだが...」
「あっ、はい。いいですよ。」
「じゃあ、単刀直入に聞くぞ。あんた、本当に委員長補佐とやらなのか?」
「えっと......そうですけど...」
「そんなに小さいのにか?」
「むっ...小さいとは心外ですね。」
「本当のことだろ!」
「...分かりました、実力で示します。」
「ユウ君...」
「大丈夫です、アコさん。それより、フィールドを用意できますか?」
「...はい。すぐに用意しますね。」
数分後、アコさんが用意してくれたフィールドへと向かう。
「えっと...イオリさん、でしたよね。ルールはどちらかが降参するまで...で大丈夫ですか?」
「ああ。そっちこそいいのか?」
「構いませんよ。委員長補佐と証明するためですから。」
「...そうか。」
会話を終え、銃を構える。イオリさんの武器はスナイパーライフル。
「アコさん、合図を。」
「分かりました。......初め!!」
アコさんの合図によって、僕は瞬時に動き出した。
「(スナイパーライフルなら、一気に距離を詰める...!)」
「なっ、速っ!くっ!」
ダン!ダン!
イオリさんの牽制射撃。それを僕は......
血の防壁で守る
「はぁ!?なんだそれ!」
「動き、悪くないですよ。」
驚くイオリさんの腹に蹴りを入れる。
「ぐっ!?(なんだこれ!あんな小さな体から出る威力じゃないだろ!)」
吹き飛ぶイオリさんに、照準を合わせる。
「(幹部として、呼ぶのもありですね。)」
バン!
放った弾丸はイオリさんに直撃し、気絶させた。
「ふぅ。医務室に連れていくこう...」
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「う...いてて。」
「あっ、気が付きました?すみません、少し力を入れすぎました...」
「いや、気にしないでほしい。というか、謝るのは私の方だ。疑って悪かった。」
イオリさんは頭を下げた。
......見た目で疑っちゃう気持ちは分かるから、なんだか申し訳ないな。
「あっ、そうだ。イオリさん。もし良かったら、幹部メンバーとして来てくれませんか?」
「...私でいいのか?」
「はい。イオリさん強いですし。」
「そ、そうか。なら、よろしくな。」
「よろしくお願いしますね。」
イオリさんはナナト先輩の次に強いだろう。1年生で、だ。そんな人を放っておく訳には行かない。
「...なぁ、1つ聞いていいか?」
僕が色々と考えていると、イオリさんが質問してきた。
コクリと頷く
「あんた、何者なんだ...?特に、さっきの血みたいなやつとか...」
...吸血鬼というのを言うべきか。いや、まだ言えないな。
「...すみません、それはまだ言えません。」
「そうか...ごめん、こんなこと聞いて。」
「いえ、大丈夫です。あと...ユウでいいです。年齢的にいえば1番下なので。」
「分かった、ユウ。」
そうして、1年生を迎えた新しい風紀委員の活動が始まっていった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
2年生編、そこまで長くは続けるつもりはないですが、よろしくお願いします。
吸血鬼要素も、もっと出して行こうと思います。