ホームカミングガーリー~ごきげんようお姉さま。わたし百合もバトルも無双します!~ 作:天野ぬぼ子
徳川の猛攻により、ビジー・ビーが徐々に数を減らしていく。やがてその進軍がピタリと止まった。様子を伺う徳川。
「このまま引き下がれば良し。さもなくば───」
徳川を通して睦子さまの声が戦闘で荒れ果てた工業地帯に響く。
その時、UFOから新たな機体が一体、ビジー・ビー達と徳川の間に降り立った。眩しく輝く派手な白の機体。右手にはその身長と同じくらい長くて巨大な銃を備えている。
「あー、あー。こちら『ロイヤルヴァンガード』。
白いロボット、ロイヤルヴァンガードからの声。それは勿論この監視室にも届いていた。
「有人機か。結合隊員、呼ばれてるけど、どうする?」
結局、私も狙われてるのか。なら答えは決まっている。
「行きます。行ってぶっ飛ばしてやる」
「そうしてくれるとありがたい。徳川の残弾ももうすぐゼロだ」
止めたそうにしている姫子の肩を抱き、キスをする。服が燃え、昨日と同じ赤い衣装に組み変わる。太陽の化身・アマテラスフォーム。
「すぐ戻ってくるから待ってて」
唇を離し、姫子に告げると私はエレベーター目掛けて走った。昨日の今日だ。メンテナンスも終わってない姫子に無理はさせられない。もう首だけになった姫子を見るのは嫌だ。元来た道を戻り、エレベーターで地上に上がる。工具と部品が雑然と置かれた作業場を駆け抜けると外に出た。そこではまだロイヤルヴァンガードと徳川の睨み合いが続いていた。
「来い!」
念じ、呼ぶ。すると
剣を片手にジャンプする。強化された脚力は20メートルある徳川の身長をゆうに飛び越え、私はその肩に飛び乗った。
廃墟寸前の工業地帯を風が駆け抜けた。
「素直に投降する気は無いようだな」
ロイヤルヴァンガードからの声に私は声を張り上げて答える。
「要求には応じない!力づくで来るならこちらは最後まで抵抗する!!」
私は剣を構えた。
「よかろう、望み通り力づくで連れ帰る!」
ロイヤルヴァンガードが銃を構えたその時、UFOから声が轟いた。
「もうよい。下がれ」
ロイヤルヴァンガードがたじたじと一歩下がった。
「女王陛下!しかし…」
「下がれと言っている」
ロイヤルヴァンガードが狼狽え、銃を下した。UFOから地上へ向けて光が放たれ、それに乗ってビジー・ビーの残存部隊が帰っていく。ロイヤルヴァンガードが
ふう、何とか切り抜けた。
徳川の頭頂部、
「ありがとう、結合。助かったよ」
「あははは。今回何もしてませんけどね、私」
「いえいえ。かっこよかったですよー『要求には応じない!』ってやつ」
るるりんも続けて顔を出す。
しかしまあ、ドクター・モルタリア以外にもあんなのに狙われてるのか。私。どうしたもんかね。
その後は特に何事もなく姫子のメンテナンスが行われ、私も身体測定か健康診断みたいな事をやらされたりした後、帰途に着いた。
▲ロイヤルヴァンガード