ホームカミングガーリー~ごきげんようお姉さま。わたし百合もバトルも無双します!~   作:天野ぬぼ子

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第34話 ママ!怪獣少女の叫び

誰かが顔をぺしぺしと叩いている。日曜朝の眠りを妨げるのは一体誰?

 

「ママー」

 

やめて私はママじゃない。だがぺしぺしは止まらない。

 

「起きてママ」

 

「あーもう!!」

 

ガバっと起き上がるとまだ5:30。もうちょっと寝かせてよ。…って、

 

「ママ起きた!」

 

ベッドの脇に幼女が居た。幼稚園児にしては少し大きいか。5~6歳くらいに見えた。

 

「え…誰?」

 

寝ぼけた頭で尋ねる。が、私にはそれが誰か感覚で解ってしまった。

 

「あたしステファニー」

 

…ですよね。だって昨日まで天岩戸の中に居たステファニーの感覚。それが目の前に()るから。天岩戸の中にあった感覚が無くなってるから。笑顔で抱きついてくるステファニー。頭を撫でると嬉しそうに目を細めた。

しかしどうしたものか。

 

「あのね、ステファニー…ステファニーちゃん?あなたのママは私じゃなくてドクター・モルタリアよ」

 

「知らない。ママはママだもん」

 

…もしかして怪獣だった時の記憶が無い?

 

「とりあえずばあばに相談するか…」

 

大人を頼らなきゃね。ドアを開けると起きてきたパジャマのままの姫子とバッタリ会った。

 

「おはよう姫子。あのね、この子は…」

 

「わかってる。聞こえてた。姫子イヤーは地獄耳」

 

うーん、プライバシーよ何処(いずこ)

 

 

1階に降りるともうばあばは起きてもう朝食の支度を初めていた。万能ネギを刻む音がリズミカルだ。

 

「おはようばあば」

 

「あら今日は早いね」

 

私の後ろに隠れて恥ずかしそうにばあばを見つめるステファニー。

 

「ばーば?」

 

「あら可愛いお嬢ちゃん」

 

手を止めて振り向いたばあばがステファニーに目線を合わせるよう屈んで手を広げるとステファニーは「わあ」っと笑ってその腕の中に飛び込んで行った。

 

「ママのママ!ばあば!」

 

うーん、だいたい合ってるけど何だかな。

 

「あのね、ばあば。この子はステファニー。この前、神社を襲った怪獣で私が預かってたんだけど今日起きたらこんなになっちゃった」

 

我ながら簡潔に説明できたと思うがばあばは「そうかいそうかい、おーよしよし」とステファニーを可愛がるばかりで聞いているんだかいないんだか。

 

「どうしたらいいと思う?」

 

「そうさねえ…。元のママのとこに行くかい?」

 

ばあばがステファニーに尋ねると、ステファニーはばあばの腕の中に顔を埋めたままイヤイヤした。

 

「じゃあ決まりだ。今日からあんたも家の子だよステフ」

 

キャッキャと喜ぶステファニーことステフ。そんなに簡単に決めちゃっていいの!?

 

 

 

【挿絵表示】

▲ステフ

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