破滅を宿した寂しがり屋 外伝~魔法少女と神器使い~   作:紫蒼慧悟

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アリサちゃんはヒロインじゃないです
悪友ポジです


フラグが建っていた第2話

部屋の唯一の出入口から3人の人影が入ってくる。

忍さんと姉貴と親父も来ていたのか…

アリサとすずかも縄を解かれて俺の元に来ていた。

「ごめんね…ごめんね、夕夜君…」

「だ、大丈夫なの…?」

大丈夫に見えるなら眼科にでも行って来い、アリサ…

そして、ついに決壊したすずかの涙がボロボロと俺の顔にかかる。

ある意味ご褒美だな。後で呟いておくか。

姉貴が縄を切ってくれた御陰でやっと動ける。

「あー、痛かった…」

「大丈夫?」

姉貴が応急処置がてら声をかけてくる。

「多分…」

「視界は?変なもの見えてない?」

変なものってなんだよ?

「大丈夫だって…あ、兄貴そいつらのクライアント"氷村遊"っておとこらしい」

「え!?」

反応したのは忍さんだった。

ああ、吸血鬼関連か…

なるほど、やっぱりか…

これで納得がいった。すずかも忍さんも人間だ。

というか俺の方が化物っぽいな。

「にしても、相変わらず対した回復力ね。もう傷が塞がりかけてるよ」

ああ、やっぱりか…

俺の実親じゃないとわからんがもう死んでいるらしいしな…

まあいいや、どうでもいい。

「すずか、吸血鬼ってことはさ…」

俺はずっと気になっていたことがある。

すずかはビクッと体を震わせ、恐る恐る俺の方を見る。

忍さんを始めとした救出組も黙ってしまった。

え、何この空気…まあ、いいや

「特殊能力とかあんの?」

そう、特殊能力だ。異能力だ。

炎を操る。周りを凍らせる。自身を雷にする。影に潜む。時間を止める。触れたものを消滅させる。…他にもいろいろと思いつくがどうなんだ?

「ふえ?」

すずかは涙目で首を傾げるだけだった。

「いや、ふえ?じゃなくて…昨日やった格ゲーで出てきたキャラみたいなのはないのか?」

「ああゆうのはないよ?」

「なんだ、吸血鬼って大した事ないんだな…ガッカリだ」

「ご、ごめんね?」

そっかー、ないのか特殊能力…

残念だ。俺も年頃の男の子だからなー、そうゆうの期待していたんだけどなー

というかすずかが謝る必要もないだろうに…

「た、大した事ない…」

何故か忍さんが落ち込んでいるがそこはどうでもいいや…

「すずか!!」

「は、はひ!!」

俺が吸血鬼にガッカリしているとアリサが意を決したようにすずかの名前を呼ぶ。

というか、五月蝿い。

すずかもあまりにもいきなり過ぎてどこぞの水の妖精みたいな返事で返していた。

「例えアンタが吸血鬼であろうとなんであろうと私は友達を止めたりしないわよ!!」

「へ?」

アリサはすずかにビシィッと指を向けて宣言した。

「ま、特殊能力のない吸血鬼なんてルーのかかってないカレーライスみたいなもんだしな…」

「存在全否定!?」

忍さんはスルー

すずかは時が止まったように動いていない。

涙だけは止めど無く流れていることから、泣いていることがわかるくらいだ。

「あー、アリサがすずかのこと泣かしてるー」

「えっ!?これアタシのせい!?」

さすがのアリサも慌てる。

「ち、違うの…これは…これは、嬉しいから…」

すずかは泣きながら笑っていた。

俺は最初から分かっていたが、アリサは安心したのか胸を撫で下ろしていた。ペタンコだけど…

アリサは割と面倒見がいい。子供が出来たら絶対に溺愛するな。

その証拠に今もすずかを抱きしめてあやしている。…あやしてるのか?

まあ、いいや。

「夕夜…」

兄貴達からの尋問もあるし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの場で話していても良かったんだが、いろいろと体裁があるらしく誘拐犯を警察に引き渡した後、月村邸に移動した。

月村邸の応接間で俺は月村家のメイドの一人であるノエルさんから傷の治療をされながら尋問されていた。

向かいには忍さんが座っており、その後ろには親父と兄貴が立っている。

一言で言えば、超圧迫面接状態だ。

「圧迫面接ですね、わかります」

「夕夜様、あまり頭を動かさないでください」

「御免なさい」

ノエルさんに言われたとおり頭を動かさないように話す。

「それで、夜の一族のことはどこまで聞かされたの?」

「夜の一族?忍さんってその歳で厨二病なの?」

「……………殴っていい?」

「構わん」

正直、夜の一族なんて言葉は初耳だ。誘拐犯も吸血鬼の家系としか言ってなかったしなぁ…

あんまり巫山戯てると兄貴の修行に付き合わされそうだから、誘拐犯に教えられたことは忍さんに教える。

「つまり、月村家が吸血鬼の家系であることしか知らないのね?」

「うん。それに吸血鬼って言っても"能力"とかないんでしょ?」

「そうね…不老長寿、高速回復、頭がいいってところかしらね…」

「ショッボ…」

あ、いけない。思わず本音が…

まあでも、仕方ないよね…

寿命が長くて、傷の治りが早くて、頭脳明晰な"只の人間"なんだから…

はっきり言って俺の方が化け物じみてるな、これは。

俺の"チカラ"は正直、常軌を逸してる。俺の想いに反応して能力が変化するとか何かもう考えるのを止めたくなる。

今現在使える"チカラ"は3つ。

一つは、自身の傷と病気を治す指輪。

二つ目は、天候を操りあらゆる自然属性を兼ね備えた大鎌。

最後が、死者すら生き返らせることができる腕輪。

本当に意味のわからない"チカラ"ばかりだ。はっきり言って俺の手に…いや、人の手に余りすぎる"チカラ"だ。

まあ、勝手に発動することがないのが唯一の救いか?

なんでも、俺の想いに反応して本来の形すら変わったものもあるらしいが正直どうでもいい。

夢の中で聞いたが、起きてる間は話せないらしい…

本当になんなんだろうな、この"チカラ"は…

 

 

 

閑話休題(それはさて置き)

ノエルさんが治療を終えたので、今は1対4の圧迫面接状態だ。

俺には味方がいないのか…

そんなことを考えていると、応接間の扉が開いてアリサとすずかが中に入ってきた。

そして何故か俺を挟み込むように座る。

え?意味わかんないんですけど…

これも圧迫面接ですかね、ヤクザ的な感じで…

「さて、夕夜君。貴方には製薬を交わして貰う必要があります。」

「選択肢はいくつあんの?」

「二つ。一つは記憶を失ってもらう。もう一つはすずかと結婚すること。どっちがいい?」

「お、お姉ちゃん!?」

あ、忍さんめ…

最初からこのために説明してたな。月村家の事情なんか説明されなければ一生他言無用しないで済んだろ、これ…

すずかは顔を真っ赤にしながら俺の顔をチラチラ見てくる。

となりのアリサはニタニタと俺の反応を楽しもうとしている顔だ。

「迷うなぁ…」

「ハァ…あんたねぇ、こういう時は迷わずにすずかを選びなさいよ!!」

「ア、アリサちゃん…落ち着いて」

アリサに胸倉を掴まれ怒鳴られる。すずかはアリサを宥めるが全くと言っていい程にアリサには効果がなかった。

だが、俺にはこの選択肢は両方とも選べなかった。

記憶を失うのは嫌だし、かと言ってすずかと政略結婚みたくするのも間違ってる気がする。

「黙ってるだけじゃダメなのか?」

「すずかのことは嫌い?」

その聞き方は狡いだろう…

嫌いな奴と遊ぶわけないだろうが…

「嫌いなら一緒に遊んでねぇよ…」

忍さんから顔を逸らすが、右を見ればアリサがニヨニヨと笑ってやがるし、左を見ればすずかがチラチラ見てくる。

そして、正面にはニコニコと一見普通の笑い方をしている元凶がいる。

親父と兄貴は基本的に話に介入してこないし…

「で、ダメなのか?」

「確かにそれでもいいんだけど、すずかと結婚したくない?」

「子供に聞くことじゃねえだろ…」

忍さんも頭沸いてんのか?まぁ、春だし仕方ないか…

まったく、だから春は嫌いなんだ。忍さんみたいなアホが増えるわ…駅前に行くと不良がいるわ…

「春とかマジめんどくせえ…」

まあ、最悪片腕切り落としてでも認めさせるだけだから結果オーライだな。

にしても親父と兄貴は本当に介入してこなかったな…

今日の夜は五月蝿くなりそうだな…

明日は寝不足状態で登校確定だな。授業中に寝ると母さんに怒られるし保健室行くしかないな…

さて、問題は顔の打撲だな。殴られた時に腫れてるからこれ速攻でバレる。

なのははともかく母さんが問題だな。どうにかして誤魔化すしかないな。無理だろうけど。

そして俺は母さんへの説明という無駄な労力を開始する。




もうすぐで無印だよ、やったね
淫獣のユーノに脳筋のアルフ、空気の読めないクロノ
そして、正ヒロインフェイトちゃん!!!

え、年増はどうでもいいです。
アリシアはどうしようかな…
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