ようこそ鑑定者のいる教室へ   作:アキラああああああ

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勢い



鑑定

 

「あぁ?なんだこりゃ」

 

高度育成高等学校。たった今俺が入学した学校である。そしてこの学校中々面白い事に入学した後三年間外部との接触を一切禁止しているのである。無論家族とも連絡も取れないようだ。まぁ今俺の目の前で起きている現象からしたらどうでもいい話であるが。

今日俺が起きたことを説明するならいつも通り起床した後バスに揺られながらクラス分けを確認した俺は静かに着席したそれだけだ。普通の模範的な新入生のはずだ。バス内でのいざこざなど些細な日常さ

そしてドアを眺めながら生徒たちを傍観していたら様々生徒たちが教室に入ってきた

 

(気力の無さそうな男に、傲岸不遜ムキムキの金髪、ツンツンしてそうな女にガリ勉そうな眼鏡…色々な奴がいるな)

 

今入ってきたムキムキの金髪が机に足を乗っけている所をドン引きしながら観察し、俺はバスで起こした事件を思い返していたが無論俺が今起きている現象はそれとは関係ない

 

それは今、新入生の為に学校の説明をしてくれている目の前にいる谷間を露出している女教師であり我がDクラスの担任茶柱の上に見えている代物だ

 

茶柱佐枝

身長160 体重48 バストF

性格 冷酷

 

なんだこの情報は…まるでゲームやアニメに出てくる鑑定能力そのものではないか。無論こんな奇想天外の能力なんか現実世界であるわけがないが今実際その現象は起きている。

 

(意味がわからない…なぜいきなりこの俺にこんな能力が…変な物でも食ったか?)

 

隣の女生徒をチラリと見たら同じく画面が表示された

 

王 美雨

身長150 体重38 バストB

性格 温厚

 

先ほどと同じ様に情報がでてきた。こいつの名前的に彼女は中国人なのだろうか。ピコン

 

詳細

・中国人

・英語が得意

・運動は不得意

・交際経験はなし

 

俺が彼女の出身を考えていたら、おあつらえ向きに情報が解禁された。そして俺が予想する通りだった

そんなこんな俺の能力について考え込んでいたら前から書類が回ってきた。この学校のシステムや施設についての書類だろう。俺は茶柱の説明を聞きながらこの学校について考えていた。

 

(自分の行きたい進路を100パーセント叶えてくれる学校ねぇ…)

なんともきな臭い話だがこれはどうやら本当のようである。そして先ほど茶柱から配られたこの学生証どうやらこれで金銭のやり取りなどを行うらしい。更にはその支給額は毎月10万と随分と太っ腹なことだ

 

現に毎月10万と聞いて殆どの生徒は浮き足だっている。俺の聞いた話では高校生で10万という金額は破格らしい。周囲の反応を見てる限りそれは正しいらしい

 

「支給額の多さに驚いたか? この学校は実力で生徒を測る。入学を果たしたお前達には、それだけの価値と可能性があるのだから好きに使うといい。卒業時には回収されるので、それは覚えておけ。さて、ポイントについて何か質問がある奴は?」

 

そう言って教室を見渡す茶柱先生。疑問が0なんてことはないだろうけど、誰1人動かない。俺も因みにない

質問がないことを確認すると茶柱は入学式があるのでここで待機する様と俺たちに命じて教室から出て行った

 

そう考えていたら1人の男子が手を挙げて発言した。

 

「皆、少し話を聞いてもらってもいいかな?」

 

教室の真ん中に立っているその生徒は、如何にも好青年といった雰囲気のイケメンだ。

 

「僕らは今日から同じクラスで過ごすことになる。だから今から自発的に自己紹介をして、1日でも早く友達に成れたらと思うんだ」

 

俺はそんなイケメンくんの話を聞き流しながらステータスを確認していた

 

平田洋介

身長174 体重65

俺は更に深いところまで見えるのかを試しに念じてみた

 

武勇 25

知略50

政治40

統率70

野心10

 

えなんか色々出てきた。だが恐らくこれが彼の能力値なのだろう。他の生徒を見てみると彼の能力値は高いことが窺える。イケメンで高スペなんて羨ましい限りだ。そんな彼を視姦しているうちに

次の生徒が自己紹介をしていた

 

「俺は山内春樹!小校では卓球で全国に、中学では野球部でエースで四番を張ってたけど、インターハイで怪我をして今はリハビリ中だ。よろしくな!」

 

体付きを見るに運動はそこまで達者に見えないがスタータスを確認してみよう

武勇15

知略5

政治5

統率5

野心80

 

やはり俺の見立て通り嘘つきの類の人間らしい。そして情報の欄に虚言癖と記載されている。こいつとは関わらないのが今後の為だな

 

「櫛田桔梗と言います。最初の目標は、ここにいるみんなと仲良くなることです。良かったら、後で連絡先を交換してください!」

 

次に回ってきたこの櫛田という少女はこのクラスの女子の中でも突出して容姿が優れている。明るい雰囲気と相まって、既に何人かの男はオチてるかもしれないな。

 

櫛田桔梗

身長155 体重44 バストD

性格 傲慢・利己的・人間不信

 

日本人の平均はDカップというが櫛田はスタイルがいいからかそれより大きく見える。思わず前屈みになってしまいそうだ。だが俺が気になっているのはそんなパイオツのことではないこの下の性格の部分だ。システムの故障でないのならとんでもない地雷女という事になる

野心も90とかなりの高数値だ。

 

その後も自己紹介は続いていって赤髪の不良が自己紹介をボイコットするなど池が彼女を募集したりと色々あり俺の注目する人物の番が巡ってきた

金髪でオールバックのその男は、机の上に両足を乗せて自己紹介を始めた。クソほど行儀が悪い。

「私の名前は高円寺六助。高円寺コンツェルンの1人息子にして、いずれはこの日本社会を背負って立つ人間となる男だ。以後お見知り置きを、小さなレディー達」

 

女にだけ自己紹介をしていたのはさておき

制服に隠れていてもわかる。凄まじく鍛えられた肉体。そして周りを気にしない異常な精神

こんな異常者の能力値はどんなのだろうと俺はさっそくステータスを確認した

 

高円寺六助

武勇 80

知略 70

 

…恐らくこの数値は異常だ。この鑑定能力が壊れていないのならな。人間の出せる限界値が100だとしたらこの男は高1の身でありながらこの異常値を叩き出している事になる。そして統率力0と情報欄の協調性なし。これほど惜しい人物がいるのだろうか。そんなこの男の数値に驚いていたらどうやら俺の番がすぐ次に迫っていた様だ

 

「えっと……綾小路清隆です。えー、得意なことはありませんが、皆と仲良く慣れるよう頑張ります。よろしくお願いします」

 

正気の無さそうなこの男子生徒の自己紹介の空振りを同情しながらようやく俺の番になった。そして簡潔に俺は一言言い放った

 

「俺の名前は喜多澪だ。東京出身だ。好きな食べ物はラッキーストライクだ。これからよろしく頼む」

 

綾小路の後のおかげが俺の簡潔な自己紹介は上々の反応だった 

 

⭐︎

現在放課後。俺は暇つぶしがてら廊下を散策していた。俺は生き甲斐のために先生の見つからないスペースを探していた。そして廊下をキョロキョロと見渡していたら階段の上にカメラが視界に入った。ピコン

 

監視カメラ

状態 作動中

弱点 水類

注意度 B

 

「あ?なんだありゃ。物にも発動すんのかこれ。てかさっきまで気づかなかったが他にもカメラがあるじゃねぇか気持ちの悪い学校だな〜まさかトイレにはねぇよな?てかなんだよ注意度って」

 

俺の求める憩いの場には監視カメラがないかも確認したほうが良さそうだな…そう考えていると隣に女子生徒が通り過ぎて行き階段を登っていた。

 

(確か王雨美だったなアレは…あいつ帰らず何してんだ?あートイレかなんかか?確かこの先にあったな)

 

あ、スカートからパンツ見えそ…などと馬鹿なことを考えていたら王の奴が階段から踏み外した

 

「え、キャ!!」

 

それを見た俺はその場に行き王を受け止めた

お姫様抱っこという形になり思わず衝撃で落とそうになるが王が軽いおかげがなんとか持ち堪えた。先ほど鑑定で見た通りの軽さだった。受け止めた王がゆっくり目を開け状況を理解できてないようなのでとりあえず声をかけてみた

「大丈夫か?怪我はないか」

 

「は、はい…ありがとうございます」

 

男子に助けられたからか顔は赤く染まっていた恐らく男性への免疫は殆どないのだろうな

 

「じゃ俺は用があるから」

 

そう王に言い俺は目的の場所を探しに行ったのであった

 

その後にもここら一帯の見回りも、一通り終えた俺はその結果気付いたことがある。

 

まず、監視カメラの数が明らかに多い。

これが高校の標準なのか、それともこの学校で犯罪行為が多いのか、もしくは他に何かしらの意図があるのか。そんな学校の意図を考えていると人影を感じた。

 

「やぁ、喜多くん。こんなところで何をしているのかな」

 

イケメンの平田洋介だ。こいつこそこんなところで何をしているのだろうか。

 

「お前こそ、こんな人気のないところで何をしているんだ?もう入学式は終わったぞ」

 

「実はトイレのついでに校内を散策していてね…それにしてもこの学校は本当にすごいね、こんな施設が充実してる学校他にないんじゃないかな?」

 

それに関しては俺も同意だ。毎月10万といいこの施設にそしてこの大量の監視カメラ…だが何かおかしい気がするな。全学年毎月10万というとこの学校の出費は億とかのレベルじゃないよな(計算ができない)

そんなことを考えながら平田と別れた後も俺は敷地内を歩き回っていると、コンビニに見えた見覚えのある顔が2つ。

…暇だしそろそろ人脈構築の時間といくか

 

その目的を果たすべく滅多に行かないコンビニへ入り、無料と書かれたワゴンの前で会話している男女へと近づく。

 

一人は先ほど自己紹介に失敗した綾小路でもう一人は先ほど赤髪の不良の後に消えた黒髪の少女

 

「よっーお前ら、入学早々仲良いな!こんなとこでなにしてんだ?」

 

「…お前は確か喜多だったよな?オレ達はこれからの生活のために買い物に来ていたところだ」

 

「…」

 

綾小路は反応してくれたが黒髪の女の方は無反応だ。というよりはこれは無視されているな

 

「おい…お前もなんか喋れよ。折角喜多が話しかけてくれてるんだぞ?」

 

「拒否させてもらうわ。名乗る必要がないもの」

 

俺はそんな初対面で辛辣な物言いをしてきた少女の名前を確認してこっそりとステータスも確認してみた

堀北鈴音

武勇30

知略50

政治30

統率0

野望60

 

比較的に高ステータスの方だろう。先ほど見た女子の櫛田は武勇10に知略は50であったことから彼女も優秀な生徒なのが窺える

 

「そんなこと言うなよ、堀北。喜多もこうして話しかけてくれるじゃないか」

 

「…あなた死にたいの?」

 

綾小路のアシストも受け取ったので俺は彼女に挨拶をしてみた

 

「よろしくな堀北。これから3年間よろしく」

 

「何度も言わせないでちょうだい。私馴れ合う気はないの」

 

そんな彼女はコンビニにある無料と書かれたワゴンに目を通す

 

「無料商品だな。スーパーや自販機でも見かけたぞ」

 

「そう、ここ以外にもあるのね。ポイントを使いすぎた生徒への救済措置かしら?」

 

「そんなところだろうな。敷地内から出れない以上、0ポイントでも最低限暮らせる環境は用意する責任があるしな」

 

商品に異常がないのかは鑑定で確認済みだ。そんな風に堀北と会話しながら、無料だったり安価な日用品を見繕いカゴに入れていく。

なんとなく節約はした方がいいと俺の本能が言っていた。

 

「舐めてんじゃねえぞ! ああっ!」

 

突然、コンビニの外から怒声が聞こえて来る。何事かと外を見ればクラスにいた赤髪の不良と上級生らしき生徒が3人いた。

「お前、一年のDクラスだろ」

 

「あ? だからなんだよ」

 

「お〜酷え口の聞き方だな。上級生に対してよぉ」

 

「うるせぇ! やんのかコラ! 相手してやるからかかってこいよ!!」

 

「おー怖い怖い。まあ今日の所は見逃してやるよ」

 

「惨めなお前ら不良品を、これ以上虐めちゃ可哀想だからなぁ。アハハハハ」

 

そう言って上級生は去っていった。須藤(たった今【鑑定】で調べた)はそれにイラつくと持っていたカップ麺を地面に投げ捨てて何処かへ行ってしまうのだった。

鑑定で性格に短気と書いてあったので正にその通りだと俺は感じた。武勇が45と書いてあったのでそれなりに戦闘力や身体能力が高いこともわかる

 

「はあ……野蛮ね。私はもう帰るわ。これ以上いたら私の品位まで下がるもの」

 

それを見た堀北は呆れ俺と綾小路を置いて帰って行った。てか綾小路は須藤にポイントを貸したりしているようだが意外と度胸のある奴だな

…だがそれにしても上級生が言っていた不良品という言葉。あれは須藤に対してだけじゃない俺たち一年Dクラスに反応しての言葉だった。Dクラスには何かあるということなのか…大量の監視カメラといいこの学校は何かきな臭いな。

 

「ここが楽園ってのは嘘かもしれないな」

 




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