魔王の裁刃と呼ばれた魔人の正体は堕天総督の息子で、制服フェチの厨二病持ちです。   作:戦魔王ゼロ

1 / 1
今、投稿していた作品の進行が思うようにいかないため、気分を変える為に新作を投稿しました。そのため、一時的になりますが、投稿していた作品を凍結します。楽しみにしていた方々には申し訳ありませんが、作品の方向性とか定まったら、お知らせしたいと思いますので、ご容赦ください。

今回は、魔王セラフォルー・レヴィアタンの眷属となった魁人が仮面を被って魔人として行動します。それでは、どうぞ!!


魔王の裁刃と呼ばれた魔人の正体は堕天総督の息子で、制服フェチの厨二病持ちです。

 

ーーー物語の始まりは、日本にある地方都市の一つ、駒王市

 

時刻は、深夜12時を過ぎた頃ーーー

 

「くっ、どうして僕がこんな必死に逃げなきゃいけないんだ!?」

 

色が少し青みがかった緑色の髪をした身なりの良い青年が何かに追われるような形で、町の中を逃げ惑っている。

 

彼の名はディオドラ・アスタロト。日本人どころか、普通の人間とは違う特性を有している。

 

「・・・はぁはぁーーー魔王を輩出した名門一族アスタロト家の次期当主である、この僕を!! 純血たる貴族悪魔たる僕を、元人間風情の転生悪魔であるお前が!! 殺すと言うのか!!?」

 

悪魔ーーー聖書に書かれし神に、そして、それに仕えし天使や、欲に溺れて堕天した堕天使と敵対した魔王が率いし魔力を操る異種族で、人間を甘い言葉で誘惑し、堕落させたり、対価を払うことで、契約者に特殊な力やアイテムを与えるといった行為を、種族が誕生してから永遠と繰り返してきた。

 

欲望のままに歴史の影から人の社会に介入して、戦争等の様々な悲劇を引き起こしてきたことから、世界の各国にある神話群は勿論のこと、同じ聖書に記されし天使や堕天使からは、邪悪なる者たちとして忌み嫌われ、恐れられてきた。

 

そして、もう一つ、忌み嫌われる理由があるーーー

 

かつて、聖書の神が率いし天使の軍勢、天界(ヘブン)ーーー

 

欲に溺れ堕天し、神を裏切り、人間と交わった堕天使の一団、神の子を見張る者(グリゴリ)ーーー

 

そして、四大魔王の一角にして元熾天使だった魔王ルシファーが率いし悪魔の軍勢、万魔軍(パンデモニウム)ーーー

 

この三勢力で大きな戦争が繰り広げられ、戦争に参加した者は勿論のこと、戦争とは全く関係の無い他の神話勢力すらも巻き込まれ、様々な者たちが死に絶えて逝った。

 

結果的に、ブリテンの二天龍による乱入よって悪魔は指導者である四大魔王、多くの有力貴族が戦死、天使も堕天使も大量の死者を出して、ようやく一時休戦と言う形で、戦争が終わった。

 

だが、その緊張状態は継続中で、歴史の裏で大戦再開に繋がりかねない事件も数多く起きている(なお、運良く戦争に繋がる事案までには、今まで行かなかった)ーーー

 

話は、逸れたがーーー大戦の影響で悪魔勢は四大魔王を筆頭に有力貴族の多くが断絶の憂き目に遭うほど数を減らした。

 

このままでは、種の存続すらも危うい。そう考えた悪魔の1体にして、現四大魔王の一人、アジュカ・ベルゼブブ(旧姓アスタロト)は、人間を含めた他種族を悪魔に変える特殊なアイテム、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を開発した。

 

チェスの駒を模して作られた、このアイテムは使用すると元の種族から悪魔へと肉体、魂を作り変える力があり、この駒の力によって、悪魔は数をどんどんと増やすことに成功した。

 

だが、この駒を巡って、様々な問題が起きている。

 

一つは、強制的に他種族を転生させて奴隷のように扱う悪魔達が増えていることーーー本来は同意の元で、この転生させることが法律で定められているのだが、基本他種族を見下している一部の、特に、ソロモン72柱の名家に属する貴族悪魔は法の抜け穴や、大量に所有する金融資産を悪用して、基本、後戻りできないように転生させる者の退路を塞ぎ、無理矢理、悪魔に転生させて、奴隷のように転生悪魔達を虐げているーーー

 

そして、2つ目の問題は無理矢理、転生させられた悪魔が、主を裏切って殺し、そのまま人間界などに逃亡し、そこで力を持たない人間たちを悪魔の力で、操ったり、殺したりと自分の欲望のままに暴れ回るはぐれ悪魔達が近年増えてきている。

 

それもあってか、聖書の勢力、特に天界の配下にある教会勢力から抹殺対象として悪魔達を狩る戦士、悪魔祓い(エクソシスト)達が世界各国で、悪魔から人間を守る為に命を掛けて戦っている。

 

なお、このディオドラ・アスタロトは、例の貴族悪魔達同様に、人間を、特に教会に仕えるシスター、その中でも聖女と呼ばれる少女達を、自身の欲望のままに陥れ、悪魔に転生させてきたド外道で、今回も、自身が一目惚れした聖女アーシア・アルジェントを策略で、彼女を魔女に貶め、教会から追放させた。

 

そして、アーシアに宿る力を奪う為に、彼女を自身の組織に引き込んだ堕天使の女レイナーレの一団と手を組み、この駒王町にある廃教会で、レイナーレは儀式をしてアーシアに宿る聖書の神が人間に与えた力、神器(セイクリッド・ギア)を抜き取ることに成功。通常、神器(セイクリッド・ギア)を抜かれた者は、魂を抜かれたのと同じで、死に至る。

 

その通りに彼女は死んだ。

 

だが、すぐであれば、神器(セイクリッド・ギア)を取り戻し、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を肉体に与えれば、彼女は悪魔として蘇る。

 

自身の眷属(モノ)として、彼女の全てを手にする筈だった。

 

 

イレギュラーが2つ、起きたーーー

 

1つ目は、日本で彼女が、ある男に知り合ったこと

 

ーーー男の名は兵藤一誠。かつて、レイナーレが自身の所属している組織、神の子を見張る者(グリゴリ)の上層部の命で、抹殺した筈だったが、運が良かったのか、この駒王町を裏から支配している貴族悪魔リアス・グレモリーの手によって悪魔として転生した。

 

アーシアは悪魔になったばかりの男と偶然知り合い、端から見たら、ほぼデートと言えるような形で、町中を歩いていたのだ。

 

それを知ったディオドラは激怒した。元下等種如きの下男が、僕の聖女(アーシア)を連れ回り、なおかつ、僕が知らない表情を引き出しただとーーークソ、八つ裂きしたいところだが、ここはグレモリーが領主を務める町、黙って侵入していることがバレれば、問題沙汰になるーーー

 

そう考えたディオドラは、激しい怒りを落ち着かせるように付き添いに来ていた元聖女の眷属を、ほぼ暴行と言っても良いくらいに滅茶苦茶にして抱き潰した後ーーーレイナーレが行う儀式の時間に合わせて、廃教会の近くにある倉庫内で、中の様子を監視魔法で伺いながら、アーシアを手に入れるタイミングを図っていた。

 

だがーーーここで2つ目のイレギュラーが発生する。

 

なんと、レイナーレが下男にやられ、なおかつ、その主であるリアス・グレモリーに消し飛ばされ、そして、彼女が持っていた僧侶(ビショップ)の駒で悪魔に転生した。

 

その瞬間、怒り狂い、襲撃を掛けようと転移陣を起動させようとしたが、一つ、あることを思い出す。

 

「そうだ。交換(トレード)でアーシアを手に入れる事ができるーーー僕の駒で転生できなかったのは、業腹だが、この方法なら、僕の策が彼女を魔女へ貶めて教会から追放された事が明らかになるリスクは限りなく低くなるーーーならば、次はーー」

 

眷属たる転生悪魔を別の悪魔の眷属と引き換える交換(トレード)という制度があり、駒の価値が同等で、本人たちの同意があれば、他人の眷属を自身の眷属に引き入れることができる。

 

それを用いれば、アーシアは僕のものーーー

 

その制度を思い出したディオドラは、その制度を利用するための策を考えるために、悪魔達が暮らす冥界に転移しようとした。

 

その時ーーー

 

『貴様に、次は無いーーー』

 

突然、男の声が聞こえた。それと同時に起動していた転移陣が停止、消滅する。

 

非常事態と察したディオドラは護衛の者を呼ぼう通信魔法陣を起動させようとするーーー

 

だが、魔法陣は開かず、なおかつ、周りの空気が重たくなるような、大きな圧を感じた。

 

それと同時に、何もなかった筈の床が、黒くなり、そして、波打つように振動していた。その振動と共に床から、仮面を被りマントを羽織っている為、正確な正体は不明だが、長身の細身であるが、肩周りから腰の体格からしっかりとした成人男性と思われる者が現れた。

 

町中に現れれば、変質者待ったなしの格好だが、その圧と内包する魔力量は魔王とも呼べるくらいに膨大だった。仮にも貴族であるディオドラは、この魔力量を秘めていた仮面を被った男性に見覚えがあった。

 

魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)、ゼロ。セラフォルー・レヴィアタン様の兵士(ポーン)が、何故、ここに!?」

 

『ーーー貴様に、ある嫌疑が掛けられている。大人しく、こちらに事情聴取に従えば、身の安全くらいは保障しようーーー』

 

そう言って、仮面の魔人、ゼロは腰に差していた特殊な加工をされた宝石等が装飾で施された大剣を抜き、その切っ先をディオドラに向けた。

 

「ある嫌疑だと!?この町に侵入したことか!!?それともーーー」

 

聖女を貶め、半ば強引に悪魔に転生させたことかと、口にしようとした時ーーー

 

 

『否ーーー貴様には、テロリストと繋がり悪魔政府の情報を漏洩した疑いだーーー』

 

「そんなことーーー僕はーーー」

 

『シャルバ・ベルゼブブーーー』

 

「!!・・・何故、シャルバの名前が!?」

 

『シャルバ・ベルゼブブーーー旧魔王、ベルゼブブ家の血族でーーー禍の団(カオス・ブリゲート)、三大勢力及び各神話勢力の不穏分子達が集まってできたテロ組織。シャルバは旧魔王の血族達が集まる派閥、旧魔王派のトップとして、現魔王ベルゼブブを輩出したアスタロト家の貴様に接触したーーー相違ないな?』

 

「確かに、シャルバは僕と知り合いの関係だが、シャルバがテロ組織に属しているとは知らなかった!!僕は無関係だ!!」

 

自身に掛けられた疑いを必死に否定するディオドラ。

 

だが、心の中ではーーー

 

バレた、バレた、バレた、バレた、バレた!!!

 

何故、現魔王の側近が禍の団(カオス・ブリゲート)のことを知っている!!

 

魔王達、悪魔政府、そして、天界勢に悟られぬように慎重に行動をとっている筈・・・

 

『ならば、何故ーーー組織のメンバーにしか渡されぬ首領から祝福(ギフト)、蛇を持っている?』

 

「!!?、ば、馬鹿な!!ーーあっ!!!」

 

『簡単に誘導に引っ掛かったなーーーその様子だと渡されているみたいだな、新参者の貴様でもーーー』

 

ゼロが放った一言で、動揺したディオドラ。その様子を見たゼロは確信するーーー

 

『ディオドラ・アスタロト。テロリストに通じた件、悪魔にとって、最も許されぬ背信行為ーーーよって、四大魔王様方から下賜された称号、魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)の名の下に、貴様を処断するーーー』

 

そう言って、大剣を構え直し、ディオドラに振り下ろした。

 

魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)ーーー四大魔王が認めた全権大使、総司令官、裁判官、死刑執行官を兼ねたような称号で、悪魔勢力の安寧のために、立ち塞がる脅威や悪意を断ち切り、裁く。

 

この権限は、例え、魔王すらも法を破れば適応できる驚愕的なもので、かつては72柱のトップである大王バアル家にも振るわれたことがあるという実績がある。

 

そして、この権限を与えられたゼロは、7年前にセラフォルー・レヴィアタンの眷属になったばかりで、悪魔から見れば若手であり、実年齢を踏まえれば、まだまだ若造と呼ばれても可笑しくない。

 

それなのに、この称号を与えられたのには、理由があるーーー

 

それはーーー彼の強さが、この時に、既に、現四大魔王に匹敵する力を持っていたからである。

 

そして、各四大魔王に通ずる政治交渉力、技術力、軍略、諜報力を有しており、下手に魔王の下に置いて眷属として動かすより、悪魔を代表して動いてもらった方が利になると判断されたからである。

 

故に、悪魔勢力に属する者は、彼を恐れて、こう呼ぶ。

 

魔王が下賜した断罪の剣にして処刑人ーーー

 

魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)】とーーー

 

なお、ゼロが剣を振り下ろしたのと同時に、廃教会にあった倉庫が大爆発を起こし炎上した。

 

その後、事件を捜査した警察の鑑定により、倉庫に放置してあった大量の小麦粉の袋が何らかの原因で、破れて、そこから大量の粉が空気中に散布され、倉庫を照らすためのライトが漏電し、火花が散ったことで引火、大爆発を引き起こしたのではないかとされているが、幸い、けが人がいなかったこともあり、事件は事故で処理されることとなった。

 

倉庫の謎の爆発から、数日後が経過ーーー

 

「ーーー眠い。セラめ〜俺を酷使し過ぎだ。お陰で、授業中何度か意識が飛びかけたぞーーー」

 

「それだけではないと思いますよ、魁人。アジュカ様との共同開発の新型装備の調整で徹夜も、原因の一つではないかと?」

 

「そっすよ、カイ兄〜。その調整については、仕事と言うよりかは趣味で動いていた面が大きいッス。反省してくださいーーー」

 

駒王学園の屋上で美少女2人と少年が昼食で弁当を食べていた。

 

ただ、その少年は、一見、少女とも言われても可笑しくないほど顔立ちで、何故か少女達と同じ女子制服を着ていた。

 

「それにしても、いくらジェンダーフリーとは言え、魁人の女装が認められるのは、世界が広しと言えど、この学園だけですねーーー」

 

「だなーーー俺は制服が好きで、この格好してるから、下手するとエロバカ3人トリオと同系列の変態としても可笑しくないが、覗きとか平気でやるアイツ等がいるせいか、あんまり目立ってないなーーー」

 

そう言って、女装の少年ーーー麻羽魁人は、屋上から下を見下ろす。その視線の先には、件のエロバカ3人トリオが覗きがバレて女子生徒たちに制裁を加えられている所だった。

 

「普通なら警察沙汰っすよね。あれだけ問題を起こしていれば、退学もあり得るのに、起きてないのは、理事長もとい悪魔勢力の根回しによるものが大きいッスねーーー」

 

「兵藤君は、グレモリー先輩の悪魔に転生した自覚を持って行動して欲しいですね。巴柄と憐那が嘆いていましたよーーーそれに影から護衛している魁人にも負担が掛かりますーーー」

 

魁人と共に昼食をとっている少女の名はマドカ・C ・ダウンフォールと草加・A・黒那。マドカは魁人と同じ駒王学園の2年であり、黒那は1年の後輩。そして、魁人ことゼロの眷属でもある。

 

 

「まっ、とりあえずは今後、動向も含めて監視に留める。何かあったら、真っ先に俺に知らせてくれーーー」

 

「分かりました、我が主(マイ・ロード)!!」

 

「了解ッス!!」

 

これは、魔王少女もといセラフォルー・レヴィアタンの眷属となったアザゼルの血を引く半堕天使(ネフィリム)の青年が、自身の大切なものを取り戻すべく仲間たちと戦い、英雄となる物語である。

 

 

 

 




とりあえず、ゼロの格好は、コードギアスのゼロを意識しています。あと、装飾のついた大剣は、作品内で皇帝ルルーシュやゼロ(2代目)が使用した剣とほぼ同じです。

次回は、魁人たちの活動に触れたあと、原作の第二章に入る予定です。お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。