魔王の裁刃と呼ばれた魔人の正体は堕天総督の息子で、制服フェチの厨二病持ちです。   作:戦魔王ゼロ

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今回からフェニックス編に入ります。

ここから原作とかけ離れた展開となります。


魔王の裁刃、グレモリー眷属と邂逅する(ついでにフェニックス眷属とも)

 

ゼロこと魁人が旧校舎に乗り込む、10分前のことーーー

 

旧校舎の中にあるオカルト研究部の部室で、その部長であり、駒王町の領主を任されているリアス・グレモリーは、とある者と口論となっていた。

 

「ライザー!!私が大学を卒業するまでは、その話を進めるのは待ってもらうと両家で話し合った筈!!なぜ、いきなり人間界に来て、それを進めようとしているのかしら!?」

 

激昂するリアスーーー

 

「ふん、遅かれ、早かれーーーオレやリアスのような生まれが貴族である者は、その血を未来に残し続ける為に、優れた家同士の早期婚約が推奨されている。自身の家の存続の為にも、この話を中途半端に止める訳にはいかないんだよ」

 

ーーー口論の相手であり、リアス・グレモリーの婚約者であるライザー・フェニックスは、激昂し、自身との婚約を嫌がるリアスに、現在の悪魔の常識を説いて納得させようとしていた。

 

その様子を見て、リアスの眷属として転生したばかりのイッセーが、ライザーに食って掛かろうとするも、グレモリー眷属の木場祐斗と塔城小猫が押さえつける。

 

「何で、止めるんだよ、木場!!小猫ちゃん!?」

 

「今回のお話はグレモリー家及び、部長の婚約相手に選ばれたフェニックス家によるお家の存続に関わる重要な話し合いなんだ。1眷属である僕たちが無理矢理、話に突っ込んで混乱させてしまえば、今後の悪魔の貴族社会で、リアス部長は婚約破棄の為に眷属を利用したという悪いイメージがつき、孤立する可能性がある。だから、今は耐えてくれーーー」

 

「だから、落ち着いてくださいーーーイッセー先輩」

 

2人も自身の主であるリアスのことを思って、自身を止めていることが分かり、イッセーも少し冷静となる。

 

その時だったーーー

 

「リアス様、そして、ライザー様ーーーお二方のご様子では、落ち着いた話し合いにもなりません。よって、両家の当主及び、我が主のサーゼクス・ルシファー様より、この問題を解決する為の提案がありますーーー」

 

この場のやり取りを見ていた第三者・・・サーゼクス・ルシファーの眷属ーーー女王(クイーン)にして、グレモリー家のメイド長、グレイフィア・ルキフグスは、グレモリー及びフェニックス家の当主、そして、自身の主であるサーゼクス・ルシファーが、今回の婚約問題解決についての提案をリアス及びグレモリー眷属、そして、ライザーに向けて話し始めた。

 

その内容はーーー

 

「私達とライザーがレーティングゲームで戦い、勝った方の言い分を認めるですって!!」

 

「ふん。父上も、サーゼクス様も酔狂な事を提案する。こんなものオレが勝ったも同然ではないか!!」

 

レーティングゲーム・・・現在、眷属を持つ悪魔同士で、様々なルールに基づき戦う、所謂、疑似戦争ゲームで、現在、プロリーグがあるほど、悪魔は勿論のこと、他の神話関係者からも熱狂を集めるほど人気の集団競技(スポーツ)である。

 

そして、ライザーは、プロリーグでも連戦連勝を重ねる程の強者として注目を集めている。

 

その為、レーティングゲームすらも経験したことがないリアス及びグレモリー眷属が、自分達とまともに勝負することは難しいと判断したライザーはリアス及びグレモリー眷属を嘲笑いながらーーー

 

「リアス、諦めろ。まともにレーティングゲームを経験していないかつ、眷属の人数差のあるお前の眷属に、俺が率いる眷属に勝てる筈が無いだろう!!」

 

ーーー指を弾いた。

 

すると、それを合図に、彼の周りに火の塊が大量に現れ、その火の塊が人の形を取った瞬間に消失したーーー

 

すると、ライザーの周りには、様々な装束に身を包んだ美少女や美女の集まりが現れたのだった。

 

「これが俺の眷属達だ。そして、俺のハーレムでもある!!」

 

「すっ、すげぇ〜〜羨ましすぎる!!!グホーーー」

 

「エロい目つきで見過ぎです、エロ変態先輩ーーー」

 

突如、現れた美女軍団にイッセーも興奮するが、その瞬間、小猫が毒舌を交えた腹パンを喰らい、悶絶して、床に伏した。

 

その様子をスルーしつつもリアスはーーー

 

「ふん、それはどうかしらね。私の可愛い眷属は、みな天才と言われた子たちよ。それに、そこに伏しているイッセーは赤龍帝。貴方の眷属を上回る力を発揮しても可笑しくないポテンシャルを秘めているわ!!!」

 

ライザーの眷属に劣らない力を持つと自負し、このレーティングゲームを受けると宣言しようとしたーーーその時だった

 

 

『このような下らない茶番の為に、俺の仕事を増やされたのかーーー巫山戯るのも大概にしろーーー』

 

突然、男の声がした。

 

何処からか男の声が聞こえたので、部屋の中にいる者たちが警戒する。

 

唯一、グレイフィアだけはーーー

 

「見事とも言うべき隠密スキルですね。ここで、貴方が出てくるということは、先程の転移の影響ですねーーー」

 

『貴方が居ながら、このような事態に発展するとは、私や私の眷属が居なかったら、死者は出ずとも、重度の障害を持つ者が現れたかもしれませんよーーー』

 

部室の窓を覆う黒いカーテンに話し掛けていた。

 

その瞬間、黒いカーテンが動き始めると、そこから黒い仮面を被り、マントを羽織った魔人とも呼べる男が現れる。

 

つまり、ゼロこと魁人である。

 

「な、何者だ!? ここは部外者以外ーーー」

 

そう言って、ライザーが突然、現れた魁人を部外者として追い出そうとする。

 

その瞬間ーーー

 

『ーーー少し、黙れーーー殺されたいか?』

 

ライザーに向けて、黙らせる意味合いで、殺気を込めて威圧するゼロ。

 

その威圧に、思わず、後退りし、黙り込むライザー。

 

それを見て、グレイフィアはため息を吐きながら、ゼロとライザーの間に立つ。

 

「ゼロ殿ーーー黙らせる為とは言え、殺気を込めて威圧するのは、少々、暴力的では?」

 

そう言って、グレイフィアもゼロに向けて、ゼロと同じやり方で威圧する。

 

『ーーー流石は、セラ同様に悪魔界最強と言われるだけはあるか、良い殺気だ。すまないーーーだが、この男のせいで、余計な仕事を増やされたのだ。多少のお茶目も見逃して欲しいねーーー』

 

グレイフィアの殺気をゼロは、そよ風のように受け流す。

 

その光景に周りの悪魔たちは驚きを隠せない。

 

そして、少し周りが静かになるとグレイフィアが、ゼロの正体を話し始める。

 

「彼の名はゼロ。皆様方には、魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)の称号を唯一持つ者と言えば、分かるのでは?」

 

「かの四大魔王すらも裁くことができる権限を持つと言われるセラフォルー・レヴィアタン様の兵士(ポーン)じゃない!!」

 

ゼロの正体を知り、青ざめるリアス。

 

それもそうだろうーーー魔王すらも裁くことが許された最上級悪魔にして、グレイフィア同様、魔王眷属の一人であるゼロが、何故、駒王町にいるのか不思議で仕方ないのも同様に、彼が動く非常事態が、この町で起きたのではないかと恐怖する。

 

それを察したゼロは、安心させる為に、自己紹介と共に自身が駒王町にいる理由を話し始めた。

 

『私の名はゼロ・ファントムエッジ。セラフォルー・レヴィアタン様の兵士(ポーン)であり、現在は、唯一、魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)の称号を持つことを許された者だ。そして、この町にいる理由は、我が主の命で、妹君と、貴女方を影から護衛する為に、この町、いや、駒王学園に潜入しているーーー』

 

「はぁーーー補足しますと、これはサーゼクス様も彼、ゼロに依頼して、この1年間、彼の眷属と共にリアス様や、セラフォルー様の妹君様ーーーソーナ様達を影から護衛し、駒王町に侵入してきたはぐれ悪魔や堕天使、そして、所属から外れた、はぐれの悪魔祓い(エクソシスト)や魔法使い達の対処をしてもらってました」

 

『なお、私達が手が回らない程に忙しかった場合は、大公経由で、君達に処理してもらってこともあるーーー君達の言うはぐれ退治は、ここに繋がる訳だ。なお、4月に起きた堕天使侵入事件の後始末をしたのも我々だーーー故に、アーシア・アルジェント嬢、そして、兵藤一誠殿。我々の力不足によって、一度、命を落とさせてしまったことは、魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)の称号を受けた者として、申し訳ない。故に、何か困った事があったら、連絡して欲しいーーー』

 

そう言って、自身の名刺をアーシア・アルジェントと、そして、兵藤一誠に渡すゼロ。

 

名刺を貰ったアーシアと一誠は困惑するが、その様子を見て、グレイフィアが、更に捕捉する。

 

「彼の主であるセラフォルー・レヴィアタン様は外交を主に担当されています。それと同時に所属眷属達も外交官として、各神話や、各国政府に派遣されており、彼も同様に日本神話や日本政府担当の外交官として、様々な問題解決に尽力していますーーー」

 

『4月の一件では、アーシア嬢の戸籍を作ってもらったり、はぐれ悪魔や堕天使侵入の一件で被害にあった者達の補償を日本神話や政府を通して行ったくらいかーーーまぁ、それ以外の外交もあるから、影からの護衛も兼ねてとなると、どうしても手が回らなくなる時があるーーーそこで、ライザー・フェニックス・・・今回、私が表に出てきて、対処しなければならない事態を引き起こした事について、申し開きはあるかね?』

 

「な、申し開きとはどういう事だ!?」

 

突然の名指しで動揺するライザー。それもそうだろうーーー魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)の称号を持つ者に睨まれるような事件など引き起こした覚えは、ライザー自身はなかったからだ。

 

だが、そこで、顔青ざめながら、ゼロに物申す者が現れる。

 

その者はーーー

 

「ライザー・フェニックスの僧侶(ビショップ)、レイヴェル・フェニックスですわ。もしや、それは兄が無自覚で行ったことでしょうか?」

 

『ほうーーーレイヴェル嬢、察しが良いようだな。先程、この部室からフェニックス家由来の魔力が、旧校舎から漏れ出て、その周りにいる者たちが、昏倒する事件が起きた。私が貼った結界や、私の眷属が動いた事で、その被害にあった者たちは気絶等で済んでいるがーーー魔力耐性のない人間が純粋な悪魔の魔力の影響を受ければ、死に至る事もあるーーーライザー・フェニックスよ。グレモリー眷属に力を見せつける為に、眷属を転移で呼び寄せたみたいだが、その余波で、死人が出るかもしれないと考えた事はなかったのかね?つまり、これで死人が出れば、日本政府及び日本神話に対しての私への信頼が、一気に無くなる事態に発展しかけた事に申し開きはあるか?』

 

レイヴェル・フェニックスの聡明さに感心しながら、その兄、ライザーに、今回、表立って動かざるおえなかった理由を、先程、行ったのと同時に威圧しながら説明するゼローーー

 

なお、この説明を直訳するとーーーライザー・フェニックス。俺の顔に泥を塗るような真似をしたのは、人間の命など、どうでもいいと思ったか?

 

それは、つまり、俺に喧嘩を売ったとみて、間違いはないか?

 

何か申し開きがあるのか言ってみろと意味も込めて話しかけている。

 

その説明を聞いたライザーは、顔を青ざめてーーー

 

「そんな、オレは、そのようなつもりはない!!」

 

自分が、魔王の裁刃(サタン・パニッシャー)に敵対するつもりはなかったと必死に訴えかけようとするもゼロは、ライザーに向ける威圧を解いてはいない。

 

だが、突如、ゼロは、少し威圧を弱めるとーーーライザーに近づき、こう耳打ちする。

 

「このままでは、私の腹の虫が治まらない。よって、一つ、ある提案をしようか。このレーティングゲームとやら、私にも一つ噛ませろーーー」

 

「なっ、そんな横暴な!?」

 

「安心しろ。直接、私が出るわけではなく、そうだな・・・この1週間、私と、その眷属がグレモリー眷属の特訓に力を貸そう。その特訓で強くなるかは、分からないが、その状態のグレモリー眷属に勝てば、今回の一件に目を瞑ろうーーー」

 

咄嗟に、グレイフィアに合図を出しながら、部室内にいる者、全員に聞こえる形で、今回の婚約騒動に関わる事を宣言する。

 

魔王眷属の助力という破格の申し入れに、周りが騒然となる。

 

そんな中、グレイフィアは通信用の小型魔方陣を展開し、誰かと通信して、今の状況を伝えてーーー

 

「分かりました。その様に動きますーーー」

 

通信を終えて、魔方陣を消すとーーー周りを一度見渡して、口を開く。

 

「我が主、サーゼクス・ルシファー様及び、ゼロ殿、主であるセラフォルー・レヴィアタン様の許可がおりました。リアス様は、特別に、ゼロ殿、助力を受けて良いとのことです」

 

「魔王眷属の助力を得られるなんて、このレーティングゲーム、負けられないわね」

 

「あと、勘違いしないで言っておくが、特訓を君たちにするつもりはない。むしろ、君たちには試練を課す。その試練を乗り越えられれば、君たちは、このライザー・フェニックス及び眷属を倒す事もできるだろうが・・・」

 

そう言って、グレモリー眷属を一度見て、宣言する。

 

「試練を乗り越えられなければ、レーティングゲームの卓にすら上がれない事も覚悟しろーーー」

 

今度は、グレモリー眷属に向けて威圧を掛けたのだった。

 

こうして、ゼロもとい魁人は、グレモリー家及びフェニックス家の婚約騒動に首を突っ込むこととなった。

 

 

 




今回は、フェニックス編の導入回として、原作のリアスとライザーの話し合いに魁人が首を突っ込む話でした。

次回からグレモリー眷属の特訓もとい、試練回です。幾つか話を分けて進めていく予定です。

試練を乗り越えられなければ、レーティングゲームの卓にすら上がれない魁人の言葉の真意とは・・・

次回もお楽しみに!!
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