魔王の裁刃と呼ばれた魔人の正体は堕天総督の息子で、制服フェチの厨二病持ちです。 作:戦魔王ゼロ
サブタイトルにある収監という不吉なワード。
このワードが、何を意味するのかーーー話を進めていく内に明らかになります。
グレモリー家とフェニックス家の婚約騒動に首を突っ込む事になったゼロこと魁人は、グレイフィア、そして、ライザーが率いるフェニックス眷属が帰ったあと、リアス・グレモリー及びグレモリー眷属と、今後の流れについて話を進めていた。
「さっき、ゼロ殿が口にした試練とは、どういう事ですか?」
『ーーー言葉の通りだ。魔王眷属であり、
そう言って、グレモリー眷属の
そんな周りの様子を気にすることもなく、ゼロは再び口を開く。
『だからこそ、君たちに特訓をつけたということではなく、私が与えた試練に打ち勝って、力を手にしたという流れにしてしまえば、依怙贔屓によって力をつけさせてもらったのではなく、自力で力を手に入れて魔王眷属の試練を突破した有望株として、周りの者たちから、変な色眼鏡で見られることは無いだろうーーー』
そう言って、試練を称した理由を告げたゼロは立ち上がり、転移魔方陣を展開する。
『明日の早朝、この部室に集合せよーーー迎えにいく。なお、食事や衣類等の日用品は、こちらで用意するから、何も持ってこなくていいぞーーー下手に山籠りをして、不用意な干渉が切っ掛けで赤龍帝の力が暴走し、山を破壊されても困るのでーーー』
最後に、リアス・グレモリーが、この1週間でやろうとしていたことを言い当てた後、ゼロは、そのまま転移して消えていった。
ゼロが帰ったあとーーー
「な、何なのよ!!いきなり、現れて、周りを引っ掻き回した後に、私が今後やろうとしていたことを言い当てるなんて、不気味にも程があるでしょう!!」
「ははは・・・もしかして、あの方が現れた理由は、僕たちが起こす行動によって、起きるであろう
「何か、色々と疲れましたーーー」
「けど、私は、あんなに親身に接してくれているので、そこまで、悪い印象を持ちませんでしたよ?」
リアスを始め、グレモリー眷属が、各々でゼロに抱いた印象を口にするーーー
ただ、
ふふーー相変わらず、ですわね。私が気が付かないと本気で思っているのかしら、魁人義兄様はーーー
ゼローーー何処かであった事があるよな。何か、あいつにそっくりな感はあるが気の所為だよなーーー女装してねぇしーーー
なんと、朱乃はゼロこと魁人の正体に気がついていた。
だが、本人が隠している以上、何かしらの事情があると察して、自身の主に伝えずに胸の中にしまっていた。
ちなみに、イッセーは、何故かゼロが魁人に見えてしまって、しょうがなかったが、魁人のトレードマークである女装をしてなかった為、よく似た別人と考えていた。
その後、今後の試練に向けて、各々で準備をする為にグレモリー眷属達は、そのまま帰宅した。
そんな中、朱乃はーーー
久しぶりに母様と父様に連絡しようかしら?
魁人義兄様が生きていたこと・・・そして、義兄様の父であるアザゼル総督にも、伝えようかしら?
今でも、義兄様を必死で探しているみたいなのでーーー
その日の夜ーーー
魁人は、とある者と通信を行っていた。
「ーーーそう言う訳で、1週間、あの2人の手を借りたい。許可してくれるか?」
『まさか、貴方が、お姉様の眷属で、私たちの護衛をしているとは思いませんでしたーーーそして、あの2人が、まさか、貴方の部下であることもーーー』
「本当は、この騒動が駒王学園で起きなければ、俺の正体を明かすことはなかったが、今回の婚約騒動の一件、少々、きな臭い事があってなーーー俺の眷属である制服研究部の面々は、そのまま護衛として貴女達や、そして、駒王町に侵入者が現れても対応できるように町全体を警戒させておくーーー」
『その変わりに、今は私の眷属である、あの2人を貸してくれとーーー』
「嗚呼。この一件が片付いたら、今度、頼みごとを優先的に聞くようにしようーーーどうせ、姉であるアイツは、妹君である貴女のことを蔑ろにするなと言ってきて、最悪、俺が氷漬けにされかねんしなーーー」
『姉様がいつもご迷惑を掛けて申し訳ありませんーーーでは、明日、リアス達が来る前に、彼女達を貴方の元に行かせればいいのですね?』
「嗚呼。頼むーーーいや、こう言うべきか? よろしくお願いします、ソーナお嬢様?」
『ソーナで構いません。ただ、表向きには、貴方は後輩なので、そこだけは、敬称をつけてくださいーーー』
そう言って、通信相手である護衛対象にして、自身の主の妹、支取蒼那ことソーナ・シトリーは、魁人との通信を切った。
今回、魁人が姿を隠して関わったが、最悪の場合、姿がバレて大騒ぎになる可能性が高い。その為、護衛対象の中でも口が高いシトリー眷属の王、ソーナ・シトリーに口裏を合わせる形で、正体を明かした。
そして、それと同時に、ソーナの眷属に所属している2人の部下の力を借りることの了承させた。
実は、ソーナの眷属の中に魁人の部下もとい家族の少女が2人いる。
「とりあえず、朱乃ちゃんの試練相手として、あの2人は最適だ。イッセーは俺、そして、木場とアーシアちゃんは、俺の式とアイツら、そして、リアス嬢と小猫ちゃんの相手は、あの2人に任せるとしようーーー」
そう言って、明日から行われる1週間の試練でグレモリー眷属の面々が相手をする者達の選定をしていた。
「俺の見立てなら、今回、リアス嬢と小猫ちゃんは、試練に立ち向かうことはできずに失敗する可能性は高いーーー」
そう言って、グレモリー眷属が映った写真付き報告書のリアスと小猫の写真の部分に赤いサインペンで×を入れる。
「朱乃ちゃんはもとい、木場祐斗は、俺の
ぶつぶつと、各々の強化案を呟きながら、どういう方向で力を付けさせるか考えていた。
そして、翌朝ーーー魁人はゼロに扮した後、グレモリー眷属よりも先に旧校舎の中に侵入し、ある者達と面談、打ち合わせをした後、オカルト研究部の部室に向かっていた。
部室内に入ると、オカルト研究部の面々ーーーグレモリー眷属がゼロ、魁人を待っていた。
『うむ、全員、来ているなーーーでは、これより、君たちに関する試練についてーーー』
そう言って、ゼロがグレモリー眷属に対して、今から行われる試練について説明しようとした時ーーー
「その前に一つ聞くわーーー」
『ふむーーー何かね?』
リアスが、ゼロの言葉を遮るように質問をする。
ゼロは、リアスの質問を聞こうと彼女の方に身体を向ける。
「昨日の言葉、試練を乗り越えられなければ、レーティングゲームの卓にも上がれないとは、どういう事かしら?」
『言葉通りの意味さーーー私は、君たちに最も厳しい試練を与えるつもりだ。それに耐え、乗り越えられれば、君達の力は、最上級悪魔にも通じるぐらいの大きなものとなるとみているーーーだが、それは、通常の者が修行した場合の数十年分に相当する過酷さとも言えるーーー文字通り、時間が間に合わず、レーティングゲームの席につけなければ、ライザー側の勝利となり、君は、このまま、両家の取り決めのもと、ライザーと、そのまま婚約することとなるだろうーーー』
「そんな、巫山戯た真似をーーー」
『巫山戯てはいないーーー魔王眷属の力を借りるということは、それだけの代償を伴うという事だーーーだからこそ、ここで選びたまえ、場所だけを提供してもらい自分達の手で、この1週間を乗り切るのか、それとも、俺の試練に打ち勝ち、その過程で得た力で、ライザーと、その眷属に挑むのかをーーー』
そう言って、ゼロはリアスに2つの選択肢を与えた。
リアスはゼロから放たれる
だからこそ、悩み、黙り込んでしまうーーー
私の為に眷属が苦しむ姿を見たくはない。けどーーーだからと言ってーーーライザーと婚約だなんてーーー
そんな事を頭の中で思い、悩んでいるとーーー
「部長!!やりましょう!!!俺、兵藤一誠は、貴方に命を救われました。その恩人が悩んでいるなら、その為に身体を張れます!!!」
「そうですわねーーー私の大切な幼馴染にして主の為なら命すらも惜しくはないですわーー」
「私も頑張ります。リアスお姉様に救われたのに、その恩を返せないのは、神様に仕えていた身としては心苦しいです!!」
「部長に拾われていなければ、今の僕はいないでしょう。部長に仕える騎士として、貴女の苦難を共に分かち合わせてくださいーーー」
「わたしも部長に助けてもらいました。だから、その恩を返させてくださいーーー」
イッセー、朱乃、アーシア、木場、小猫が、各々の言葉で、リアスを励ますような形で、その覚悟を伝える。
その覚悟を知り、少し、目頭が熱くなったリアスはーーー
「ーーー分かったわ。私の可愛い眷属達ーーーゼロ殿!! 貴方の試練に、私達、グレモリー眷属が全てを賭けて挑むと宣言します!!!」
そう言って、リアスは、流れてきた涙を拭ったあと、そのままゼロに、試練への挑戦をすることを宣言した。
その宣言を受け取ったゼロはーーー
『いい覚悟だーーーでは、私が管理する特殊な位相空間。罪人たちを捕らえ続けて、永劫の苦しみを与える監獄、
その言葉と共に、ブラックホールのような黒い穴が、グレモリー眷属の背後に現れた途端、そこから鎖が現れて、各グレモリー眷属を巻き付く形で、拘束する。
そして、鎖の一部が首、四肢に枷として変形する。
突然の拘束に思わず、声を出してしまいそうになるが、そのままグレモリー眷属は、黒い穴に引きずり込まれる形となり、穴の中に消えていった。
それを見届けたゼロはーーー背後に現れた者たちに告げる。
『これより、我らも罪人として収監されるーーー異議は無いな?』
そう言って、ゼロは指を弾くと、黒い穴から、更に鎖が、ゼロ、そして、背後に現れた者たちにも巻き付き、グレモリー眷属同様に拘束されて、そのまま穴の中に引きずり込まれていった。
そして、この部室内にいた全員を引きずり込んだ黒い穴は、まるで何もなかったかのように霧状に霧散して無くなっていた。
まるで、最初から何事もなかったのように、オカルト研究部の部室内は静かになり、誰も居なくなっていたーーー
「くっ、クソーーー何なんだよ。あの鎖はーーーん? ここは何処だ?」
グレモリー眷属の
辺りが一面が、真っ白で、何もない空間。
それとーーー
「な、何だよ。この首輪や四肢の枷に、それに制服から、まるで、このツナギはーーー囚人服みてぇじゃねえか!?」
自身の格好が制服から首輪と手首に枷がついている囚人服となっていた。
その事に驚きながらも、眷属の皆にも、この非常事態を伝えるために、誰かいないか探そうとするーーー
その時ーーー
「ーーーそれは、そうだよ。この空間は、罪人達を捕らえて、様々な罰を与える監獄。監獄には、囚人服が付き物だろーーー」
イッセーにとっては聞き馴染みのある声が聞こえた。
「誰だって言いたいけど、この声・・・もしかして、魁人か!!?」
そう言って、聞こえた方向に視線を向けるとーーー
「や、イッセーも気が付いたみたいだね。どう?俺がデザインした囚人服の着心地は?」
「な、何で、普通に接してるんだ!? それに俺がデザインした囚人服って・・・まさか、お前ってーーー」
魁人の発言で、イッセーがゼロに抱いた印象が、魁人に対してピタリと嵌まった。
「そう。いつ、俺に当たりをつけてたかは知らないが、俺が魔王セラフォルー・レヴィアタン様の
そう言って、イッセーと同じ囚人服を着ている魁人は、堂々と自分の正体を友人であるイッセーに告げた。
そして、イッセーはーーー
「ええええ!!!!」
白い空間全体に響き渡るくらいの声で絶叫し驚いていた。
今回は、ここまで!!
次回は、イッセー同様に収監されたグレモリー眷属達の様子を送りした後に試練もとい修行回へと話が進んでいきます。
次回もお楽しみに!
P.S.
イッセーと魁人が着ている囚人服のデザインの元は、『デートウォーズ』と呼ばれるキャラクターコンテンツに登場する00年代時空旅団のキャラで、実際に、その声優さん達が着ていたツナギ型の囚人服をモデルにしています。
(本家では、グレーの部分がだったところがイッセー達が纏っている囚人服では黒になっている)
ちなみに、次回、登場する魁人の眷属や、ソーナの眷属にして魁人の部下、収監されたグレモリー眷属には違う作品の囚人服を着せる予定なので、お楽しみに!!