魔法科高校の鬼狩り守護者   作:守護者の夜明け

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初めて投稿します。。拙い文章だと思います。
ですが、誰かの目と心を愉しませられたなら幸いです。


プロローグ 

  第一話 汝に罪あり。故に天命を授けん

 

          ◇

 光が見えた。蒼色の円い光。

 

 とても綺麗で、温かみがあって、それでいてどこか懐かしいと思わせてくれる。

 

 不思議な光。

 

 「あれ!?俺、何してたんだっけ?」

 

 自身の事を振り返る。何かをしていた様な気もするし、結局は何もしていなかった様な、曖昧な気分に浸る。波の音がして、足元が濡れる感触。

 

 目の前には、昏い海が広がる。

 

 自分は今、海辺に立ち尽くしているのだなと思い至る。ただ、何故海辺に立っているのかは思い出せない。

 

 「まあ、どうでもいいか」

 

 何故だろう。大切な事だ。大切な事だったはずだ。

なのに、思い出そうとすると非道く億劫で、そして首筋に何か巻きついているよ様な、締めつけられている様な嫌な感触を覚える。

 

 昏い海。蒼色の円い光。

 

 手を伸ばす。光に向けて、手を伸ばす。

 

 だが、触れる事はできない。掴む事はできない。

 

 それでも伸ばす。触れたいから。掴みたいから。

 

 足を踏み出す。一歩。また一歩。

触れられないなら。掴めないなら。せめて距離を縮めたい。そう願い、足を踏み出す。

体が海に浸かる。冷たい。凍えるように冷たい。

だが、気にはしない。ならない。あの光に触れる事に。掴む事に比べたら、大した事はない。

 

 声が聴こえた。厳かな老人のような。優しい女性のような。或いは、その両方が重なったような不思議な声。

 

 『汝には罪が有る。故に天命を授けん。

  その為の力を与えよう。

  その力を以て、人を救え。世を護れ。未来を示せ』

 

『汝には罪が有る。故に罰を与えん。

  汝の魂に安息は無い。汝の肉体に死は訪れない。

  故に永劫に生きれよう。彼の者らと永劫に戦えよう。

  鬼を狩れ。鬼を斬れ。鬼を討て。鬼を滅せ。

  鬼を屠り尽くすまで、闘争の業火で身を灼け』

 

 声が告げた内容は、冷酷かつ残酷な宣言。

だが、気にはしない。ならない。それであの光に手が届くなら、安い代償のように思えた。

 

 いつしか、顔も海中に没していた。それでも、目だけは開き続ける。あの光を見ていたいから。手は伸ばし続ける。あの光に触れてみたいから。

 

 海中に揺蕩う影響か。酸欠で脳が壊れ始めたのか。

光の色が、蒼から真紅に変わっていた。

どこか凶々しく。だが哀しく。そして切ない。

そんな真紅の光。

 

 (ああ、とても綺麗だ)

 

 意識が闇に呑まれていく。深淵に沈んでいく。

 

 だが、最後の最後まで目は閉じない。

 

 あの綺麗な真紅の光を見る為に。

 

 『天命を果たせ』

 

     

           ◇

 

 

     8世紀  京の都  平安京

 

 朝廷に仕える貴族たちは繁栄に目が眩み、民草の困窮には目も掛けぬ混迷の時代。

 

 民草は姿を視たことも無い御仏を相手に、救いあれと願い縋る事で、日々を細々と食いつないでいく。

 

 民草の不安と絶望を糧に、魑魅魍魎が跋扈し、悪鬼羅刹が踊り狂う。

 

 日本という國が最大級の神秘に彩られていた時代。

 

 それが、かの平安時代。

 

 京の都を囲う山嶺の一つ。其の名を大江山。

 

 かの山深くに荘厳な宮殿を築き、民草に比類無き不安と絶望をばら撒く当代最強の怪異。後の世に置いても、日本三大化生に名を連ねる異形の存在。

 

     其の名は【酒呑童子】

 

 天に仇なす二本の大角、大樹の如き巨躯、そして剛力無双な怪腕。その姿まさに鬼神。

 

 かの鬼は今、獲物を前に愉悦に浸っていた。

己の前には、修験者の似姿をした男が五人。

そして、剛力無双の怪腕につまみ上げられた尼僧が一人。何やら喚き立て、小五月蝿い。

 

 この六人が、一宿を頼りに宮殿を訪れた時、一目で判った。敵だと。特に男五人の内の年若い青年は、闘気を隠し切れていなかった。血気に逸る眼をしていた。

 

 それを見抜けぬ酒呑童子ではなかった。

 

 酒呑童子に抓まれた尼僧が嘆願する。

 

 「どうか。どうか、お慈悲を。私のお腹には赤子が宿っております。どうか、お慈悲を。お願い致します」

 

 「ガハハハハハ。鬼に慈悲を乞うとは。なんと愚かな女よ!にしても、赤子を宿しておるのか。クククッ、良かろう。ならば、噛み砕かずに生きたまま、丸呑みにしてやろう。我の腹の内で、大事な赤子もろとも溶け死ぬがいい」

 

 酒呑童子は痛快そうに嗤い、大口を開くと宣言通り、尼僧を丸呑みにしようとする。

 

 「そのような無体な真似は、俺が許さん!

  酒呑童子よ。貴様の首、今日こそ貰い受ける。覚悟ぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 年若い青年、渡辺綱は忍ばせていた愛刀を抜き放つと、勇猛果敢に切り掛かった。

 

 しかし、悲しいかな。

 

 綱の一太刀は、酒呑童子に毛ほどの傷も付けられず、無為に終わる。しかし、それは至極当然の事。鬼の肉体は、並の鋼より遥かに硬く強靭であり、人の力、そして人の拵えた業物如きでは鬼の肉体を傷付ける事は能わず。

 

 何より、これ天理なのだ。

 

 大いなる存在がそう定めたのだ。

 

 人を創造せし時、その天敵として”鬼“を創造せしめたのだ。

 

 人は天理には抗えぬ。

 

 人は定めには逆らえぬ。

 

 故に人は、決して”鬼“には勝てぬ。

 

 

 尼僧を救いたい焦りによって、太刀筋を曇らせた綱は、愛刀の刀身を検分して歯噛みする。名のある刀匠に拵えさせた業物に致命的な刃毀れが生じていた。

 

 (焦りで太刀筋を濁らせるとは⋯⋯。何たる未熟か。不甲斐ない)

 

 綱は内心、己の未熟さを呪う。そうしている間に、尼僧の命は風前の灯火。今まさに、酒呑童子の口内に放り込まれようとしていた。その瞬間を凝視して、綱は悲痛に叫ぶ。

 

 「やっ、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 酒呑童子の喉元が大きく蠢き、ゴクリという嚥下音が響いた。

 

 

           ◇

 

 少年は揺蕩っていた。とても温かく、安らぎに満ち溢れた空間。膝をかかえ身を丸め、流れに任せ揺蕩う。

 

 少年の心は安息に充ちていた。

だが、しかし少年には天命が授けられていた。罰が与えられていた。

 故に安息は壊れゆく。

 

 不意に濃密な血臭が、少年の鼻腔を灼く。空間を死の気配が上塗りしていく。少年は悟る。理解してしまう。

 

 (”母“が死んだ。⋯⋯殺された。⋯⋯⋯見殺しにされた)

 

 少年は激怒の咆哮を挙げる。そして呼ぶ。授けられた力の名を。

 

 「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

  ⋯⋯⋯⋯来い!!【鬼切丸】」

 

 招来に呼応するように、神々しい光が少年の掌中に集い、一振りの刀を形成していく。少年は烈帛の気合と共に手にした鬼切丸を振り抜いた。

 

 「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

           ◇

 

 「香の匂いが鼻に付くが、やはり女は格別に旨

い。⋯⋯おう、おう。腹の内で踊り狂っておるわ」

 

 酒呑童子は己の腹を撫で、邪悪に嗤う。

 

 かの鬼の悪虐を前に、綱はその身を震わせる。

 

 「この、外道がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 「かかかかっ!外道、大いに結構。我ら、鬼にとってそれこそ褒め言葉よ。⋯⋯⋯⋯んっ!?なっ、何だ。この痛みは!?」

 

 綱の誹りを受け、痛快そうに嗤う酒呑童子だったが、突如腹を押さえ、苦悶の声を上げ始める。

 

 「うぐっ!?痛い、痛い!何だ、この痛みは?何かが、腹の内で暴れておる。あの尼か?いっ、いや違う!こっ、これは!?この力は!?」

 

 酒呑童子の腹を掻っ捌くように、内側から一筋の銀閃が走る。そして、酒呑童子は断末魔の如き雄叫びを上げ、天を仰いで倒れた。

 

 現状が判らず、呆然と立ち尽くす綱。酒呑童子の骸はうっすらと白煙を伴って塵と化し、その消失跡から血塗れの少年が姿を現した。

 

 衣服を纏わぬ、全裸の少年。その手には、神々しい輝きを放つ一振りの刀が握られている。

 

 少年は呼気を荒げ、冷徹な目つきで周囲を睥睨する。立ち尽くす綱とその後方に居る男四人に意識を割いた少年は、フラリフラリとした足取りで綱に近付いていく。

 

 綱は、近付いてくる少年に見覚えは無くとも、心当たりはあった。

 

 「⋯⋯⋯もしやとは思うが。少年よ、おぬしはあの尼僧の腹に宿っていた赤子か?」

 

 恐る恐るといった調子で声を掛ける綱。綱の口から尼僧という単語が出た時、少年はその胸倉を掴み上げ、憤怒の表情で詰め寄る。

 

 「⋯⋯何故だ?何故、母を見殺しにした!!何故、救わなんだ!!」

 

 少年の激怒の雄叫びに、胸倉を掴まれたまま後ずさる綱。何か言葉を発そうとするも、口籠り言葉にならない。何も話さない綱に業を煮やしたのか、少年は胸倉を離す勢いで綱を突き飛ばす。

 

 「どうした?何故答えない。⋯⋯理解しているからか。己が間違った事をしたと。過ちを犯したと解っているからか。だったら何故、母を救わなかったんだ!!」

 

 少年の怒りの圧は凄まじく、その形相は阿修羅の如く凄絶なものだった。圧倒的な威に恐れ慄き、綱は己の死を覚悟する。怒りに駆られた少年が手にした刀で綱に斬り掛かろうとしたその刹那、脳裏に亡き母の声が鮮烈に蘇った。その慈愛に満ちた優しい残響が、少年の暴挙を静かに引き留める。

 

『人を赦しなさい。人は弱い存在なの。その弱さを責めないであげて』

 

 体をワナワナと震わせながら、少年は葛藤する。

不意に周囲がざわめき立つ。天井の梁の隙間やら襖の影から数多の雑鬼が姿を現す。酒呑童子の支配から解かれ、人の匂いに釣られて集い出したのだ。それを見た少年は、ガリと奥歯を鳴らし斬り殺そうとした綱から目を逸らす。

 

 そして、床に乱雑に積み上げられた貴族からの強奪品の一つ、豪華な狩衣に手を伸ばす。素肌を晒していた身の上に狩衣を纏うと、少年は周囲の雑鬼を気にしつつ改めて綱に向かって吼えた。

 

 「いいか、よく覚えておけ!俺は母を見殺しにしたお前達を、そして人を赦しはしない。故に俺は人を護りはしないし、救いもしない。俺は、ただ鬼を切るだけだ!!」

 

 少年はそう告げると、颯爽と駆け出し行く手を阻もうとした雑鬼らを手にした鬼切丸で斬り倒していく。全ての雑鬼を屠り終えた少年は、もはや振り返る事無く、鬼の宮殿を飛び出して行った。

 少年が斬り殺した雑鬼の骸は、酒呑童子と同じく白煙を上げるとそのまま塵と化した。それを見届けた綱は、感心したように述べる。

 

 「何と凄まじい切れ味。そして、鬼を完全に屠る力。見事としか言えぬ。まさに神器名剣!あれこそ【鬼切の太刀】と呼ぶに相応しい」

 

 綱は、影すら見えなくなった少年には届かないと理解しつつ、言葉を投げ掛ける。

 

 「少年。おぬしの母を救えず、まことに申し訳なかった。どうか、許して欲しい」

 

 綱は目から涙を流し、深々と頭を下げた。

 

 

            ◇

 

 少年は、疾風の如き速さで昏い森を駆け抜けて行く。その脳裏には、亡き母の声が残響し続ける。気付かぬうちに少年の頬を熱い涙が伝う。

 

 少年は駆けながら吼えた。やみくもに吼えた。頬を伝う涙の意味を解さないまま。涙の理由を介さないまま。

 

 無明の闇に沈む昏い森を駆ける少年。そんな彼を、天に浮かぶ美しい月が静かに見守っていた。

 

 

           ◇

 

 時は止まる事無く流れゆく。それが天理。

 

 唯一の鬼の天敵、神器名剣【鬼切丸】

 

 それを携えし少年は、母を亡くし、人への失望を抱えたまま人の世で生きていく。人としての名を持たぬまま、天命を授かり、罰を与えられた身で時代を駆けていく。

 

 鬼に会いては鬼を切り、人襲う鬼あれば鬼だけ切って、人には一切関わらず。そんな孤独で寂しい生き様。

 

 だが人とは不思議な生き物で、鬼を討つ神器名剣【鬼切丸】の存在をお伽草子として語り継いでいく。最も少年にとっては、とうでもいい事だったが。

 

 人の世で生きていく以上、人の天敵として鬼が存在する以上、人との関わりは絶対に避けられないもの。そしてそれは鬼に対してもそうだった。限りなき欲と怨嗟の果てに人は自ら鬼となる。鬼を討つという事は、人の内面と事情に踏み入るという事だった。

 

 数多の人との出逢いと別れ。

 

 幾多の鬼との闘争と協調。

 

 

 主君を喪い、道を失った乱破の少女が居た。

 

 望まぬ異能を背負わされ、それでも故郷を守る為に闘う男女が居た。

 

 愛する姫を守る為に、怨嗟の声を一身に受け続けた武将が居た。

 

 少年の事を友と呼び、共に鬼を討った修行僧が居た。

 

 自分達は見えない涙を流していると切なく笑った少女が居た。

 

 鬼でありながら、人を護り愛した優しき鬼姫が居た。

 

 少年の秘密を探ろうと追いかけてきたルポライターの女が居た。

 

 【鬼堕とし】と呼ばれる異能のせいで、運命を狂わされた哀しき姉弟が居た。

 

 人知を超えた修行の果てに、【鬼喰らい】と呼ばれる異能を身につけた狂気の修験者たちが居た。

 

 闘う力は持たぬのに、名を呼ばれれば即座に復活する真に不滅の鬼女が居た。

 

 

 数多の人との縁が重なり、幾多の鬼との業が積み上がる。それらは交わり、少しずつではあるが、少年の空虚な心に確かな変化をもたらし育てていく。

 

 

 そして、1000を数える年月が過ぎた時、少年の心と体は大きな変貌を遂げていた。だが、まだ決定的に欠けている物があった。しかし、それも一人の女性との出逢いで埋められた。

 

 二人目の母と呼んでも差し支えない彼女から与えられたもの。それは【名前】。亡き母が付けようとした名とは違うだろう。だが、少年が人の世で生きていく為に、少年の存在は伝説などでは無いと証明する為に必要不可欠なものだった。

 

 成長し背が伸びた少年、いや青年の頭を優しく撫でながら、彼女は告げる。

 

 『忘れないで。貴方の名前は【桃源 津那美】よ。胸を張って名乗りなさい。いいわね』

 

 青年の名は【桃源  津那美】。大切な女性から授かりし名を名乗り、津那美は今日も鬼を狩る。

 

 

           ◇

 

    ―2031年 東京 某所―

 

 レトロな雰囲気が売りの喫茶店。その窓際の席で津那美はティータイムを愉しんでいた。店内にいる女性客や女性店員が、チラチラと津那美に視線を向ける。触れれば溶けてしまいそうなほどに純粋な、雪のような白き髪。それとは対照に全てを焼き尽くさんとする炎のような真紅の瞳。その魔性の美貌に魅入られた女性陣は、飲食をすっかり忘れ、津那美が齎す美しく甘い毒に侵されることに夢中になっていた。

 

津那美は、女性陣の視線に気づいてはいたが、関心は無く自然と無視を決めこんでいた。ふと、窓ガラスの向こうに広がる街並みに視線を向ける。

 

 1000年前とは比べるべくも無い発展ぶりに、津那美は感嘆の笑みを浮かべた。

 

(大したものだね。人類が持つ進歩と発展を望む力は。尤もそれが素晴らしき未来に繋がっているとは限らないのが皮肉の効いているところだ)

 

 この100年余りで二度に渡る世界大戦を終えた人類は、大戦の記憶を上書きする勢いで文明の発展に力を注いだ。その結果、エネルギーを含む深刻な資源不足に陥り、寒冷化や重度の食糧難に世界中が頭を悩ませた。

 

 そして、―1999年 某日― 人類浄化を謳う一部の過激派による核兵器テロが勃発。一人の警官の活躍により未然に防がれるも、その警官が用いた未知の力が今度は問題視された。

 

 核という人類最悪の兵器を、一人の人間が発した未知の力が上回る。そんな奇跡じみた事象に、人類全体は希望に湧いた。事態解決の足がかりになるのではと、夢を見てしまったのだ。

 

 人の精神と肉体に眠る未知の力の発見と研究。そして開発が世界各国で始められる。それが人類の危機を救うと信じる愚か者どもは、倫理も社会正義も無視した非道な実験を繰り返し、数多の犠牲を生み出していくのだった。

 

 その事をつい最近、知人の一人から聞かされた津那美は、人類の業の深さに改めて憐れみを感じた。

 

 (⋯⋯力の名称はたしか、お伽噺に出てくる単語から取って【魔法】だったか?さも、現状を変える最良の手段と捉えているのだろうが⋯⋯。私には新たな戦争の火種としか思えない。人類の未来はいまだ混沌の闇の中か)

 

 津那美は未来の先行きを憂い、溜め息を吐く。彼の憂いの表情に、女性陣たちも頬を染め、溜め息を吐いたのだった。店内の時計を確認し、仕事の時間が差し迫っていることに気が付く津那美。颯爽と席を立ち、顔を赤くする店員相手に会計を済ませ、店を後にした。

 

 

 それから、14年後の2045年。

 

 第三次世界大戦が勃発。

 

 津那美の予想通り、世界は三度目の戦火に呑み込まれていく。

 

 

           ◇

 

 そして、更に時は流れ。

 

      ―2062年 某日―

 

 とある少女の未来が奪われた日が訪れる。

 

 少女は、理不尽な暴力でその身を弄ばれ、運命を呪い、世界を憎むはず“だった”。

 

 しかし、この世界は【津那美】と【鬼】の顕現によって、正史とは異なる外史の道を歩んでいる。

 

 故に少女の辿る顛末も大きな変化を迎えようとしていた。

 

 闇に閉ざされた少女の未来に今、変革の光が射し込む。

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 




次回は真夜救出と変革編です。
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