退廃的な主人公はプロジェクトセカイの夢を見るか? 作:針が11を指している
視点変更…足立景
15時40分、文芸部にて
景「・・・」
四季「~~~♪」
カタカタと天野川四季は筆を動かしていた
景「・・・シン先生、進捗はどうですか」
四季「ん~、まちまちだね~」
景「そうですか」
四季「ねぇ、少年 西洋の敗北はどこにあったけ?」
景「それなら...ここに」
本棚から『西洋の敗北』を取り出し、天野川四季に手渡す
四季「ん、ありがと」
『西洋の敗北』を開き、ペラペラとめくる
景「・・・」
四季「ん~...ねぇ、少年」
景「なんですか」
四季「“もしも”、現代社会で革命が起きたら “もしも”、新型ウイルスが現れて」
四季「それが世界規模のパンデミックになったら、どう国際社会は動くと思う?」
景「・・・それが、今書いている内容ですか」
四季「うん、そうだよ」
景「そうですね...革命に関しては、時期と場所によるとしか」
四季「新型ウイルスの方は、どう?」
景「時期にもよりますが、世界経済が大打撃を受けると思います」
四季「ほう、その心は?」
景「今の世界経済は、グローバル化が進んでいます」
景「欧米中露日...経済戦争があるとはいえ、貿易は活発です」
景「その流れに乗って、感染が拡大する...という感じですかね」
四季「いいね~、リアリティがある」
四季「それじゃ、そこに条件を付けくわえよう」
四季「主要な中東の産油国、サウジアラビアとかイランとかね」
四季「その国のトップがその新型ウイルスに罹って、亡くなったとしよう」
四季「そして、その国の後継者争いが紛糾して内戦に突入したとしたら?」
景「・・・それこそ、世界経済の崩壊を招きますよ」
景「特に中東産の石油に依存している国の経済的損失は計り知れないですよ」
四季「そうだね、その通りだよ」
四季「では、“もし”それが2020年に起きたとしたら、どうなる?」
景「・・・シン先生、その物語は何処に向かっているんですか」
四季「エンドロールだよ それでどう思う?」
景「・・・まず、その前に...」
景「第59回目米大統領選挙の結果は変わっていない、ということでいいですよね」
四季「あぁ、もちろん」
景「であるのであれば、アメリカ合衆国は内戦状態に陥ります」
景「実際に、2020年の大統領選挙後に共和党の党首は、不正選挙を訴えて」
景「アメリカ合衆国から離反しようとしましたが支持が集まらず失敗しました」
景「石油危機、それによる経済危機」
景「史実とは違い離反が成功する条件は揃っています」
四季「その通り! 石油危機がウォール街を死に至らし」
四季「アメリカの分断が加速させ、内戦という形で出力される」
四季「では、更に条件を付け加えよう」
四季「“例えば”...2014年、ウクライナで革命が起きたとしたら」
四季「ロシア連邦はどうすると思う?」
景「・・・確か、今のウクライナ政権は」
四季「親露派政権だよ」
景「それが崩される...つまり親欧米化するということは」
景「ロシアにとっては、喉元に刃を突き付けられたも同然ですので」
景「何かしらのアクションは起こすと思われます」
四季「そのアクションとは?」
景「・・・電撃的な軍事介入です」
景「例えば、クリミア半島 あそこは、黒海に出るための要衝であり」
景「そこを革命で欧米に渡れば、黒海艦隊の拠点を失うを意味します」
四季「しかし、そんなことをしたら国際社会からの非難は避けられないと思うのだが?」
景「それはそうですが、ロシアもロシアなりのロジックをもって対抗するでしょう」
四季「そのロジックとは?」
景「民意です クリミア半島を電撃占領した後に、住民投票を実行し」
景「その結果、ロシアへの併合案が可決されれば、少なくとも」
景「クリミア半島の国民はウクライナの親欧米化に反対している、と出来ますから」
景「住民投票で圧倒的な賛成多数を叩き出せば、国際社会に対して」
景「『これは侵略ではなく、民族自決による正当な併合だ』と」
景「主張するロジックが完成します」
景「たとえその住民投票の公平性や透明性に国際的な疑義があろうと」
景「既成事実化してしまえば切り崩すのは容易ではありません」
景「民意を掲げたロシアの前に、他国は介入する決定的な免罪符を失いますから」
四季「うん、地政学的な必然というやつだね」
四季「さぁ、ここからが本番だ この“もしも”の2014年を」
四季「“もしも”の2020年に繋げよう さて、一体どうなる?」
景「・・・良くても、ウクライナにロシア寄りの傀儡政権樹立 最悪の場合...」
景「アメリカ抜きのNATOとロシアの全面戦争です」
四季「フフフ、少年 実に面白い道筋だよ!」
景「・・・それで、執筆の方は進みそうですか」
四季「そりゃあもう、バッチリ! この骨組みを元手に...」
そうブツブツと呟きながら、タイピング音とノートに書く殴る音がなる
景「・・・バットエンドになりそうですね...」
そう考えながら、編集を再開する
視点変更…暁山瑞希
16時30分
瑞希「やっっと、補習終わったよ~」
彰人「あぁ、全くだ」
杏「そうだね~」
大きく背中をノビ~としながら、廊下を三人で歩く
彰人「・・・それでだ、暁山 何処に向かっているんだ」
瑞希「弟君、気になる~?」
彰人「そうりゃあ、まぁ」
杏「私も気になる!」
瑞希「フフフ、それはね~ ここだよ!」
そう言って、文芸部の部室の前で止まる
彰人「文芸部?」
杏「瑞希、全然学校来ないのに本は読むんだ」
瑞希「ちょっと、それはひどくな~い?」
杏「あはは、ごめんごめん!」
杏「でも、瑞希がどこかの部室の前にいるのなんか新鮮でさ」
彰人「まぁ、そうだな」
瑞希「ちょっと、弟君までそう言っちゃうの?」
瑞希「はぁ...まぁ、いいや」
瑞希「失礼しま~す、景君はいますか~」
そうやって、文芸部に入る
今回の話を読んでいて、違和感を感じたと思うので
私が勝手に作った世界設定を出しますね
ストーリーとは関係ない設定 国際社会編
日本国…与党が自由民主党で日本政治史で初の女性内閣総理大臣がいる国
中華人民共和国…国家主席が史実の人物ではない
そのことによって、史実よりかは穏健な国家
しかし、アメリカとは経済戦争をしている
アメリカ合衆国…2020年の大統領選挙(第59回)で民主党の党首が当選
共和党の党首は、不正選挙を訴えて、アメリカ合衆国から離反しようとしたが
支持が集まらず失敗した 今は内乱罪で捕縛されている
ロシア連邦…この国も史実とは違って、ウクライナ戦争をしていない
それどころか、クリミア半島を併合をしていない(マイダン革命が起きていない為)
大統領は、史実通り大の犬好きの人である
この世界ではG7ではなくG9(日米英仏伊独加露中)になっている
ちなみに、この世界では新型コロナウイルスが存在してないので
コロナパンデミックが発生していない
また、この世界日本国の戦前財閥は
三井、三菱、住友、安田、鳳、十王、倉本の七財閥になっています
原作って歴史どうなっているんでしょうね