退廃的な主人公はプロジェクトセカイの夢を見るか? 作:針が11を指している
数日後、神高、放課後の図書館にて
景「・・・」
図書委員としての職務を果たすため
閑古鳥が鳴いている貸し借りの受付所で本を読んでいた
寧々「こんにちは」
図書職員「こんにちは、草薙さん」
景「・・・こんにちは、草薙寧々さん」
同じ図書委員の草薙寧々が来た
図書職員「さてと、図書委員の二人が揃ったことだし」
数十冊の本が、机の上に置かれる
図書職員「本の整理をしてもらおうかな」
景「・・・分かりました」
栞を開いている頁に挟み、本を閉じてしまう
そして、置かれた数十冊の半分より少し多く持ち
本の整理へと赴く
寧々「私も...」
草薙寧々も同様に、机に残った数冊の本を手に取り
本の整理へと赴く
トコトコ、キュッキュッ、コトコト、ッスッス
歩く音、床と上履きが擦れる音、本をしまう音、紙が掠れる音が
静かな図書室に深々と響く
景「・・・」
寧々「・・・」
ただ黙々と職務を全う
景「・・・」
数分後、手に持っていた本を全て片付け終える
寧々「んっと...んっと...」
一番高い本棚に本をしまおうと、背伸びをしている草薙寧々が視界に入る
景「・・・」
草薙寧々が持っていた本を手に取り、一番高い本棚にしまう
寧々「あ...」
景「・・・手伝いましょうか」
寧々「だ、大丈夫です...」
景「そうですか」
その返答を聞いて、未だに閑古鳥が鳴いている貸し借りの受付所に戻る
景「・・・」
そして、栞を挟んだ頁を開き、本を読み始める
寧々「・・・」
本の整理を終えた様子の草薙寧々が貸し借りの受付所にきて、隣の席に座った
景「・・・」
寧々「・・・あ、あの...」
景「なんですか」
本から視線を外し、草薙寧々の方を見る
寧々「さ、さっきはありがとう...」
景「いえ、お気になさらず」
そう言って、視線を本に戻る
そうして、時間は過ぎていった
視点変更…足立小春
16時00分、自室にて
小春「ふっふ~ん」
ベッドに寝っ転がりながら、スマホを流し見をしていた
すると、プルルルルと、スマホがなり始めた
小春「ん?あ...」
その画面には『優』と出ていた
起き上がり、電話に出る
小春「もしもし、優?」
優「もしもし、小春 元気?」
小春「うん 元気、元気」
小春「それで、どうしたの?」
優「そっちの様子が気になってね」
小春「ん~、こっち? 順調も順調だよ」
小春「父さんはいい人だと思うし、景さんは優しいし...」
優「ふ~ん、お兄さんの名前、景さんって言うんだ」
小春「そ、それよりも...放送部はどうなの」
優「あぁ、放送部ね...」
小春「上手くいっていないの?」
優「うんん、上手くは行っているんだけど...」
小春「だけど?」
優「・・・アイドルが中々個性的でね」
小春「あぁ...」
私は
小春「なるほどねぇ」
優「うん、でもまぁ...」
小春「?」
優「楽しいんだよね、こういうのも」
小春「・・・そっか」
優「そう言えば、小春が転校したのって...」
小春「宮女だよ、それがどうかしたの?」
優「確か、宮女って、MORE MORE JUMP!の...」
小春「花里様と遥ちゃんと、雫ちゃんと、愛莉ちゃんがいるよ」
優「ハハ、相変わらずみのりちゃんのことが好きなんだね」
小春「当然だよ」
優「じゃあさ、話しかけたりしないの?」
小春「そ、そんな畏れ多いこと出来ないよ」
優「あはは、小春らしいね でも、せっかく同じ学校になれたんだし」
優「話しかけられるチャンスはあるんじゃない?」
小春「そうは言ってもねぇ...」
小春「今の私には、花里様と一緒にいるだけで過剰摂取なんだから...」
小春「たぶん、花里様本人を見たら、私が真っ二つになっちゃう」
優「あはは、真っ二つって...」
優「まぁ、それでいいんじゃない? 遠くから見守るだけでも十分だしね」
小春「うん、そうなの 同じ空気を吸えてる、それだけで奇跡なんだから」
優「そっか じゃあ、私はそろそろ部活に戻るね」
小春「うん、ありがとね、優 またね」
優「うん、じゃまた そっちの生活も、応援してるよ」
小春「うん、バイバイ」
そうして、優との通話を終えた
小春「・・・ふぅ...」
ベッドの上に寝転り、黒く染まった画面を見る
そこに、自分の顔が映った
小春「・・・」
ベッドから勢い良く起き上がり、大きく深呼吸する
小春「スゥ...フゥ...」
胸いっぱいに吸い込んだ空気を吐き出すと、少しだけ平常心を取り戻す
小春「私は...一人じゃない...うん...」
再びベッドの上に寝転ぶ
小春「・・・土曜日、何を着て行こうかな」
頭の中でそう思考する
視点変更…足立景
20時00分、自室にて
景「・・・」
ミル「ゴロゴロゴロゴロ」
ミルが発するゴロゴロ音を聞きながら
カタカタとパソコンで編集を行っていた
景「・・・ふぅ...」
区切りのいいところで編集を止めて
景「・・・すうぅ~」
顔面にミルを抱き寄せ、猫吸いをする
ミル「ん~~~」
尻尾をピーンとして、フリフリする
景「・・・ありがとう、ミル」
顔からミルを少し離し、少しだけ乱れたミルの毛並みを指先で整える
ミル「クルルルルル~~」
景「フフ...」
そのまま、ミルを優しく撫でまわし
その日を終えた