退廃的な主人公はプロジェクトセカイの夢を見るか?   作:針が11を指している

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ゴルコンダ

 

 

視点変更…夏野二葉

 

 

土曜日、渋谷駅、10時00分

 

景「・・・」

 

二葉「お~い!景さ~ん」

 

景「夏野二葉さん、おはようございます」

 

二葉「うん、おはよう」

 

景「時間も惜しいですし、行きましょう」

 

景「それに、お話したいことがありますし」

 

二葉「お話?」

 

景「えぇ...」

 

そうして、数十分後 ルネ・マグリットの絵画展示会会場にて

コトンコトンと二人の足音、それをかき消すように聞こえる大勢の足音

それらを背に、景さんと『偽りの鏡』を見る

 

二葉「・・・それで、お話というのはなんですか 景さん」

 

景「・・・これを」

 

そう言って、スマホの画面を見せられた

そこには、『25時、ナイトコードで。』のチャンネルと動画が映っていた

 

二葉「!!...景さん、これって...」

 

そこには、見覚えのある絵がそこに映っていた

 

景「・・・見覚え、ありますよね」

 

二葉「絵名ちゃんの絵、だよね」

 

景「はい、そうだと思われます」

 

二葉「・・・景さん、どうしてこれを」

 

景「ずっと、探していましたよね 東雲絵名さんのことを」

 

二葉「うん...」

 

景「・・・どうしますか」

 

二葉「どうするって?」

 

景「会いたいですか?」

 

二葉「会えるの?」

 

景「えぇ、一つ宛があります」

 

二葉「宛?」

 

景「はい、一人だけ『25時、ナイトコードで。』の」

 

景「構成メンバーに心当たりがあります」

 

景「K、雪、えななん、Amiaの中に...」

 

景「知り合いがいる可能性があります」

 

二葉「そっか、そうなんだ...」

 

二葉「・・・絵名ちゃん、まだ絵を描いていたんだ...」

 

景「・・・」

 

二葉「あ、ごめんね えっと、次、見に行こうか」

 

景「えぇ...」

 

そうして、『ヘーゲルの休日』の前で止まる

 

二葉「そう言えば、景さん どうして、ルネ・マグリットの絵画展示会なんですか」

 

景「その方が話しやすいと思ったので」

 

二葉「そうなんだね...ねぇ、景さん」

 

景「なんですか、夏野二葉さん」

 

二葉「何処で、『25時、ナイトコードで。』を知ったの?」

 

景「妹が薦めてくれたんです」

 

二葉「え? 景さんって、妹さんがいたの!?」

 

景「・・・そういえば、言っていませんでしたね」

 

二葉「へ、へ~、そうなんだ~」

 

景「夏野二葉さん? 大丈夫ですか」

 

二葉「う、うん 大丈夫だよ」

 

二葉「さ、次に行こう」

 

景「・・・えぇ、そうですね」

 

そうして、『ゴルコンダ』の前で止まる

 

二葉「そういえば、景さんってルネ・マグリットの絵画、好きなんですか?」

 

景「えぇ、まぁ そうですね」

 

二葉「へ~そうなんですね! どういう所が好きなんですか?」

 

景「・・・そうですね “違和感”ですかね」

 

二葉「“違和感”?」

 

景「えぇ、例えば『ゴルコンダ』で表しますと」

 

景「街中に降り注ぐように描かれている人々」

 

景「街中に人がいるのは普通なのに、描かれ方が違うだけで」

 

景「明示し難い違和感に襲われるんです」

 

景「その感覚に、どうしようもなく惹かれるんです」

 

二葉「・・・そうなんだね」

 

それを聴いてから、ジッと『ゴルコンダ』を見る

 

二葉「・・・」

 

景「そろそろ、別のところに周りますか」

 

二葉「うん、そうしようか」

 

そうして、数時間後

 

二葉「今日はありがとうね、景さん」

 

景「いえ、こちらこそ、付き合ってもらいありがとうございました」

 

二葉「うんん、お礼を言うのはこっちだよ」

 

二葉「絵名ちゃんがまだ絵を描いているのを、知れたんだから」

 

景「・・・えぇ、そうですね」

 

景「では、これで...」

 

二葉「待って、景さん」

 

景「・・・なんですか、夏野二葉さん」

 

二葉「・・・私のこと、二葉って呼んで」

 

景「・・・分かりました、二葉」

 

二葉「うん、ありがとう」

 

景「それでは、また」

 

二葉「うん、また」

 

そうして、私は帰路についた

 

 

 

視点変更…暁山瑞希

 

 

25時、ナイトコード

ボクの自室にて

 

奏「・・・」

 

まふゆ「・・・」

 

絵名「・・・」

 

瑞希「・・・あ~、ひま!!」

 

絵名「ちょっと、Amiaうるさい!」

 

瑞希「だってさ~」

 

奏「あはは...」

 

まふゆ「・・・えななん、Amia、うるさい」

 

絵名「ちょっと、雪! 何で私まで」

 

瑞希「もう~、雪~」

 

そう言って、ボクは笑い飛ばす

いつも通りのニーゴだ

 

奏「そういえば、Amia 最近、本を読んでいるって言っていたよね」

 

瑞希「うん、そうだよ それが、どうかしたの」

 

奏「Amiaがどんな本を読んでいるか、気になるんだよね」

 

絵名「あ、それ私も気になる」

 

瑞希「え~、そんなに気になるの~」

 

絵名「も~、もったいぶらないで、教えなさいよ」

 

瑞希「ハイハ~イ」

 

そう言って、手元においてあった『ベルリンは晴れているか』を画面に出す

 

奏「『ベルリンは晴れているか』?」

 

まふゆ「Amia、そういうの読むんだ」

 

瑞希「あれ、雪 これ知っているの?」

 

まふゆ「うん、お母さんが16歳の誕生日プレゼントとしてくれたの」

 

絵名「そうだったんだ」

 

奏「Amia、どれぐらい読み進めているの?」

 

瑞希「なんと!今日!!読み終わったんだよね~」

 

奏「そうなんだ すごいね、Amia」

 

瑞希「えへへ、そんなことは、あるかも~」

 

絵名「なに浮かれているのよ、Amia」

 

瑞希「ちょっと、えななん それはひどくない!?」

 

まふゆ「・・・Amia、えななん」

 

絵名「何よ、雪」

 

奏「えぇっと、そろそろ作業に戻ろうか」

 

瑞希「あー...うん、そうだね」

 

絵名「そうね、作業をしましょう」

 

まふゆ「うん」

 

そうして、作業を再開する

 




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