退廃的な主人公はプロジェクトセカイの夢を見るか? 作:針が11を指している
数日後、ゴールデンウィーク、一日目
カチカチカチカチと時計の針が進む音だけが、低く響く
景「・・・」
針は11を指していた
ピンポーン...ピンポーン...
玄関からチャイム音が響く
景「・・・」
そして、玄関へと向かい、出る
弥助「・・・ただいま、景」
景「・・・うん...おかえり、父さん」
そうしていると
凜「ただいま...でいいのかな?」
小春「・・・」
父さんの後ろに二人の女性がいた
弥助「・・・あぁ、そういえば、紹介していなかったな」
弥助「こちらは、杉原凜さんと杉原小春さん」
景「・・・よろしくお願いいたします」
弥助「凜さん、小春、この子は景です」
凜「よろしくね!景ちゃん」
小春「・・・」
弥助「えっと、そうだな 景 父さん、昼食を頼んでくるから」
弥助「凜さんと小春に家の案内をしといてくれないか?」
景「うん、分かった」
そうして、父さんは玄関の外に出る
・・・
視点変更…杉原小春
小春「・・・」
私は、不機嫌を催していた
景「・・・えぇっと...まぁ、とりあえず、入ってください」
凜「お邪魔しま~す」
小春「・・・」
凜「ほら、小春も」
小春「お邪魔します...」
そう、ぶっきらぼうに言う
凜「・・・ごめんね、景ちゃん」
凜「小春ちゃん、結婚に納得いっていないみたいなの...」
景「別に、気にしていません」
凜「そ、そう?」
小春「・・・」
この人、本当にそう思っているの?
そう思いつつ、リビングに案内される
景「・・・父さんが帰って来るまで、座って待っていて下さい」
そう言いながら、テーブルの椅子を引いて座るように促す
凜「ありがとね、景ちゃん」
小春「・・・」
促されるがまま、お母さんと私は座る
そうして、湯気が立っているお茶を出される
景「・・・」
凜「・・・」
小春「・・・」
気まずい空気が、のしかかる
一秒が一分に、一分が一時間に
長く長く感じられた
・・・
視点変更…足立景
景「・・・」
凜「・・・」
小春「・・・」
何分ぐらい経っただろうか、父さんが昼食を頼んでから
そうして、考えていると
弥助「いや~、すまない 遅れてしまって」
弥助「実は、お寿司を頼んでいましてね」
小春「お寿司...」
凜「ありがとね、弥助さん」
凜「良かったね、小春ちゃん お寿司よ」
小春「うんうん!」
少し興奮気味に杉原小春は頷く
弥助「そうか、そうか! 小春はお寿司が好きなんだな」
凜「そうなんですよね 良かったね、小春ちゃん」
小春「うん...」
景「・・・」
三人の会話を見ながら、少し冷めたお茶をすする
それから、お寿司が家に届き、みんなで食べ合い
その後は、これからの事諸々を父さんと杉原凜が話し合い
その様子を、杉原小春と共に
ミルを愛でながら見ていた