退廃的な主人公はプロジェクトセカイの夢を見るか? 作:針が11を指している
ゴールデンウィーク、二日目
視点変更…杉原小春
小春「ん...」
目が覚める
知らない天井が視界に広がった
小春「どこ、ここ...あぁ、そうだった」
昨日のことを思い出す
小春「・・・」
時計を見る
針が8時を指していた
小春「・・・随分と寝ていたんだな」
そう思いつつ、寝間着から着替える
そうして、リビングに行くと
凜「あ、小春ちゃん おはよう」
小春「うん、おはよう 母さん」
母さんが朝食を作っていた
凜「あ、そうだ 小春ちゃん、今日は私達の荷物が届くから」
凜「いつでも出れるように、家にいてね」
小春「・・・母さんは出かけるの?」
凜「うん、入籍とか転校手続きとかでね」
小春「そっか...」
小春「・・・」
リビングを見渡すが二人の姿が見えなかった
凜「? どうかしたの、小春ちゃん」
小春「えっと...あの、二人は?」
凜「あの、二人...あぁ、弥助さんと景ちゃんね!」
凜「弥助さんは、今顔を洗っていて...」
凜「景ちゃんは...そういえば、見ていないわね」
凜「小春ちゃん、景ちゃんの様子を見てきてもらえる?」
小春「えっ...私が?」
凜「そうよ お母さん、今手が離せないから」
小春「・・・分かったよ 行ってくる」
凜「ありがとね、小春ちゃん」
小春「ん...」
そうして、景の自室へと赴く
小春「・・・開いてる...」
半開きになっているドアを見ながら、そう呟く
小春「・・・警戒心ないなぁ...」
そう思いながら、ドアを叩く
小春「・・・反応がない?」
もう一度、ドアを叩く
小春「・・・やっぱり、反応がない」
小春「どうしようかな...」
少し、ドアの前を右往左往して
小春「・・・しょうがない、か...」
そう納得して、ドアを開ける
そこには、ヘットフォンをしてパソコンに向き合っている景がいた
景「・・・」
どうやら、パソコンに集中していて、私に気づいていないようだ
小春「・・・どうしよう(小声)」
そう思いつつ、周りを見渡す
そして、あるものが視界いっぱいに映る
小春「なに、この量...」
そこには、本棚があった
そしてもはや、本がもう入らないと思える程に本が置いてあった
1984、アンドロイドは電気羊の夢を見るか、星を継ぐもの、華氏451度
すばらしい新世界、アルジャーノンに花束を、すべてがFになる
その他様々な、ジャンルの本が置いてあった
小春「・・・」
そう言葉を失っていると
景「・・・?誰...」
景が私に気が付いた
景「・・・あぁ、杉原小春さんか...」
勝手に納得して、再びパソコンに向き合う
小春「・・・」
あまりにも、あっさりしている態度に啞然とする
本当に何を考えているのか解らない
小春「・・・どうするべき...なのかなぁ...」
母さんは様子を見てきてとだけ言われたけど...
景「・・・」
本人はこうなんだよなぁ~
小春「・・・」
景「・・・」
そう手をこまねいていると
凜「・・・何をしているの、小春ちゃん」
小春「母さん!?」
母さんがドアの前にいた
凜「それで、景ちゃんは...何をしているの?」
景「・・・大したことではありません それで、何の用ですか?」
いつの間にか、ヘットフォンを外していた景が母さんにそう聞く
凜「朝ご飯が出来たから、早く来てね」
景「・・・分かりました」
そう言うと、椅子から立ち上がり、リビングへと歩き出す
凜「ほら、小春ちゃんも 朝ご飯、食べるわよ」
小春「う、うん 分かった...」
そうやって、私もリビングへ向かう
小春「・・・母さん 今日の朝ご飯って何」
凜「ふふ~ん、小春ちゃん 今日の朝ご飯はきっと驚くわよ」
小春「驚く?」
そうして、リビングへと入り
テーブルの上に置かれた朝ご飯を見る
小春「・・・なにこれ」
そこには、鮭とその盛り合わせのもの、豆腐や根岸などが入った一般的な味噌汁
炊いたばかりであろうフワフワの白米、そして漬物
正にザ・和食の朝ご飯が並べられていた
凜「これ、弥助さんと一緒に作ったのよ」
小春「へー、そうなんだ...」
どういう風に反応すればいいのか迷う
景「・・・」
景は無言でテーブルの椅子に座っていた
弥助「ハハ、美味しそうだろ」
洗面所から来た弥助さんはそう言う
小春「・・・そうですね 美味しそうです」
私は当たり障りのない事を言いつつ、席に座る
そして、四人で朝食を食べた