つまりこうじゃなくて——「1」「5」「3」「3」!? 違う? それで白と発と中と——
今まで集めた全ての謎を2人で精査していく。
白。WHITE。白発中の順番で「1」千の位だ。
さらにここでもう一手間加えなければいけない。
最初の白い紙には、裏面に"謎解き"と書いてあった。
裏、つまり逆。WHITEを反転させることで5文字目のEが1文字目に。そして鏡文字で3となる。
赤牌からの連想でダイアルの百の位の5がそれだとわかる。
そして北枕。東南西北で「4」つまり一の位だ。
枕カバーの中にあった紙に3とあった。
最後に中。白発中の順番で「3」十の位だ。
部屋の中心にあったテーブルの真下にダイアルが。そのプレートに書いてあるヒントから3となった。
最後まで気づくことはなかったが、大三元の三を3つ揃える。というのもヒントであったのだろう。
……回していい?
白一面の部屋の中で、二人の視線が箱に注がれた。あすかがダイヤルの上に指を置いたまま、こちらを見ている——まるで、押す勇気を分けてもらいたいかのように。
こくりと頷いた。
あすかは安心した顔でダイアルを操作した。
「3」「5」「3」「3」
その途端、振動とゴゴゴゴという音とともに出口が目の前に現れた。
出口から差し込む光は眩しく、二人がどれだけの時間あの白い部屋の中にいたのかを思い知らせた。太陽の見慣れた、けれど今は救いの光にしか見えない輝きだった。
光を見た瞬間、床に張りついたままのあすかの目からぼろっと涙がこぼれた。本人はそれに気づいていないのか、あるいは気づかないふりをしているのか。
あ……開いた……。
やった……やっと出れる……。
恥ずかしさも何もかも吹き飛んだ顔で、あすかがこちらに手を伸ばした。
逆光で顔は見れなかったが、彼女の声は少し震えていた。
ひろき!ありがとう!大変だったけど、楽しかった!麻雀の推理もすごかった!
2人で並んで出口をくぐった——
——1年後。
あすかは日本を離れ、ギャンブルの本場。ラスベガスにいた。
ディーラーから配られた2枚のカードを見ながら真剣な表情をしている。
——アクション、プリーズ。
あすかは自分のチップに手を掛けてアクションをコールする。
レイズ!オールイン!!
大勢の観客が歓声をあげて会場のボルテージが最高潮に達する。
その発声を受けたディーラーが、それぞれのカードを開くように促した。
——ショウダウン。
あすかは2枚のカードを見せながら言った。
「フルハウス!!」