ちょっと違うゼンレスゾーンゼロ   作:そこらの一般人

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プロローグ  ようこそ!エリー都へ

平日の朝、通勤する会社員と学生が肩をぶつけ合いながら流れていく中、突然怒声が響いた。

「待て! 通り魔!」

治安官が必死に追いかけている。その先にはナイフを持った男が血走った目で逃げていた。

そしてその進行方向に、一人の高校生が立っていた。

 

「……もうアイツで良い……刺してやる!」

 

男がナイフを振りかざして突っ込んでくる。

高校生は面倒くさそうに体をわずかに捻っただけで、それを避けた。

二度、三度とナイフが閃くが、全て紙一重で躱される。

 

「なんで刺せねぇんだ!?」

 

「そんな鈍い動きで俺が刺せるかよ」

 

治安官が追いついた瞬間、男は暴れて振りほどき、再び逃げようとした。

その刹那——

高校生は足元の空き缶を軽く蹴り上げ、宙に浮いたそれをもう一度、鋭く蹴飛ばした。

潰れた空き缶が男の後頭部に直撃し、男は前のめりに倒れた。

高校生は転がってきた空き缶を拾い、近くのゴミ箱にポイッと入れた。

 

「じゃ、治安官よろしく」

 

そう言って歩き出そうとした瞬間、肩を強く掴まれた。

 

「流石にやりすぎだ。ついてきてもらう。あと、空き缶をペットボトル用のゴミ箱に入れるな」

 

高校生は肩を落として天を仰いだ。

 

「……マジかよ。朝からこれか、勘弁してくれよ…」

 

高校生は治安官の手を振りはらい逃げた。

 

──────────────────────

市立学園新エリー校、中高一貫のマンモス校である。

そして現在は昼休み、屋上で日向ぼっこをしながらラジオを聴いているのが今作の主人公、危恐竜吾(ききょう りゅうご)だ。

 

『あの大災害、天体衝突から今日で11年になります、一部では現在も復興の目処が立っていません。それでは次のニュースです、現場の ジャクソンさ』ブツッ

 

「あれから11年か…」

 

天体衝突…11年前に起きた大災害、直径50kmに及ぶ巨大隕石が降ってきてなんとか撃墜しようと軍が全勢力で攻撃した結果幾つかの隕石に別れて被災範囲が拡大してしまった。

その時から俺には昔の記憶が無かった、姉さんから聞いた話だと郊外でボロボロの状態の俺を見つけた姉さんが引き取ってくれたらしい。

 

「ま、どうでもいいや。さぁーて昼飯 昼飯!」

 

鞄から弁当を取り出し蓋を開けると鮭の香ばしい匂いが漂ってくる、我ながら良い出来だと感心しながら弁当を食べた。

──────────────────────

昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴った。

 

「この後の授業何だっけ…書道…?面倒いからサボるか。」

 

俺は学校の校舎裏の端にある廃品倉庫の奥の隠し部屋に行く事にした、理解はある物を完成させる為だ。

 

「ンナ!ンナナ!(竜吾!おかえり!)」

 

ドアを開けると迷彩カラーに骨のアクセサリーを付けたぼんが出迎えてくれた。こいつはカセキ、道端に居た野良ボンプを俺が勝手に改造した。今ではすっかり懐いてくれている。

 

「キャリードローンの方はどうだ?」

 

「ンナ、ンナワタ。(出来たよ、後は装備を積むだけ。)」

 

「じゃあさっさと終わらせるか。」

 

コンテナを開けてヘルメットの様な物を取り出す、耳の辺りに付いているボタンを押すと変形してマスクになる。

 

「えーっと…モニターは大丈夫、後は他のパーツと連携させるだけかな。」

 

俺が今作っているのはパワードスーツ?だ、名前はダイノと言うらしい。

 

「これで出来たかな。」

 

ダイノの胴体をさっそく装着するとバランスが崩れて転びそうになった。

 

「重っ、まぁ当然か…」

 

次に脚部を装着するとさっきまでの重さはかなり軽減した。

 

「これちゃんと使えるのかな…」

 

腕部を装着して右腕部に付いている機能 グラップリングフック を試す為壁際に立ち反対の壁の的に向かって発射する。

 

「マジ?めっちゃ精度良いじゃん!」

 

何回か撃ったがどれも真ん中に命中していた。

 

最後にヘルメットを被り胸部にエンジンとなる音動機を填める、すると最初は重かった身体が逆に軽くなった。

 

「問題無さそうだ、早速明日にでも試運転だな。」

 

ダイノをコンテナに積み終えた時にはもう20時であった。

 

「じゃあなカセキ、また明日。」

 

「ンナ〜!(また明日〜!)」

 

そして竜吾は隠し部屋を後にした。

 

──────────────────────

住宅街

 

「はぁ〜早くバイク買いてぇな〜。」

 

竜吾はそんな事をぼやきながら夜の住宅街を歩いていた。すると…

 

「うわぁ!」

 

目の前に車が落ちてきたのだ。

 

「なっ…なんだってんだ!?」

 

「君が、危恐竜吾だね?」

 

上から声がした、その方を向くと屋根の上に怪しく光る人物が居た。

 

「だっ、誰?」

 

「あの人に言われたのさ、お前を捕らえてこいって!」

 

いきなり殴り掛かってくる相手の攻撃を避け腹部を殴るもそれは人の感触では無かった、竜吾が相手の顔を見ると…相手顔はエーテリアスに変貌していた。

 

「エーテリアス!?」

 

悪く思わないでくれよ!

 

動揺している隙を突かれ重い一撃を喰らう、竜吾はそのまま塀に叩きつけられた。

 

「かくなる上は……使えない?」

 

スマホを取り出して使おうとしたがスマホは動かず故障していた。その時、謎の力でスマホはエーテリアスに奪われてしまった。

 

「助けは呼べないよ?残念だったね!」

 

なす術なくボコボコにされる竜吾、もはや走馬灯が見え始めた。

 

姉ちゃん…オルペ…皆…

 

唯一の家族、幼馴染、クラスメイト。皆の事を思い出していた、もう…死ぬかもしれない。

また投げ飛ばされて地面に転がり、エーテリアスがゆっくりとこちらに歩いてくる。

 

「やっぱりこんな所で終われねぇ…!」

 

なんとか立ち上がり右手を空に掲げた。

 

何してるん…!

 

エーテリアスには一瞬、竜吾の手にエーテル粒子が流れた様に見えた。その直後煙が辺りを覆いお互いが見えなくなる。煙が晴れて見えた危恐竜吾の姿は既に変わっていた。

 

「まさかそれは…古代兵器!?」

 

「違う!…俺の名はダイノ!古の力を受けてみろ!」

 

「訳の分からない事を!」

 

エーテリアスが飛びかかってくるが竜吾は動じず左腕を前に出し突風を起こして吹き飛ばした。

 

「クソっ…調子に乗りやがって、これでトドメだ!」

 

エーテリアスは左腕を鋭利な状態に変化させダイノを磁力で引き寄せた。

 

「はぁぁぁぁ…!」

 

右腕に全エネルギーを集中させそのままエーテリアスに攻撃する。

 

 

           感電!

 

 

 

 

「そん…な…」

 

エーテリアスはバラバラに散って消えた。

 

そしてこれから竜吾やクラスメイト達に危険が迫る事はまだ誰も知る由は無かった。

 




次回一話からどんどん原作キャラを出してくよ。それでは次回をお楽しみに!
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