ダイナ本編は見たことがないです…。『君だけを守りたい』が好きすぎて衝動のままにやりました。
文章がほぼ書けないので文章はGemini任せです。他の人は自力で書いた方が絶対面白い!
この小説の主人公はあくまで「ダイナっぽい無垢」です。普通にうなじを削がれたら死にます。
3時間くらいで飽きると思うので多分1話だけだと思います。
パラディ島。
世界からは『悪魔が住む島』と言われる、他国から断絶された島。
その壁の向こう、果てしなく続く緑豊かな草原に、その巨人は立っていた。
その体躯は、およそ十五メートル級と呼ばれる大柄な部類に属していたが、周囲を徘徊する他の異形たちとは、明らかに一線を画す異質な姿を備えていた。
奇妙にねじれた四肢や、異様に肥大化した頭部を持つ一般的な巨人の群れの中で、その個体だけは、まるで精密な彫刻のように均整の取れた流線型の筋肉をまとっていた。
何よりも奇異だったのは、その皮膚に刻まれた、自然界の生物としては絶対にあり得ない鮮烈な色彩の紋様である。
白銀を思わせる硬質な肌をベースに、胸元から肩へ、そして太腿へと流れるように走る筋繊維は、燃え盛る炎のような紅と、深海を切り取ったかのような深い蒼の二色に染め分けられていた。
さらに、その強固な胸板のまさに中央には、まるで一個の大きな結晶が埋め込まれたかのような、鈍い光沢を放つ滴型の肉腫がそびえ立っている。
額の戦闘的な骨冠は、前方に突き出すようにして頭頂部へと滑らかな弧を描き、その下に位置する双眸は、肥大化し、瞳孔を持たない白濁した眼球でありながら、どこか射すくめるような鋭さを宿していた。
巨人は一切の言葉を発しない。
ただ、風が吹き抜ける広大な草原の真ん中で、巨大な両腕をだらりと下げたまま、微動だにせず佇んでいる。
彼に宿っていたはずの人間の意識や記憶は、とうに遠い霧の彼方へと消え去り、残されているのは、ただ「人間を喰らう」という、全エルディア人の血に呪いのように刻まれた本能のみであった。
遠方から、奇妙な跳躍を繰り返しながら接近してくる十メートル級の無垢の巨人が、地響きを立てて彼の横をすり抜けていく。
その不気味な異形が発する足音や飢餓の気配にも、紅と蒼の巨人は一切の関心を示さず、まるで大地の記念碑のように佇んでいた。
時折、その巨躯が本能的な衝動に突き動かされるように、ゆっくりと右腕を前方へ突き出し、親指を立てるような、奇妙に洗練された動作を見せることがあった。
しかし、何かが起きるでもなく、巨人はその姿勢のまま数秒間静止したのち、何事もなかったかのように再び腕を下ろすのだった。
やがて、太陽が天空の頂点を過ぎ、西の地平線へと傾き始める。
光の衰えとともに、島のあらゆる場所に散らばる巨人たちの動きが目に見えて緩慢になっていく中、この巨人もまた、体内のエネルギーが根底から削ぎ落とされるような奇妙な虚脱感に包まれ始めた。
彼はゆっくりと、しかし確かな足取りで一歩を踏み出し、草原のただ中にその巨膝を突いた。
うつむいたその姿勢のまま、深い草むらに両手を埋め、完全にその活動を停止させる。
夜がパラディ島を完全に支配し、満天の星々と冷徹な月光が草原を照らし出す頃、彼の胸の中央にある滴型の肉腫が、ほんの一瞬だけ、微かな青い燐光を放ったかのように見えた。
しかし、それは気の迷いのようにすぐ深い闇へと溶けて消え、そこにはただの物言わぬ、巨大な肉の塊だけが残された。
夜露がその硬質な皮膚を濡らし、夜行性の小動物がその巨大な足元を警戒しながら通り過ぎていく。
どれほどの時間が流れたのか、東の空が薄紫から茜色へと移り変わり、夜明けの光がこの島のの地平線を金色に染め上げる。
最初の一条の陽光が、巨人の額の骨冠に触れたその瞬間、彫刻のようだった肉体が微かに、しかし力強く震えた。
眠りから呼び覚まされるように、白濁した双眸が再びカッと見開かれ、胸の結晶状の組織が朝日に照らされて妖しく輝き出す。
巨人は静かに大地を踏みしめて立ち上がり、一切の迷いなく、再び遥か彼方の壁の向こうを目指して、大股で歩みを進め始めた。