魔法科高校の女子の制服って身体のラインがはっきり出てスケベですよね…。
自分の体形にコンプレックスがあったり、体系がちょっとふくよか()な人は大変そうだなとか思ったり。
というか、普通にめちゃめちゃ歩きにくそう。
そりゃ渡辺先輩も謎スリット入れますわ。
「いい加減に諦めたらどうですか!!司波さんは―――――」
入学2日目。
放課後に図書館で色々と調べ物をして、そろそろ帰ろうかなと校内を歩いていたら校門の方から怒りの混ざった叫び声が聞こえてきた件について。
「はぁ…………原作で知っていたとはいえ、こんな馬鹿な事が本当に起きるとは」
昨日今日と過ごしただけでも一科生の多くが二科生に対して差別意識を持っていたのは理解させられたけど、高校生にもなってこれはないわ。
「いくら優越感で眼が曇っているとはいえ、家族仲というか兄妹仲が悪くなさそうな事ぐらい見ればわかるだろうに。よくあれだけ人様の家族を罵倒できるな」
まぁ、俺には特に関係ないので言い争いを続け険悪を通り越して一触即発な雰囲気の連中を横目に校門へと進む。
ただ完全に無視しちゃうのも何か違うかなぁとは思ったので、知り合いの
だから北山雫さん、どうにかしてみたいな目でこっちを見るのはやめて欲しい。
原作でもあの先輩が介入して解決していたし、騒動に関係のない一般生徒として出来ることはやったやろ。
「お前も一科生と二科生で区別はつけるべきだと思うよな。そうだろう、十三束!!」
おい、なんで俺を巻き込もうとしてんだモブさ……森崎ィ。
結構距離あったよね?なんでドヤ顔で俺に同意求めてんの?お互い朝のホームルーム前に自己紹介をした程度の関係なのに、なんでこの場面で俺に声かけて来るのさ!?
俺に声をかけてきたのは原作序盤屈指の噛ませ犬ことモブさ……間違えた森崎の駿くん。
百家傍流の森崎家の嫡男で、家業としてボディーガードをやっている家なので多分森崎本人も実戦経験があると思われる。
実際、入試の成績は理論だけでなく実技も一科生の中でトップクラスに入ってるだろうし、自信満々に二科生を侮辱出来るだけの実力の持ち主ではある。
ただ、一校に一科生として入学出来たせいで致命的に視野が狭くなってるというか、プライドが高すぎるというべきか。
プライドを持つ事は魔法師としては大事だし、きっと根は悪い奴じゃないと思うんだが……妙に言動が空回ってんだよなぁ。
というか、ボディーガードを家業にしてんのに警護される側の弱者を蔑む選民思想持ちはヤバいだろうに。
「…………状況を詳しく知りたくもないし、同意だけ求められても困るんだが」
とても無視して帰りたいのだけど、騒動を起こしていた全員がこっちを見てきているので流石に無視できない。くそわよ。
大きく溜め息を吐いて、森崎たちに近づいていく。
「で、このくだらなそうな状況に俺を巻き込んで何の同意を得たいのさ?」
俺の言い方が気に入らなかったのか、二科生の制服を着た明るい栗色の髪をした女の子(原作知識的にたぶん千葉エリカ)が不機嫌そうに嫌みを込めながらも状況を説明してくれたり、それに一科生が噛み付いて二科生の乳がでかい眼鏡の女の子(原作知識的にたぶん柴田美月)が言い返したりとまぁうるさいこと。
というか、集団の奥で私達関係ありませんみたいな顔してる司波兄妹?これ君らが原因だからね。
深雪さんが「皆さん、お騒がせしてしまって申し訳ありません。まだ学校に通うのも不慣れですので本日は兄と帰らせて頂きます。皆さんとの時間は明日以降作らせていただきますね」って、はっきりばっさり宣言しちゃえば解決する内容だからね?
本当にさぁ、目立ちたくないのか目立ちたいのかよくわからない兄妹だわ。
「やっぱりくだらねぇじゃねーか。こんなことに俺を巻き込むな」
騒動の理由が原作と何か違ったりしないかなとも思ったが、説明をまとめると原作通り司波深雪さんの取り合いらしい。
もう一度大きく溜め息を吐き出す。本当に心底くだらなかった。
何やら空気が重くなったり俺に敵意を向けられている気がするが、実際コレをくだらない以外何と言えと?
「上から目線でくだらないとか何様のつもりよ」
「いちいち挑発してくんなサムライガール。何にイライラして生きているのかは知らんが、罪に問われず誰かを斬りたいなら露出の多い服装で都心の裏路地でも歩いてろ。顔は良いんだからストレス発散用の生きた巻き藁が次々出て来てくれるだろうよ」
ちらっと千葉エリカ?の手と足の置き方を眺めたあと、目線を顔に戻して言葉を続ける。
以前、偶然遭遇した千葉家の長男と次男から話だけは聞いた事があったが……話に聞いていた通り、本当に鬱屈としてて血の気も多そうなことで。
「こんな目立つ場所で入学早々に問題起こして、内容がどっちが司波さんと帰るか言い争いをしてましたとか、くだらない以外何も言えんだろうよ」
校門に向け歩き出す。そろそろメッセージを入れた先輩が到着しそうだし、そっちにまで巻き込まれたくない。
「一科生とか二科生とか関係なく、俺ら魔法師は一般人から見たらどっちも理解不能な
歩く足は止めず、顔だけ集団に向けてそう言い残し校門から外に出る。
校門を出た辺りでメッセージを送った先輩であり生徒会長をやってる七草真由美の声が聞こえた気がしたが、多分気のせいだろう。
十三束くんはクールに去るぜ。今日の晩御飯は豚肉の生姜焼きが食べたいから買い物に行くのだ。
なお、その日の夜に「メッセージを送るだけ送って現場に居ないとかどういうこと?現場の状況とか聞きたかったのに」とお叱りのメッセージが届くことになったのでとりあえず謝罪文を返信した。
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「ようは兜割りの原理と同じよって、みんなどうしたの?」
「エリカ、兜割りって秘伝とか奥義に分類される技術だと思うのだけど……」
「うちの高校って一般人の方が珍しいのかな?」
「魔法科高校に一般人はいないと思うよ」
「そういえば、一般人で思い出したけど……
「あいつ?」
「さっきのゴタゴタの時に森崎だっけ?に呼ばれて来て、好き勝手に言うだけ言って帰った男子の制服着てるのに女みたいな顔した奴よ」
「女みたいな顔って、確かに中性的な顔立ちで髪も男性にしては大分長かったですが」
「鋼のこと?」
「雫、知ってるの?」
「うん、お父さんの仕事の関係のパーティーとかで何度も会った事があるから。あの子は十三束鋼。大人に混ざって仕事の話をしてるときは凄いしっかりしてる感じなんだけど、他の場所で会うと基本的に怠そうな雰囲気で大体眼が死んでるし、面倒くさがりやで口も悪いけど、話してみると意外とまともだよ」
「雫、それ貶してるようにしか聞こえないんだけど」
「ほのかも深雪も気付いてないみたいだけど、鋼はクラスメイトだよ?」
「えっ!?あの人クラスメイトなの!?」
「そう言われると、クラスにいた気が………」
「鋼は基本的にぼっちだから、気付いてなくても仕方ないかも」
「つかよ、大人に混ざって仕事の話をするって何か事業でもやってんのか?」
「お父さんに聞いた話だと遊園地だったり劇団みたいな所とかと関係してるらしいけど、詳しくは知らない」
「同い年なのに、色々やってて凄いですね。でも、エリカちゃんは何で十三束さんの事が気になったの?」
「私、アイツに動きもホウキ見せてもないのにサムライガールなんて言われたのよ。そりゃ気になるわよ」
「……恐らくだが、エリカの手足を見て判断したのだろうな」
「手足ですか?お兄様」
「あぁ。エリカを事前に知っていたなら別だろうが、エリカに声をかける前に目線が手と足に向いていた。エリカの手にあるタコと足の位置や重心などから、剣術を使うと判断したのだろう」
「うわ、それだけで判断したならよく見てるわね。しっかし、何か釈然としないけど」
「顔はいいって褒められたのにか?」
「はぁ!?あれは褒められたんじゃなくてバカにされたのよ!そんなこともわからなかったの!?やだやだ、これだから脳筋は」
「んだとっ!」
「ちょ、2人ともこんな所で喧嘩しないでよ」
「………………」
「どうかなさいましたかお兄様?」
「いや、俺ですらエリカが森崎のCADを叩き落とす動きを見るまで確信出来なかったのに……あの一瞬で判断した十三束の観察眼が少し気になってな」
「それは……」
「一般人から見たら魔法師なんて化け物でしかないか。十三束鋼、少し調べてみるか」
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