ホロウの中で人のGO!を咎めるおじさん   作:究極の出来損ない

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研究成果

「さて、戦後処理も済んだところで・・・プロト1、それに護衛の諸君。大佐には申し訳ないが、先に研究所に行こうか。予定外に襲撃が多くて、時間を無駄にしてしまった」

 

 

人一人撃ち殺しておいて、言うに事欠いて時間を無駄にした、か。讃頌会に所属するような奴だ。死のうが悲しいとも思えんが、研究所?事前のブリーフィングには、ホロウ内の原料の採掘場の視察で大規模な襲撃があったから、救出としか言われていなかったが・・・。

 

 

「はっ、ご命令とあれば同道させて頂きます。しかし、私の装備は浸食度が上がるリスクがあります。御身を危険に晒しますので、少々離れて後方からの警戒に努めた方が宜しいかと」

 

 

間違ってもこんな奴らと一緒に行動したくないという気持ちもあるが、此処に急行するために無駄にエーテルを消耗した。後方に控えながら、やらないよりマシ程度だが、空間中に散ってるエーテルを回収してスラスターとファンネルのエネルギーに余裕を作りたい。

 

この複合兵装、私が設計したものではないから詳しい内部構造を調べられていないが、かなり燃費が悪い。気に入ってる部分は本家のファンネルより破壊力に秀でている事ぐらいか。

 

それも、周囲に味方がいない時に限ってしかまともに発揮できないがね。

 

 

私の提案に重要人物・・・ブリーフィングでは、コロッサスとか呼ばれていたか。が、ゆっくりと納得した様に頷き、口を開く。

 

 

「ああ、それは構わないとも、それにその兵器はどれも燃費が悪かった筈だね?さっきみたいな状況ではまた働いてもらうだろうが、今はチャージに専念しなさい。では、行こうか?」

 

 

流石に癒着してるからカタログスペック程度は知っているらしい。案外すんなり許可を貰い、小さく息を吐く。

 

残った数名の護衛は、周りの肉片になった同僚だった存在や、止めを刺された護衛をジッと見た後に行動に移し始めた。

表面上は落ち着いて、職務に戻ったように見えるが・・・他人の思念の波を見て、感じ取れる私からは動揺と猜疑心、そして大いなる恐怖をコロッサスに感じているのが理解出来ていた。

 

ニュータイプの様なこの力・・・、この世に生を受けてから意識せず使えていたが、兎に角周りの人間の放つ思念を強烈に、自分の心に殴り付けられる。

それこそ無理やり『同調して共感』させられる様に、今でこそ防ぎ方やコントロールを死に物狂いで学んだが、最初の時など・・・二度と思い出したくもない。

 

 

 

――――――人間の最期に残す、この心に焼き付いて離れない『生きたい』と願いながら消えて行く絶叫等・・・私だけが感じていれば良いのだ。

 

 

 

滞留させたファンネルを、バックパックのスロットにそれぞれ連結させて、スラスターの動力を一旦出力を下げ、アイドリング状態まで持っていく。ホロウ内で、起動に難のあるスラスターユニットを完全停止などしないし、したくない。

 

徒歩で目的地へと向かって行くコロッサス達から若干離れつつ、周囲の警戒を始める。

エーテリアスとなってしまった者達・・・私は、それら敵意や殺意も感知出来る。出来てしまう。

 

だからこそ、この任務中に気づいてしまったのだ。私のこの力は、一年前はこんなに察知感度も出力も高くはなかったし、宛てにならなった。

 

 

・・・成長してる?何ならちょっと、念じるだけでこちらに来る大佐達の部隊の行軍が鮮烈なイメージとなって脳裏を過ぎる。

この世界で生き残る為にはこの力がまだまだ必要なので、嬉しい誤算と言う奴だが、この力の源は一体何なのだ?

 

疑問を覚えながらも、廃墟と化した・・・ように偽装された何の変哲もない空き家を前に、我々は停止し、コロッサスは意気揚々と半分開いていた玄関扉を開け放ち、期待に胸を膨らませた見るからに楽しそうな表情のまま中へと入っていく。

護衛達も即座に彼に続き、次々と入って行き、私も入るかと両手に保持し直したEBR-XRAY(ビームライフル)を入り口に閊えないようにコンパクトに構えながら、家屋に浸入し、突如脳裏を走った閃きにも似た感覚に思わずに足を止める。

 

 

なんだこの不快な感覚は?胸がざわつく・・・?

 

 

言い知れない悪い事がバレる前の焦燥感にも似たざわつきに、深く突き落とされた様な胸を重く感じさせるどうしようもない程の絶望感。この先に、私にとって、何かとても悪いものがある?

最早、拭い切れないほどの嫌な予感を感じながら、コロッサスがリビングにある画面が割れたTVの目前にある空間の裂け目に足を踏み入れて姿を消した。

 

私と護衛もそれに続き、裂け目へと踏み込んで行き、無機質な一面白尽くめの空間に放り出される。

 

頑丈に施錠されたカードリーダー付きのスライドドアの前で、コロッサスはIDカードを提示して、ロックを解除。自動スライドして開けられたドアを通って部屋へと入って行く。

仮にも護衛対象なんだから護衛より先に行くなと思うが、ここは讃頌会の領域だ。危険など奴にとってはほぼないのだろう。

 

施設に侵入してから一層、強くなる予感に突き動かされ、本来のポジションを放棄し、コロッサスの背後へと、護衛達を抜かしながら歩む。

 

 

「ああ、気になりますか?一体、この先に何があるのかが」

 

 

「気にならないと言うのは噓になりますが、安全な室内とは言え、護衛を傍に置かずに行くのはどうかと」

 

 

「それは申し訳ないですねぇ。いえ、私も成果が楽しみすぎてついつい気が逸ってしまったらしい。素直に謝罪するとしましょう」

 

 

私が近寄って来るの一瞥し、何が楽しいのかクスクス笑いながら、明るいブラウンの髪をセットしたビジネスマン然とした様相を崩さないコロッサスが言葉のみの謝罪を入れ、緩く首を左右に振り、噛み殺しきれない笑みが口角を釣り上げている。

 

 

「私たちの望む悲願。その前には様々な障害が横たわっていますが・・・その障害を一つ取り除けた。これが喜ばずにいられますか?」

 

 

「いいえ。お言葉通りでしたらこの上なく喜ばしい事かと存じます」

 

 

会話を続けつつ、すれ違う度にコロッサスに頭を下げて行く研究服を着た連中や、敬礼を返していく常駐していたであろうエリー都制式軍装に身を包む兵士達に見送られながら厳重に警備されている区画へと歩を進める。

 

先程からジリジリと炙られている様な感覚が、強くなっていき自分の体に火がつけられた様な痛みを伴う拒絶反応となって全身をのた打ち回る。

 

 

「ぐっ・・・!」

 

 

歯を食い縛って耐えようとしたが、思わず漏れた苦悶の声にコロッサスが反応し目を細めてこちらを見やって口を開く。

 

 

「ほぅ・・・?やはり、君は何らかの感知能力が発現しているようだね?この先にあるものを体で感じ取っている訳だ。そして、私達の考えに間違いはなかったと今、強く確信したよ。ふふふ・・・君もきっと気に入るよ。きっとね」

 

 

曲りなりにも人の上に立つ立場を持っているこいつだ。私の苦しむ様に、鋭い洞察力をもって、詳細な能力の看破は出来ずとも何かを感じたらしい。こいつのどす黒いオーラが天へと昇らんばかりに膨れ上がり歓喜してるのが解る程、隆起している。

 

一体、何を造ったと言うんだ。

 

 

「さて、時間が有限なのはどの生物にも言える事だ。もう少し焦らしたいが、感動のご対面と行こうか」

 

 

薄暗くされた廊下を焼かれるような幻痛に耐えながら、コロッサスと歩いて行き広い空間へと一歩一歩を踏み締めて目の前に広がる光景に、思わず眉間の皺を寄せて目を閉じる。

 

 

 

―――――――――――――無数のガラス張りのポッドの中に浮かぶ、私に酷似した少年達の培養されている光景に激しい憎悪と憤怒、そして嫌悪が胸の中を激しく暴れ回る。

灼熱の幻痛が、感じられぬ程の破滅的なまでの情動。今、此処でこの場所を含めて全てを焼き払ってしまいたい。

 

 

「ハハハ!君の兄弟達だ!大佐や軍は君を道具として扱うが、私達は違う!君のホロウ空間に対するその異常ともいえる適応能力とでもいうべきものや、未知の力を是非知りたかった!そうすれば、我々は今の肉体のままでもホロウに適応した新人類へと進化するだろう!」

 

 

抑えきれぬ狂笑を上げながら、両手で培養ポッドを指し示し、私を見ながら叫ぶ様に自分勝手に喋り散らかす。

 

 

「君のお陰だ!わざわざ使い慣れた体を捨てるのは前々から疑問に思っていたんだ!こうすれば我々は始まりの主に生まれ持った姿のまま謁見する事も可能になるだろう!!!君は偉大な人類の礎になれる!!!私がそうする!!!だから何の憂いもなく、贄となりその身を捧げよっ!!!」

 

 

培養ポッドの陰や、二階の観覧エリアだろう場所から次々に兵士が現れ、銃器や剣、槍等を向けてくる。更には後ろから何時の間にか追いついてきた護衛達が手に持つハンドガンを私に向けてくる

 

 

 

 

――――――この一年、死に物狂いで戦って来た。生きたい想いは今もある。だけど、私は強く思った。思ってしまった。

 

 

 

今こそ、私の命の使い時だ。死んででもこの施設とこいつを始末する。ああ、推しに会いたいとか、今はどの様な姿かも想像がつかないビデオ屋のあの二人の人の良くて、あったかい兄妹と話して出来れば私が、その苦労を少しでも肩代わりできればとも色々と考えていたが、

 

 

もう出来なくても『構わない』。

 

 

――――――――今この、邪悪の権化を全身全霊をもって殺す。せめて未だ見ぬ彼らに憂いの一つとなるものは残したくない。

 

 

 

「コロッサァァァァァスッッ!!!!!」

 

 

 

湧き上がる激情のまま、怨嗟の叫びを上げながら感情に連動して無意識に動作したファンネルがスロットから外れて宙を舞う。

両手に保持したEBR-XRAYをコロッサスへと照準を合わせてトリガーを引く―――――

 

 

 

「対象を鎮静化させろ!兵装自由!撃て!」

 

 

 

―――前に囲んできた兵士達の銃撃をスラスターを駆使して敵意の先走りが、未来予知染みて脳裏を激しく叩く。激情のまま、過去に例を見ない程に強まる力に身を任せて手近な兵士へとXRAYを放つ。

 

 

「があぁっ!?」

 

 

直撃した胸部から熱線により弾丸程度は何発か防ぐプレートキャリアーを抵抗もなく、焼き尽くし大穴を開けて兵士が倒れる。焼けた大穴から血が溢れて行こうと何の感慨も湧かなかった。

 

 

 

 

 

今は、ただ、この激情と共に全てを灰燼へと帰すだけだっ!!!

 

 

 

 

 




みんなはどんなキャラが好みかな?私は大体のキャラがZZZだと好きだけどおっきい娘は特に好み。ビビアンと儀玄は特に幸せになって欲しいから特別枠。

どの人にも幸せにはなって貰いたいのは変わらんがね
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