ホロウの中で人のGO!を咎めるおじさん   作:究極の出来損ない

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単独行動好きな奴に大人数はいやーきついっす(白目)

「さて、落ち着いて話が出来る様に、腰を落ち着けたところで・・・お主は一体何者じゃ?軍部の人間と言っておったが、何か訳ありじゃな?」

 

 

若干取り乱したところをあれよあれよと、何時の間にか自分の寝ていた部屋に戻され、互いに向き合って椅子に座りながら会話を続ける。

 

 

「お恥ずかしながら、証明できる物がないのですが・・・エリー都防衛軍の特殊部隊所属としか申せません。階級は大尉。軍属番号0506210であります。部隊名についての秘匿は、平にご容赦を・・・。機密保持の点とあなたに危険が訪れてしまう」

 

 

警告する様に深入りはしてくれるなと言外に含ませながら、口を開き尋問を受けた時の様に必要最低限だけ伝えて彼の瞳を覗き見る。

 

 

「・・・軍属番号じゃと?それは、車両や戦闘兵器に付けられるべき数字じゃった筈じゃ。お主、此処に秘密を漏らす者はおらぬ。話しなさい・・・。何があった・・・?」

 

 

訝しげに発言を吟味してから、疑問を口にした宗主殿が、心底こちらを心配した様子で肩に両手を置き、顔を寄せて私の瞳を見つめる。

 

熱が籠ったように両肩が温かくなり、宗主殿の掌から力強い命の力が伝わった様に感じた。

なぜ、会ったばかりの厄介になった怪我人にここまで手を焼いてくれるのも分からないが、この1年気兼ねなく誰かと喋った事もなく、他人との会話に飢えていた節がある私はつい漏らしてしまった。

 

 

「・・・生まれてこの方、私はまだ1年と少ししか生きていません。端的に言わば、私はクローンです。オリジナルは誰なのかも知りません」

 

 

「お主のその顔・・・昔に見た事がある。眉間から頬に掛けての傷痕とお主のその鋭い目つきから、さっきまでは気づかんかったが・・・そうか、奴の・・・」

 

 

「奴とは?」

 

 

「先程話した超越者、その中で極少数、滅びの末路を回避して行方不明になった者達が実はいるんじゃ。もう10年以上前になるがの・・・。その中の1人、恐らくお主のオリジナルであろう男の名は―――」

 

 

「―――流と呼ばれておった」

 

 

だれそれ?有名人?私の全然存じ上げないお人ですねその人。

あはは、っていうか下手に自分の事情言いたくないのについ漏らしちゃったし、宗主殿案外人誑しだな。

 

・・・マジで誰?

 

後、この傷痕については突っ込まないでくださるとスンゴイ助かるんですが・・・これ苦い失敗の思い出って言うか、戒めみたいなもんなんで。

 

 

「流?それが私の?」

 

 

「うむ、恐らくじゃが・・・お主のその銀の髪に、赤い瞳・・・特徴という意味ではあまり目立たたぬが・・・その赤い瞳の中の逆さ十字は奴にもあった。ほぼ間違いないであろう」

 

 

今生では未だに鏡見たことないから、そんな事になってるとは露知らず。語られた内容からは、あー随分厨二くさい容姿なんだな。位しか感想が出てこなかった。

 

 

や、髪とかは伸びた時色は分かってたよ?ほんとほんと。

 

 

大体伸びたら伸びたで、ナイフで即行で髪切られてたし頓着してなかったのと物品扱いはな・・・シャワーなんて贅沢なものはなかった。ホースだよ。水飲み場のな。

 

 

洗車かな?たまに泥だらけになった私の所属部隊のボンプと一緒に体洗ってたのは数少ない良い思い出としようか。あいつ元気かなぁ・・・。

 

 

っていうか宗主殿もしかしてその流ってやつと知り合いか?

 

 

「今は行方不明と?何があったのですか」

 

 

「詳細は分からぬ。ただ、ホロウの中に消えて行きその後の詳細は掴めておらなんだ。何らかの組織と争ったとしか・・・」

 

 

これは、近しい友人だったとかそんなところかな。

そんで何らかの組織なんて言ったらもう私答え解ったようなもんなんですが、それは。

 

まーた讃頌会ですよこれ絶対。本当に面倒というか厄介な事しか起こさないな。処すか?

 

 

「すまぬ。本題から逸れてしまったのう・・・。して、軍属番号という事はボンプや備品と同じ扱いを受けていたと理解して良いかね?」

 

 

「・・・」

 

 

「沈黙は肯定と受け取るとするかのう。あやつら、広がりつつあるホロウの危機からこのような事を・・・人が人を物の様に扱おうなどと」

 

 

顎髭を擦り、悲しげに私を見つめる宗主は何かを思案する様に虚空に目線を上げ、動きが止まる。

 

 

「お主の身柄、この雲嶽山11代目宗主のこの儂に託してみんか?悪いようにはせん」

 

 

「何か手段があるのですか?私はこれでも機密の塊ですので、防衛軍がそう簡単に手を退くとは思えません」

 

 

「うむ。それもかなりあやつらに効果的な手段となるじゃろう。まぁ、細かい事は後程としてじゃね。腹が減ったじゃろう?丁度昼餉の時じゃ。起きたばかりで滋養が足りんじゃろう」

 

 

「や、だから、私はここを離れさせて貰えばどうとでもなりますので―――」

 

 

「―――いいから、来ぬか」

 

 

この爺さん押しが強いっ!!怪我人とは言え青年の肉体片手で引き摺れるのかよ?!

ーーーあ、どうもお弟子さん達、軍の備品です。不審者・・・と言うか不審物なのでどうかお気になさらず・・・。

 

なんかこの状況、すれ違う弟子達あんまり驚愕の感情浮かんでないっぽいから、よくある事らしい。パワフルな爺さんだなオイ。

 

 

「宗主様、あの怪我人が起きたのですか?では、あまりおもたい物は準備しない方がよろしいですかね?」

 

 

「いや、心配いらぬ。経過を見た限り内臓を傷めたなどはないようじゃから常人と同じ様に食わせて良い。お主もそれで良いかな?」

 

 

「構いませんが、頼みますから、あまり私を衆目に曝さないでいただけると助かるのですが」

 

 

「聞こえぬ」

 

 

・・・・・・気配消しながら食うか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

―――――途中からは無心で、ほぼほぼ引き摺られながら前世でもあまり見た事のない規模の大食堂に連れて来られて、宗主殿の隣に着席させられる。元々、大人数でいるのが得意でもない気性なので、黙って辺りを見渡せば人

、人、人・・・巨体でちょこんと普通の人間と同じ様な椅子に座って静かに談笑する熊のシリオンや、原作でも見た事の無い様々な身体的特徴があるシリオン達が目に留まる。

普通の人間も勿論いるのだが、良くも悪くも今まで任務でも見た事がなかったので、どうしても興味が湧いてしまう。

 

シリオンいいよね・・・。前世も動物好きだったのもあって触ってみたいとか色々思うが・・・デリケートな箇所が多いから見て楽しむだけにしよう。

 

後、無駄に話しかけない方が良いだろう。余計な印象を残したくない。

 

 

多少引き留められても、私は出ていく。まずは、傷を癒し、動ける様になったら適当なホロウレイダーしばいて、装備の調達、エーテル鉱石の採取に、この胸の爆弾もどうにかしないとな。防衛軍から離れられたと思っても面倒事残しやがって・・・。

 

無計画にライブ感で反逆起こした俺のせいだって?

 

 

・・・・・・・・・ぐぅ。

 

 

辛うじてぐうの音は出たから私は悪くねぇですねぇ。

 

 

「そういえば衛非地区の料理は香辛料がふんだんに使われた物が多いが、辛い物は大丈夫じゃろうか?」

 

 

「人並みには口には出来ますが・・・あまり得意ではありません」

 

 

「ほほほ、甘いものの方が好きかね」

 

 

「それもそうですが・・・好みはどちらかと言うと米が進む料理が好きですね」

 

 

「お主は運が良いのう。今日は叉焼饅が付く日じゃ。儂もこれが好きでのう。世話になっとる店の店主が時折、ご賞味下さいと差し入れてくれるんじゃ。なにせ、今日から大修験があるからのう」

 

 

・・・あの姉妹の・・・思い出の料理か・・・。

 

 

朗らかに笑いながら語ってくれる宗主殿には悪いが、儀玄(イーシェン)儀降(イーシャン)の事を思い出してしまい、気分が少しばかり落ち込む。

 

捉え方としてはあまり良く感じないかもしれないが、青溟剣等という超常的な力を発揮できるモノがあったのもあの状況が起こってしまったと私は考察している。

 

なぜ、『全力を記憶と五感が次第に失せていくのに、出力が最大値のまま』などというおめでたい考えが出来る?

故に、原作だと雲嶽山の手練れ達が儀玄1人残して全滅したのも、連戦に次ぐ連戦で、手練れ達が圧倒的な物量に潰されたのではないかと、私は強く睨んでいる。そして・・・儀降の方は火の勢いが衰える様に、きっと力が振るえなくなっていった筈だ。

 

ゼンゼロの妖刀枠やアーティファクト枠は、ハッキリ言って底なしの悪意の塊だ。害悪のゴミ屑だ。

適合者でないと能力を十全に発揮できない点と言い、私の様な軍人からすれば万人が同じ様に使えない武具など欠陥極まる。

 

・・・私のXRAYはノーカウントで頼む。一応他の人間にも使えるが、Eパック1つ分も撃てないでエーテリアス化するから実質私専用になってるだけだからな。

 

まぁ、映像で見る分には感動したし、ロマンを感じていたが・・・。現実だと星見家の骸討ち・無尾や他の妖刀やら魔剣やら・・・嫌いで仕方ない。

 

性根の良い真っ直ぐな者に握らせて最後は破滅させる等、悪趣味過ぎる。

 

 

何時か、あのクソッタレのアーティファクト共もぶっ壊してやると、『抹殺リスト』に改めて刻み直し、思考を終える。

 

 

俺は、あんな優しい人たちが傷つくのは好きじゃないんだ。俺が生まれ直したのも何か意味があるはずだ。俺の命は、この世界の涙を1つでも零れないようにする為にある。

出来る。出来ないじゃねぇ。

 

一歩も踏み出せない奴に、夢を口にする資格なんかねぇ。

 

 

パチリと、髪から静電気の様な紅い雷が小さく弾けて、虚空へ消えていく。表情が、目つきが鋭くなるのを自覚するがそれを隠す気はなかった。

 

 

「・・・飯の前じゃが。何かを決めたようじゃな。若人よ。まぁそれは飯を食ってから聞くとするかのう。おお、そうじゃそうじゃ。お主にも紹介しよう()()()()()()()でな。名は姉の方が儀降、妹の方が儀玄じゃ。仲良くしてやってくれ」

 

 

 

 

―――――あんれまぁ、推しのちっっちゃい頃ですよあーた。くぁいいね???

 

 

 

私の目つきと表情に怯えているらしく、妹の方は隣に座る姉の服の袖を両手でキュッと握り、姉の方はそんな妹を護ろうと私を強い目つきで観察してきている。

対面に座ってるとは思わないじゃないですか。やだぁー!

 

 

「して、今更聞くのは礼を失するが、お主、名は?」

 

 

内心ショックを受けてる私の今の状況が面白いのかニヤニヤしながら問いかけてくる宗主殿に、意趣返しの様にファーストコンタクト時に自分が発したのと似た言葉を投げかけられて、気まずさを誤魔化す為に咳払いをしてから口を開く。

 

 

 

 

 

 

「ん”んぅっ。私の名は―――――」

 

 

 

 

「―――――レガリア。レガリア・ル・クルーゼだ」

 

 

 

 

 

 

 

ああ、そうさ。奴等にとっての栄光だとか・・・玉座等、未来永劫訪れぬと知れ。

 

 

私の名はレガリア・ル・クルーゼ。奴等の玉座を坩堝に叩き込み、全て破壊する者だ。

 

 

 

 

 

 

 

 




一応報告ね。誤字報告してくれる人ありがとうね。気づいたら直す様にはしてるけど、それより話進める方優先してるので、自分のペースでゆっくりやります。




最後に

私は私のやりたいように書くから期待すんなとだけ。解釈違いとか起こるかもしれないけど、それでも良いって人だけ読んで下さいな。

じゃあね。
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