ぼくのかんがえたかっこいいふぁいなるふぁんたじー   作:ばくねつしゃいにんぐ

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さいきょうの主人公に、才能ある素人が教えを受けて強くなる!ヒカルの碁っておもしろいよね!


わたしにげーむをおしえなさい!

 

「私にゲームを教えなさい。」

 

これである。

 

 高校生になって幾日も経っていない、まだ肌寒い春の空の下、長年の友人達との語らいに割って入ったこの女。羽鳥乃亜という。俺と同じ1年生の有名人。傲岸不遜の傍若無人、どこぞの大企業のお嬢様っつー噂だ。

 実際、こいつの後ろには、隠れてるつもりのスーツにグラサンのこれ見よがしなおっさんどもがついている。

 

 目が合った。おっさんどもと。軽く会釈をすると、おっさんどもは手を合わせてしきりに頭を下げている。以外といい人そうだわ。

 

「聞いていますの!?私にゲームを教えなさいといっているの!泣いて喜ぶならまだしも、目も合わせないとはどういう了見ですの!?」

 

「つってもなぁ……。」

 

 おそらくこいつの言うゲームっていうのは『FINAL FANTASY FRONTIER』のことだろう。それしか心当たりがないわけだし。

 何を隠そう、この俺、山口雅晴は『FINAL FANTASY FRONTIER』略してFFFでは、名の知れたプレイヤーなのだ。

 訳あって四歳の頃からFFFに入り浸って早くも12年目になる。プレイ人口3億人を超えるFFF内でそこそこの地位を築き、バーチャル内で、俺を知らない人はあんまりいないというくらい有名にはなった。だが、バーチャルでの事をリアルに知らしめるほどの有名人にはなったつもりはないのだが。というよりも……

 

「あんた……、どういうつもりだ?」

 

 眉間に皺を寄せて投げかけるのは、我が親友その1。摩周達也、銀縁眼鏡がよく似合うクール(笑)な奴だ。

 

 「どのゲームの事を指しているのか検討は付くが、その言動、態度を踏まえて言おう。あまりにも無礼ではないか?」

 

 たっちゃんぷちおこでござる。

 

「あなたには話してなくてよ?私はそこの人相の悪い男に話しているの。で、いかがなさるの?こうしてわざわざ出向いて差し上げているの、わかっているわね?」

 

 人相が悪いとは俺のことか?おっさんどもと目が合う。腰を90度曲げて頭を下げている。……苦労してんなぁ。

 

「というかね、君は何を知っているの?」

 

笑顔を引き攣らせながら問うのは親友その2。江戸川代吾、、まがう事なきイケメンである。泣く子も黙るイケメンである。

 

「察しの悪い方たちですこと。そこの人相の悪い男が、忌々しいことに私を差し置いてFFFのトッププレイヤーであること。FFFのトップと言うことは数多ある仮想現実の世界において、比類なき高級ステータス。現実世界での羽鳥家、すなわち私は上流階級。ですが、仮想現実においては、憎々しい事に下層……。おわかりになって?私を導く栄誉を与えると言うことですの。」

 

 比類なき高級ステータスキリッ。そんな大げさなもんでもないんだが。てか、こえぇなこいつ。どうやって俺だって特定したんだよ。おっさんどもと目が合う。見事に全員が額を地面に擦りつけている。こいつらが調べ上げたのか?

 

「もう何を言っているのかわからないよ……。」

 

 俺もだよ代吾。できることならさっさと終わらせたいんだがなぁ。イエスと答えると、否が応でもこのお嬢様がFFFについてくる。ノーと答えたら、なんか現実で骨が折れる気がする。どうせ家とか知ってんだろうしなぁ。

 

「……なぁ、ひとつ聞きたいんだがいいか?」

 

「あら、受ける気になりまして?」

 

「いや。たださぁ、気になったんだよ。」

 

 そう、気になったんだ。FFFを、ゲームをプレイする事に対して。

 

「ゲームってさ、そんなにガチでやるもんでもないだろ?導くだの栄誉だの高級ステータスだの、ましてや上流だ、下層だなんて気にしてやってる奴なんていないだろ?」

 

「あ、あ、あなたがそれを言いますか!?3億人!3億人ですわ!最低でもそれだけの人があなたを羨み、その地位を欲さんと研鑽しているなか、当のあなたが『真剣にやるものではない』!?」

 

 あれ?地雷踏んだ?お怒りであられるようだぞ。なぁたっちゃん、吾代、どうしてこうなったんだろう。あ、おい!どこいくのよ!俺を助けろよ!ひとりにしないで!おっさんどもも、空を仰ぐんじゃねぇ!

 

 




ぼくのかんがえたかわいいおじょうさま
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