進級、おめでとうございます。
貴方がキヴォトスにやって来てからすでに一年と三ヶ月。
私も武器の製作に精を出してはいますが、エピメテウスやバスターなど、技術が足りない以上、なんとか実験するばかりの日々が続いています。
貴方は我が物顔で武器の製作を要求しており、このままでは、力尽きるのも時間の問題です。
それでも、研究し続けること以外にできることはありません。
なんとか、技術力を底上げすることができれば……。
「うるさいよ。にしても、ここ半年くらいなんもなかったな」
「そうですか? 爆撃したりミサイル打ったりしてた気がしますが……」
「ゲヘナで大暴れしてるだけだろ! トリニティも何回か行ったが全部百合園とお話ししてるだけで終わったし!」
「三大校の中でトリニティだけ建物壊してませんしね」
「車両の破壊数はそれなりに多いぞ」
「ゲヘナの不良たちはあまり車両とか使いませんからね」
「そのおかげで倒しやすい。難点は無線をつけた状態だと格闘戦ができないことだな」
「……あなたの筋力でもできないんですか?」
「そりゃ。あれ重いぞ〜。学校に行ってくる」
学校に登校すると、明らかに迷っている白髪と青髪の二人組がいた。
「新入生か? 迷っているなら案内しよう」
「あ、ありがとうございます。あなたは?」
「なに、名乗るほどの物でも……これは逆に失礼だな。嵐山ハジメだ。ただの通行人さ」
「嵐山ハジメ……どこかで聞いたことあるような……」
「気のせいだろう。そこまで、派手なことをしているわけでもない。私自らがあまり騒ぎを起こすこともあまりないしな——逆に君たちは?」
「生塩ノアです」
「早瀬ユウカです」
「生塩と早瀬、なるほど。えーと、入学式場で合ってるよな?」
「はい」
「ああ、ならここの角を
というわけだ」
「やけに複雑ですね……」
「そりゃあ、ここは随分式場から離れているからな。だが、全然間に合うぞ。むしろこの時間で到着したなら、スマホを随分長い時間いじり潰すことになっていただろう。君たちとしては気が気でなかったろうが、むしろその時間を散策に使えた分ラッキーと考えた方がいい思うぞ」
「ありがとうございます」
「なぁに、気にすることでもない。縁があったらエンジニア部とトレーニング部をご贔屓にな☆」
身を翻して、二人から離れる。いつもだったらグレイプに乗せてあげるが、今回はレンジャー装備なのだ、ごめんね。
「……白石」
「なんだい?」
「なかなか新入生来ないな」
「来ないね」
「去年遊びすぎたか?」
「たしかに、すこしやりすぎた気はするが、例年こんなものだったよ」
「そうか……なんでだ?」
「なんでだろうね」
「「失礼しまーす」」
「「新入生か⁉︎」」
「そうだけど違います」
「ああ、早瀬か。あの後は無事に着けたか?」
「はい、ありがとうございます」
太もも太……っ。今私じべたに胡座かいてるからもろ太ももが視線のちょうど先にある。
「生塩も平気だったか?」
「はい、ユウカちゃんも私も大丈夫でした」
生塩もかわいい。といっても、早瀬のような身体的特徴は控えめだな。……後輩をこのような目で見るのはあまりに最悪では? まあいいや、先生の足ペロよりマシだろう。俺は敵にやられて床ペロするがな。
「エンジニア部には入らないか」
「そうですね。すみませんが」
「いや、仕方ないことだとは思っている。人には嗜好があるからな」
「ハジメ先輩、何を作ってるんですか?」
「気になるか、生塩。これはMONSTER型レーザーライフルと言って、エネルギーをすごい食うかわりに、照射火力が高い」
「……レーザー?」
「レーザーライフル、といっても、今私がしてるのは調整だがな。原型は他のやつ制作だ」
「……あまり見ませんね、キヴォトスだと」
「そうだな、私の知る限りでは他にレーザーライフルを使う奴はいない」
プラズマコアと接続して、誰もいない方向に試射する。
「やっぱりエネルギーを食うな……。ん……飛べない鳥とはこの事だな」
「何ができなくなったんですか?」
「飛べなくなった」
「……比喩じゃないんですか?」
「鳥ではないから比喩だぞ。フライトユニット……これのエネルギーと武器の動力は共通なんだ」
「————なんでですか?」
「スペースが足りない。プラズマコアは軽いが大きいからな……」
「なるほど……?」
「それに、プラズマコアをもう一個仕込むスペースがあるなら独立作動装備……サブウェポンを仕込みたい」
「……グレネード的な?」
「そういうのもあるし、剣もある」
「剣⁉︎ どこで使うんですか!」
「案外使うぞ、ゴリアテに接近してパーツごとにバラしてみたり、囲まれた時にぶん回してみたり」
「へ、へえ……」
「まあ、接近戦を挑む事自体が危険な場合もあるから、そういう時は別のを使うが」
プライマル種とか、プライマル種とか……いけないいけない。青クモ青ハチブラザーズの顔を思い出してしまった。あいつらミンチにしてやる。
お前らだけ危険度がダンチなんだよ。もっと青アリを見習え、青ダンゴは見習わなくていい。あのビークル破壊力は恨む。
「まあ、何も持っていて損をするようなものでもない。選択肢が多すぎて困っちゃーう的なことはあれどな」
「そうですか」
「そうだ————独立作動装備の中には、持っていて損をする物があるが」
「なんで作ったんですか?」
「ただ未完成なだけだ。思考を伝達する装備が未完成な故に……あの、使うと頭がすごい痛い」
「そうなんですか?」
「使う? 効果時間の間ろくな火力がない上に頭クソ痛くて不快だが……」
「使いません!」
「そうか。懸命な判断だと思うぞ」
「————そういえば、この部室わけがわからない物が大量にありますね」
「エンジニア部はそういう部活だからね」
「たいがい君の発明品だろう、白石」
「いや? ほら、そこにあるスピードスターだとか……」
「あれはオモチャだ」
「へえ、どういう?」
「超高速で動くル○バ」
「……へ?」
「超高速で動くル○バ」
「それ、楽しいんですか?」
「全く? まだ爆竹の方が楽しい」
「なんで作ったんですか?」
「……なんか、ノリで……」
「……思ってたよりダメな先輩でしたね」
「失敬な……武力制圧なら得意だぞ♡」
「最悪……」
「だが、ミレニアムの紛争は七割私によって解決されているぞ?」
「倒壊したミレニアムのビルは八割ハジメに壊されてるけどね」
「……思い出しました! ビル百本壊しの嵐山ハジメ!」
「カケラも知らない二つ名がついてる……あとそんなに壊してないし」
「そうなんですか?」
「92本のはずだ」
「ほとんど百本じゃないですか……」
「というか、ビルの単位は本じゃなくて棟だろう? なんで本なんだ?」
「聞くところによると『まるでスティック菓子のような軽いノリでポキポキ破壊していく』だとか……」
「……心覚えがある」
「……そうだね」
「空爆だな……」
「空爆だね……」
早瀬たちが変な顔をしている。
「あの飛行機、先輩が呼んでたんですか?」
「そうだな、重爆撃機フォボス。戦闘爆撃機KM6は降らすのが弾丸だからあまり使わないし、重爆撃機ウェスタは本当に使ったことがない」
「……確か、降らすのはナパーム弾だっけ?」
「ああ、そのせいで街中で安易に降らすわけにもいかん。通行の邪魔だからな」
「おい、なんだ、早瀬、生塩。その顔は。まるで、『普通の空爆も十分邪魔なんじゃないか?』みたいな顔して」
「わかってたのかい⁉︎」
「白石うるさい」
「いや、だって、取り敢えずのノリで空爆撃つから……」
「エアレイダーは空爆なんだよ」
「ドローンだってあるだろ?」
「エレクトロンコプターはあれ空爆以上に厄介だぞ?」
「あと、あれ……デス……」
「「デス⁉︎」」
「デスバードな、あれは論外。金属さえ腐食させる毒ガス撒き散らして何がしたいんだよ……テロか?」
「空爆も十分テロリズムだと思うよ!」
「わかってないなー。私の空爆はいい空爆だから」
「私とは既成概念で話をしないかい⁉︎」
「レディメイドって事か? レディと言ってくれるのはありがたいが、私はC&Cじゃないから……」
「そういう意味じゃありませんよ?」
「わかってるよ。白石をおちょくってるだけだ」
呵々大笑と言った様子でわざとらしく笑う。
「おすすめだ。いるか? デスバード、使うには無線が必要だが……」
「いらないです」
「生塩は?」
「いりません」
「そうかぁ……エンジニア部いらない物コーナーが大きくなっていく……」
教えてくれ。俺は後何話書けばいい?
俺は後何話書けば本編に入れるんだ?
マリスは何も言ってはくれない。
ふとした興味です。みなさま、EDFとブルアカやってます?
-
どっちもやってる
-
地球防衛軍だけ
-
ブルアカだけ
-
EDF? ブルアカ? なにそれ美味しいの?