なのでここの文字を多くします!!!!!!!!!
「っても、どうするか……」
「任務なので、私はどのような格好でも……」
「君の意見は聞いていない。所詮は私の感情的なところだからな」
「なるほど。では……」
「……パワードスケルトンを輸送するのに、クッションとして布を使っていたはずだ。簡易的な……貫頭衣などになると思うが……」
適当に布を切り裂き、トキに投げ渡す。
「本当は廃墟の隅から隅まで探索するつもりだったが、ここから左折して戻る。……探索しながらだがな」
「わかりました」
了承も得たので、探索を少し続ける。
廃墟の中を探索していると、
「飛鳥馬。中の探索を頼めるか? いかんせんフェンサーは室内に向いていない。フレイムリボルバーもなければ、そもそも大振りで扱いにくい」
「いいのですか? 情報を秘匿するとは……」
「隠す意味もさほどないだろう?——まあ、何かありそうならパトロンが再調査を依頼するしな」
トキを説き伏せて、この場から離す。
自販機を見据える。『最新AI搭載モデル!』と堂々と10文字が表されているその機体はまだ動いていた。そこに五百円玉を突っ込んで、コーヒーを押す。しかし、取り出し口にコーヒーは現れず、その代わりに釣り銭にそのまま五百円玉が落ちてきた。
「せっかく会いにきてやった客人にサービスもなしか? ハロー・ワールド。んん、これはそちらの物言いか。
『……いかにも』
どこから見てもただの自販機にしか見えないソレから、自販機とは思い難い言葉が告げられる。
「んん、自己紹介もしておかなければな。嵐山一。年齢二十八、性別maleの女子高生だ」
『汝の要約は的を得ぬ。汝は異界より襲来した
目をパチクリしてから、ヘルメット越しに微笑んで、キャノンショットをデカグラマトンに突きつけた。鈍く光る砲門は僅かな距離のみを空けて鎮座しており、決して外れることはない。
『預言者さえをも倒せぬ者が』
「所詮フレームは旧式だろう?」
『…………』
「…………」
二人の間に沈黙と威圧感が走る。
「やめておけ。ケテルを下げろ」
『ならば、汝にもその鎧を脱いでもらおう』
「……了承しよう」
ケテルがワイヤーを使って遠くに離れて、ハジメが身に纏ったパワードスケルトンを外す。
「で、何故俺が外来者だとわかった?」
『汝がこの世界に現れた際の映像を手にした』
「ただの空間転移のセンもあるだろ」
『確かに、一度はそれも考えた。しかし今この場で見て疑念が確信に変わった』
自販機の声が一に言葉を告げる。結論を急ぎ、見るからにイラついた様子を見せるハジメとは対照的に、デカグラマトンはどこまでも落ち着いた様子で語る。
「……つまり?」
『汝の神秘による物だ。汝の神秘は到底この世界ではあり得ぬ形をしているのでな』
「……やっぱり俺の神秘『全地球防衛機構軍EDF』なのか?」
自らの首に手を当てながら、疑問を口に出す。しかし、デカグラマトンはソレに応えない。
「名も無き神々に属しそうな物でもなし、失われた神々に属しそうな物でもなし。そりゃわからんか……」
『私から汝にも聞こう』
「ん? なんだ?」
今度はデカグラマトンが、つい先と同じように落ち着いた様子で一に問いかける。
『なぜ……なぜ汝は、私の位置を知っていた?』
「ム? この研究所の位置など知らなかったぞ」
『……なぜ、私の正体を知っていた?』
「…………ふふっ。なぜだと思う?」
『私は汝に告げたぞ』
自らの軽口を冷静に咎められ、見るからに嫌そうな顔をしながら口を開く。苦虫を噛み潰したよう、と言うほどではないが、ソレでも嫌そうな顔をしながら、パワードスケルトンに腰掛けた。
「少しばかり、未来を知っていてな」
『……未来を?』
「うむ」
『なるほど』
パワードスケルトンを足でガシガシと蹴りながら、デカグラマトンを見据える。
『……異界の者が、この世界の?』
「世界のというか、『先生』のだな」
『……なるほど、そう言う形もあるか』
「ちょっと⁉︎ プロセス教えてくれんか⁉︎」
ギャアギャアと騒ぐ一を他所に、デカグラマトンはそのまま語り続ける。
『嵐山一、やがて汝はマルクト——私を超える、『絶対的存在』への道を切り拓く存在と相見えるだろう。その時まで、汝に祝福があらんことを。————
「————————は? 待て待て待て待て待て説明しろこのブリキ野郎勝手に満足するなオ◯ニーじゃねえんだぞ説明しろ黙るなこのクソブリキ」
「あー……ちっ」
「ただいま帰りました——何故、パワードスケルトンを脱いでいるのですか? サボりですか?」
「サボりじゃない。計画的な体力運用のための周囲が安全地帯であることを確認してからの休息だ」
「サボりですね」
「サーボーリーじゃーあーりーまーせーんー」
「そうですか」
「そうですかってなんだ」
「そうですかはそうですかです」
『廃墟』の中を移動する。最も大きかった建物の中に何も無かったため、その周りの建物も同じだろう、と建物の中には入らず移動し続けた。
「脱出成功、じゃあ……あー。この書簡を調月に渡してくれ」
「いえ、その必要はありませんよ」
ハジメの体が持ち上がる。
「ん……?」
「あなた自身をリオ会長に渡すので」
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