パズドラクロス 亜人の章   作:ラストオーダー5秒前

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ギルド入団!運命の出逢い

 「ふぃ〜、終わった〜」

 

 

 入団試験簡単だったな。試験官の人が教えてくれた属性も全体攻撃もスキルも全部知ってる事だったし。この難易度ならエースも受かって……お、噂をすれば。

 

 

 「よっ、エース」

 「あ、お疲れアルス。試験どうだった?」

 「よゆ〜。エースも同じだろ?」

 「流石。オレも受かったよ」

 

 

 流石エース、ちゃ〜んと受かっているようだ。安心安心。

 

 試験の感想や途中であったことなど、他愛もない話で時間を潰していたらヴァハトンから話しかけられた。

 

 

 「ほっほっほ、どうやら無事に合格したようじゃな」

 「余裕っすよこれくらい」

 「これからどうなるか楽しみじゃの〜」

 

 

 ほっほっほ、と笑いながらヴァハトンは続ける。

 

 

 「我ら龍喚士は友が、家族が、島の全てが……、守るものがいるから強くなれるのじゃ。龍喚士ギルドに入団すれば今後もその力を正しく使うことができるじゃろう。どうじゃエース、アルス。わしらのギルドに入ってみんか?」

 

 

 ヴァハトンに勧誘される。試験に受かれば入団決定だと思っていたからこの質問は予想外だった。

 多分、最初からギルドに入団する目的で此処に来た訳じゃ無いと気付いていたんだろう。その上で俺たちに龍喚士の力の使い方を教えることとギルドへの勧誘が出来るこの方法を取った。少し強引な気もするが一度に両方の目的を果たす事が出来るから効率的だな……。あれ、このじいさん結構頭切れるな?

 

 

 「アルス……、オレはギルドに入ろうと思う」

 

 

 そんな事を考えていたらエースからそう話しかけられた。

 

 

 「そっか、じゃあ俺も入るよ」

 「え、いいの?」

 「別に入ることが嫌なわけでは無いし、エースが入るなら俺が入団しない理由がない。良いですか、ヴァハトンさん?」

 

 

 驚くエースに俺は答える。入団を断る理由は無いし、むしろ………。

 ヴァハトンは嬉しそうに答える。

 

 

 「うむ、承知したぞ!我ら一同おぬしたちのギルド入団を歓迎しよう!!」

 

 

 こうして、俺たちはギルドに入団した。

 

 

 「よし、早速アンジーヌさんに報k「アルス〜!エース〜!」……ん?」

 

 

 突然声がした方を向くと、チャロがこちらに向かって駆け寄って来ていた。

 

 

 「やっぱり来てたんだね!2人も試験に合格したんでしょ?」

 「もち。“も”ってことは、チャロも?」

 「そうなんだよ!ボクもね、合格したんだよ!もう夢みたいだよ〜!!」

 

 

 チャロは嬉しそうに声を弾ませる。憧れていた龍喚士ギルドに入れたんだからこうもなるか。

 3人で笑い合っていると、ヴァハトンが思い出したように話しかける。

 

 

 「ウッカリしておった!おぬしたちに渡すものがあったんじゃった!」

 「ホントに今日は色々貰うな?」

 

 

 コレでいくつ目だよ。

 

 

 「これからおぬしたちと共に戦っていく心強いモンスターを授けてやろう。試験の合格したご褒美じゃ、好きなものを一つだけ選ぶがよい」

 「じゃあオレコレにする」

 「早いな!?」

 「じゃあボクはコレ!」

 「本当に早いな!?」

 

 

 ヴァハトンから差し出された3つのエッグドロップ。それをエースとチャロはすぐに選んだ。つまり、俺に残されたエッグドロップはあと1つ。これしか選べねぇじゃんよ……。

 まぁ、良いけどさ……。

 

 そう思いながらヴァハトンから青色のエッグドロップを貰った。

 追加でギルドカードというものも貰えた。

 コレはまぁ証明書のようなものか。

 

 

 「これで2人も龍喚士ギルドの一員だね!!」

 「うん、これからよろしくね」

 「よろしくな〜チャロ」

 「……エースよ、それでどうじゃった。力の使い方はしっかり学べたかの?」

 「……はい。ここの試験を通してこの力について理解できました」

 「うむ、それを聞いて安心したわい。モンスターにも気が荒いヤツがおってな、龍喚士の力で静めてやるのも我らギルドの重要な務めなんじゃよ」

 

 「そろそろ街へ戻るが良かろう。アンジーヌが待ち侘びておるハズじゃぞ?」

 「アルス、エース。それじゃあ、またね!」

 「うん、また!」

 「近々また会おうぜ!」

 

 

 俺とエースは急いで街に戻る。アンジーヌさんが待っている家に向かって走った。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

 家に帰り、2人はアンジーヌに水の神殿でのことを話した。

 

 ギルドの試験に合格したことにアンジーヌは大層驚いており、曰く、試験が難しいと街では評判だったとのこと。

 アンジーヌは2人の合格を我が事のように喜び、2人を褒めた。

 

 その最中、箱の隣に置かれていた丸い石が一人でに動いた。

 それに気付いた3人は不思議そうに近づき、また一人でに動いたことに驚いた。

 

 石は徐々に光を発しながら動き続き、遂に、割れた。

 

 

 「たま〜!」

 

 

 よく分からない生き物の誕生である。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

 「う……生まれたーっ!?」

 

 

 アンジーヌは腰を抜かす勢いで驚く。それもそのハズ、ずっと石だと思っていたものが実は卵で、ソレから突然モンスターが生まれたのだから。

 

 アルスはモンスターに近づき、とりあえず触ってみる。

 

 

 「うおっ、ムニムニだ」

 「た゛ま゛〜」

 

 

 おいアルス、揉むのはいいが伸ばすな。顔がヤバいことになってるぞ。

 

 

 「あの石っころはエースの父さんが置いていったものなんだけど……、まさかモンスターの卵だったなんて夢にも思わなかったよ!」

 

 

 アンジーヌは愉快そうに笑う。立ち直りが早い、強いなこの人。

 

 

 「おばあちゃん、このモンスター知ってる?」

 「いや……あたしも長いことこの島にいるけど見たことがないねぇ……」

 「おばあちゃんも知らないモンスター……!?」

 「なぁ、お前名前ってある?」

 

 

 生まれたばかりのモンスターにアルスは聞く。しかしモンスターは首を傾げて困惑する。そりゃ生まれたばかりなんだから名前ないよな。

 

 

 「なぁエース、こいつに名前付けてみたら?」

 「え、オレ!?」

 「良いんじゃないかい?」

 「おばあちゃんも!?」

 

 

 突然の指名にエースは狼狽えるが、すぐにモンスターの名前を思案する。小声で「大胸筋……」とか呟いているのはきっと気のせいだろう。

 

 

 「……………タマゾー、かなぁ」

 「へぇ、良い名前じゃないか!」

 「エースにしては良い名前じゃん」

 「アルスが指名したんだよね!?」

 

 

 ネーミングセンス皆無のエースにしては良い名前、この評価には流石のエースくんもお冠。

 そんなふうにわちゃわちゃしている横で、アンジーヌはモンスターに尋ねる。

 

 

 「あんたのこと“タマゾー”って呼んでもいいかい?」

 「たま〜!」

 

 

 どうやらタマゾーも名前をお気に召したようだ。とりあえず一安心だと息を吐いてると、タマゾーがエースを見つめる。

 

 

 「どうやらエースのことを気に入ったみたいだねぇ」

 「よっ名付け親」

 「アルスは揶揄ってるよねそれ!!」

 

 

 コイツらすぐにわちゃつきだすな。

 兎にも角にも、タマゾーは島にいる間はエースと一緒に行動することになった。だってエースが龍喚士になったタイミングでエースの父親が持ち帰った卵が孵ったんだもの、運命みたいなものでしょコレは。

 

 閑話休題

 

 その後も、メタルと言う人がエースとアルスの2人にクエストを依頼してきたり、タマゾーが自分からD-ギアに入ったり、アンジーヌからお守りを渡されたりと、色々あった。

 

 そして現在、エースとアルスは別々で行動していた。理由はメタルが依頼してきたクエストであり、エースは街の北にいる氷の魔剣士への対処、アルスは街の北東にいる岩の魔剣士への対処に向かうためだ。

 メタルさん曰く、「良い機会だし(ソウル)キャプチャーしてきなYO⭐︎」とのこと。多分コレを経験させるために依頼して来たんだろう。

 

 

 「さて、この島に来て初の単独行動か」

 

 

 船旅の時から先程までずっと2人で行動していたため、今の状況に少し新鮮さを感じる。

 ………単独行動に新鮮さを感じるってなんだ?

 

 まぁそれはともかく、今は1人で目的地まで向かっている。

 

 

 

 って、言いたかったんだけどな……

 

 

 「何事も無さすぎてすぐに終わっちまった……」

 

 

 目的地こそ遠かったが、岩の魔剣士はすぐにキャプチャーできた。だから今は帰っている途中。

 

 

 「このくらいならエースもすぐに終わってそうだな………ん?」

 

 

 なんて、考えていたら。視界の端に何かが映る。そちらに目を向けると、木の影に誰かが倒れていることに気付いた。

 急いで駆け寄り、声をかける。倒れている少女から返事がない。身体は傷だらけで呼吸は浅く、次第に弱々しくなっていく。

 

 このままではマズイと分かってはいるが、現状をどうにかする手段を俺は持ち合わせていない。どうしようか、街まで連れていって間に合うのか。考えがまとまらない中、ぐと気が付く。

 

 自分のカバンが光っていた。

 

 俺はカバンを開け、光っていたものを取り出す。それはアンジーヌがお守りとしてくれたもの———命の石だった。

 

 命の石を少女に押し当てる。すると、石は砕け、少女の身体に光が舞い落ちる。

 身体の傷は癒え、呼吸は安定したものに変わっていく。

 

 俺は安心し、ひとまずこの少女が目覚めるまで待つことにした。

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