「ワートリ、ワールドトリガー」死角の銃手   作:黒星0214

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Episode 15、Episode 16

Episode 15「閉鎖空間試験 2日目」

 

朝。

 

ロビーに四人が集まる。

 

「おはようございます〜」

 

水瀬がのんびり椅子に座る。

 

「おう」

 

三上が伸びをしながら答えた。

 

「ソファーどうでした?」

 

奈央が聞く。

 

「まあ、寝れないほどじゃないけど」

 

三上が肩を回す。

 

「普通に固かった」

 

「お疲れ様です」

 

黒瀬が静かに言う。

 

「今日じゃんけんな」

 

「分かりました」

 

しばらくして。

 

水瀬が自分の端末を手に取った。

 

充電しようとして、首を傾げる。

 

「あれ」

 

「どうした?」

 

「充電ケーブル、無いんですけど〜」

 

「え?」

 

奈央が顔を上げる。

 

「昨日はあったんですか?」

 

「あったと思うんですよね〜」

 

水瀬がのんびり周囲を見回す。

 

三上が立ち上がる。

 

「一回探してみるか」

 

四人で寝室や料理場を確認する。

 

ロビー。

 

テーブル下。

 

荷物の周辺。

 

見当たらない。

 

「……ないな」

 

三上が頭を掻く。

 

「私ここに置いたはずなんですけどね〜」

 

水瀬が少し申し訳なさそうな顔をする。

 

「すみません〜」

 

「まあ無くなるもんは仕方ないだろ」

 

三上が肩を竦める。

 

「端末の充電どれくらいある?」

 

黒瀬が聞く。

 

「60くらいですかね〜」

 

「じゃあ課題は3人でやって、水瀬さんは今日家事担当でいいですか」

 

黒瀬が静かに提案する。

 

「端末使わなければ持ちますし」

 

三上が水瀬を見る。

 

「全然いいですよ〜」

 

水瀬がのんびり答える。

 

「掃除と料理ですよね〜」

 

「助かります」

 

奈央が言う。

 

「あ、でも料理は私も一緒にやりますよ」

 

「奈央ちゃんありがとう〜」

 

黒瀬は無言で課題の端末を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

Episode 16「閉鎖空間試験 3日目」

 

朝。

 

ロビーに四人が集まる。

 

モニターが起動した。

 

《本日の課題を送信します》

 

各端末に通知が届く。

 

四人でテーブルに着く。

 

しばらく、静かに手を動かす時間が続く。

 

その時。

 

水瀬が端末をテーブルにことんと置いた。

 

「水瀬」

 

三上の声が少し硬かった。

 

「端末の置き方、それはないだろ」

 

水瀬が目を丸くする。

 

「え?」

 

「乱暴すぎる」

 

「……そうですか?」

 

水瀬が少し首を傾げる。

 

「そうだよ、大事に使えよ」

 

三上の声がさらに強くなる。

 

水瀬が少し固まった。

 

沈黙。

 

奈央が静かに口を開く。

 

「三上先輩」

 

「ん?」

 

「そこまで言わなくても大丈夫ですよ」

 

穏やかな声だった。

 

その横で黒瀬が水瀬へ視線を向ける。

 

「端末、壊れてないですよね」

 

「……はい」

 

「じゃあ大丈夫です」

 

黒瀬が静かに課題へ戻る。

 

奈央も三上へ小さく笑いかける。

 

「続きやりましょうか」

 

三上が少し間を置いた。

 

「……まあ、そうだな」

 

空気が緩む。

 

水瀬がのんびり端末を持ち直す。

 

「気をつけます〜」

 

「……おう」

 

三上が頭を掻いた。

 

そのまま課題が進んでいく。

 

夕方。

 

課題提出後。

 

料理場。

 

三上が鍋を覗き込んでいた。

 

「水瀬、これ味どうだ?」

 

「ちょっと薄いですね〜」

 

水瀬がのんびり答える。

 

「じゃあもうちょい足すか」

 

「あと醤油も少し〜」

 

「分かった」

 

奈央が横でお椀を並べながら小さく笑う。

 

黒瀬は静かに食卓の準備をしていた。

 

何事もなかったように。

 

四人の夕飯が始まった。

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