Episode 23「作戦会議」
試験説明の翌日。
本部のラウンジ。
四人が集まっていた。
黒瀬が静かに口を開く。
「まず自分達の基本方針から」
「レーダーがない分、奇襲は通りやすいです」
「自分が奇襲で得点を重ねて、三上さんにはカバーや釣り役をお願いしたいです」
三上が頷く。
「まぁそれがうちの基本だな」
「冬島隊以外にも他の隊もいるし」
「基本的には奇襲で仕掛けていく感じで動けばいいか」
「そうですね」
黒瀬が続ける。
「ただ問題は冬島隊です」
奈央が端末を見ながら口を開いた。
「冬島隊の基本戦術はおそらくこうだと思います」
「事前にトラップを広範囲に仕掛けて、ワープ先を増やしておく」
「当真さんが一発撃って当てたら即離脱」
「ワープで位置を変えながら繰り返す」
三上が渋い顔をする。
「時間が経つほどトラップも増えて動きにくくなるな」
「その通りです」
奈央が続ける。
「しかもワープ先を書き換えられます。」
「トラップもワープに書き換えられるので、当真さんが踏んだ後でもワープかトラップか分からないですし、ワープ先も一定とは限らない」
黒瀬が静かに言う。
「……かなり嫌らしい戦い方ですね」
水瀬がのんびり口を開く。
「当真先輩を見つけるのは難しいですよ〜」
「あくまで私目線なんですけど」
「当真先輩レベルになると隙間があれば狙ってくるので」
「私じゃ想像できない場所に隠れてる可能性があります」
三上が苦笑する。
「スナイパー目線でそう言うなら相当だな」
黒瀬が静かに言う。
「当真さんと戦うことになった場合、どちらが先に相手を見つけるかが全てです」
「こちらが先に見つければ奇襲が通る。向こうが先に見つければ一方的に狙われる」
沈黙。
「つまり」
黒瀬が続ける。
「先に見つけた方が勝ちます」
三上が少し真顔になる。
「シンプルだけど、それが一番きついやつだな」
奈央が静かに頷く。
「だからこそ、水瀬さんに狙いやすい場所の目星を付けてもらう必要がありますね」
「了解です〜」
水瀬が頷く。
「当真先輩がいそうな場所の候補は出せると思います」
「ただ絶対とは言えないですけど〜」
「それで十分です」
黒瀬が静かに言う。
三上が口を開いた。
「じゃあ当真さんは後回しにして、冬島さん狙いで行くか?」
「それが良いと思います」
「冬島さんはトラッパーなので戦闘能力は皆無に近い」
「見つけてしまえば簡単に落とせます」
「ポイントも7ポイントと美味しいですね〜」
奈央が頷く。
「当真さんを直接狙いに行くよりリスクが低いですね」
黒瀬が続ける。
「基本的な動きとしては、見晴らしが良い場所や射線が通りそうな場所を避けて動く」
「その上で、当真さんを追うより冬島さんを落としに行く方を優先します」
三上が少し笑う。
「まぁ、真正面から当真さんとやり合うよりはうち向きだな」
奈央が静かに言った。
「頑張りましょう」
水瀬がのんびり頷く。
「怪しい場所あったら先に言いますね〜」
「助かります」