「ワートリ、ワールドトリガー」死角の銃手   作:黒星0214

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閑話休題「水瀬と作戦室⑤」

閑話休題「水瀬と作戦室⑤」

 

後日。

 

黒瀬隊の作戦室には、大量の家具と家電が運び込まれていた。

 

段ボール。

 

棚。

 

照明。

 

ソファ。

 

ラグ。

 

机。

 

想像以上の量である。

 

三上が普通に引いていた。

 

「……いや、買いすぎじゃね?」

 

「全然です〜」

 

水瀬は即答した。

 

既に作業モードに入っている。

 

髪を後ろで軽くまとめ、端末を片手に部屋の中央へ立っていた。

 

「三上先輩、その棚そっちです」 「黒瀬くん、その照明まだ箱開けないでください〜」 「奈央ちゃん、その時計一回こっち置いてもらっていいですか?」

 

指示が飛ぶ。

 

しかも妙に的確だった。

 

三上が棚を運びながら呟く。

 

「何でこんな慣れてんだよ……」

 

「趣味なので〜」

 

水瀬は楽しそうだった。

 

普段ののんびりした雰囲気とは少し違う。

 

完全に“好きなことしてる時の人間”だった。

 

黒瀬は静かに照明を組み立てている。

 

奈央は届いた小物類を整理していた。

 

数時間後。

 

ようやく作戦室が完成する。

 

「……おお」

 

最初に声を漏らしたのは三上だった。

 

部屋の雰囲気が、最初とは別物になっている。

 

シンプル。

 

だが、妙に落ち着く。

 

秘密基地みたいだった。

 

中央には大きな机。

 

四人が座っても余裕のあるサイズで、作戦会議用モニターも見やすい位置に配置されている。

 

壁際には低めの棚。

 

古い木材風のデザインで統一されていて、無機質になりすぎていない。

 

照明は暖色系。

 

少し暗めだが、その分落ち着く。

 

モダンな空気の中に、アンティーク調の時計や小物が自然に混ざっていた。

 

そして。

 

窓際。

 

そこには、水瀬が特に拘っていたスペースがある。

 

バーみたいな高めの椅子が二つ。

 

それに合わせるように、木目を基調とした少し高さのある横長のカウンターテーブルも置かれていた。

 

深い色味の木材と黒フレームで統一されていて、モダンな空間の中にも落ち着いた雰囲気がある。

 

窓際へ寄せる形で配置されていて、軽く飲み物を置いたり、端末を開いたりするのに丁度いい。

 

照明の暖色も相まって、小さなバーみたいな空間になっていた。

 

奈央が少し感心したように言う。

 

「……凄いですね」 「ちゃんと作戦室なのに、普通にオシャレです」

 

「良いですよね〜」

 

水瀬が満足そうに頷く。

 

「秘密基地感あります」

 

「まだ言ってんのか」

 

三上が苦笑する。

 

だが、否定はしなかった。

 

正直。

 

かなり良かった。

 

黒瀬は静かに部屋を見回す。

 

「……落ち着きますね」

 

水瀬がすぐ反応する。

 

「ですよね!」

 

「だから言ったじゃないですか〜」 「居心地大事なんですよ〜」

 

三上がソファへ座る。

 

「うわ、これ普通に寝れるな」

 

「寝るのは禁止です〜」

 

「何でだよ」

 

「絶対三上先輩住み始めるので」

 

「否定できねぇ」

 

奈央が少し笑う。

 

テレビの位置も完璧だった。

 

中央の席からも。

 

ソファからも。

 

窓際のカウンター席からも見やすい。

 

完全に計算されている。

 

水瀬が満足そうに部屋を見回した。

 

「……うん」

 

小さく頷く。

 

「かなり良い感じです」

 

その顔は、本気で嬉しそうだった。




基本的な定位置は、三上がソファー。

奈央はカウンター席で端末を触っていることが多く、黒瀬と水瀬はその時空いているソファかカウンター席に座っている感じです。

作戦会議の時だけ中央の大きな机を使います。

ちなみに、水瀬と奈央がよく映画を持ってくるので、たまに隊のみんなで映画鑑賞会みたいなこともしています。

三上が四人用のパーティゲームを持ってきて、皆で遊んでいたりもします。ゲーム用のコントローラーは部屋に四つ常備されるようになりました。

他にも、中央の机で麻雀をやったりしていて、作戦室というより半分、本当に秘密基地みたいな空間になっています。
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