1600字を書き上げるのにこれだけの時間がかかってしまいました。毎話4000文字とか書ける方を素直に尊敬します。
…そういえば、お気に入り率(透明)ランキングというのに拙作が載りました。透明ながらそれほどお気に入り登録されているということに嬉しく思います。これからも拙作をよろしくお願いします。
今世の俺は花の女子高生だ。中身は成人男性…今世と合わせれば精神年齢はおっさんと言っても過言ではないだろうが、それは一旦置いといて。そんな俺でも、改めて送る高校生活は存外楽しいものである。前世で一度は学んだはずの事でも、改めて学ぶと案外覚えていなかったりするし、『能力者』が現れてからのことは前世と色々と違ってこれまた新鮮だったり。そして何より…
「…というわけで神様仏様お音子様、どうかお力添えを〜!」
「そんなかしこまらんでもいいって。」
そう言って俺の前で手を合わせて頭を下げるのは、同級生の
…そんな目で見るな。これから増える予定だから、うん。たぶん、きっと、メイビー。
「だって!せんせーに聞く時間とか無いし、教科書開いても目が滑ってわかんないんだもん!ほら、音子って教えるの上手いしテストもバンバン良い点取るじゃん?お願い〜、今度ステバ*1奢るから〜!」
「めっちゃ必死じゃん…」
そんな瑠華だが、テストが近いのにテスト範囲がさっぱりらしい。赤点を取りたくないからと、俺に泣きついてきたというわけだ。
わかる。前世の俺も高校になってからガラッと変わって途端に分からなくなったりしたから。んでわからないまま授業が進んでいって、『なんとかなる』と思ってたら赤点取ったり補習になったり。そして、留年回避するためにその場しのぎの詰め込みをして、何とか抜けて次に行く頃には忘れてしまう。…頭が痛くなってくる。あの時の俺は何故そんな楽観的だったのだ…
今世の俺はどうかというと、成績は優等生を貫き通している。テストも提出物もバッチリこなしているため、体育の成績以外は10段階中9〜10だ。前世での『あの時もっと勉強してれば良かったな』という後悔があるのでかなり力は入れている。
体育?いや、俺インドア派なんで…
「赤点は絶対に嫌なの!補習になったら遊びに行けないじゃん!テスト終わりは音子と一緒に遊ひ゛た゛い゛の゛〜゛!」
「んなことで泣くなよ…奢ってもらわなくたって、ちゃんと勉強には付き合うから。ほら、機嫌直しな?」
「うぅ…ね゛こ゛〜゛!」
「はいはい、ヨシヨシ。赤点回避頑張ろうな〜。」
感極まってか更に泣き出す瑠華を宥める。こちらとしても、『他人に教えることで自分の理解にもつながる』というらしいので願ったり叶ったりではある。それに、これで瑠華が助かるなら一石二鳥というものではないか。
「…んで、どのへんがわからないの?」
「ぜんぶ…」
「oh…」
………
「…つまり、真核生物と原核生物の違いは、細胞の中にDNAが剥き出しか、他のものがあるかどうかで─」
……
「この英文にはbe動詞の《is》が入ってるから、疑問文にするときはこれを頭にもってきて─」
…
「ほんっっっっとにありがとう!このお礼は絶対するから!」
「お礼はまだ。赤点回避まで勉強するんでしょ?」
夕方、勉強会を終えた俺と瑠華は帰路に着く。瑠華は全部分からないと言ってはいたが、飲み込みが悪いわけではないようだ。テストまであと少しではあるが、瑠華の赤点回避ならば十分間に合うペースだろう。
「あ、そういえば!またステバの新作出たんだけど、結構気になってるんだよね〜」
「え、また?あそこめっちゃ新作出すじゃん。…何味?」
「何だったっけ…たしかバナナとハチミツ?」
「何それめっちゃいいじゃん、テスト終わったら行こっか。」
「マジ?やったー!」
そんな他愛のない話をしながら歩いていく。この何でもない日常が、何よりも楽しい。
「じゃあ、家こっちだから。」
「…音子!」
別れ際、瑠華が呼びとめる。振り返ると、夕焼けに照らされた眩しい笑顔の瑠華が、手を振っていた。
「また明日ね!」
「…うん、また明日!」
こんな日常が、ずっと続けばいいのに。
「…おや、ここにも
登場人物紹介
性別:女
年齢:15
誕生日:9/12
超能力:無
詳細:音子の友人。音子とは高校に入学してから知り合った。好きなものはおしゃれとステバ。嫌いなものはシイタケと外見しか見ない人。