始めての異世界
その日ボクは何をトチ狂ったのかギルドホームや多くのプレイヤーが拠点にしている始まりの地《降臨大陸》を1人で離れ最もプレイヤーが少なく特殊クエストも特別なアイテムも無い最も自然豊かな《樹海大陸》に来ていた
そして今背中に大地の硬さを感じ爽やかな風を受けながら寝転んでいた、本来なら有り得ないほどにリアルに感じている勿論匂いもだ
「感じるは草の匂い大地の固さ爽やかな風、それにしてもメニュー画面も開けなければストレージも表示されないログアウト不可能⋯最悪だ」
ボクのキャラ笑い猫は正直弱い⋯このゲームは最初に固有スキルを与えられその後NPCや特定の行動からスキルを学びその後スキルポイントを割り振ることで新たなスキルや魔法を習得できる
スキルポイントは固有スキルのレベル上げにも使えるがその必要ポイントはスキル取得のおよそ10倍〜100倍必要になる、そしてボクはそのスキルポイントを全て固有スキル《聖域》に注ぎ込んだ、そして他にステータスポイントも割り振る事が出来るがそれを全てINTとRESに振っていた⋯⋯その結果出来上がったのは自身で戦闘することが出来ない動く壁だ
「異世界転移だろうけど正直いきなり詰んでないボク?はぁ~」
溜息をつきつつ取り敢えず立ち上がり移動を開始する、周囲を見渡すと何処までも見渡す限り存在する野原
本来なら転移アイテムが存在するがストレージが開けない今歩いて移動するしか無い
「歩けど歩けど変わらない景色、それにしてもなーんでボク樹海大樹なんか来ちゃったんだろ、もし皆居るとして降臨大陸でしょ?現実になった今大陸を渡る方法何て存在してるのかな」
1人愚痴る、喋って無いと不安に苛まれるからだが近くの村に行くのにも多分現実となった今だとどれくらい時間が掛かるのか不明だ
何時間歩いただろう、これだけ歩いて疲れが無いのはボクが猫人族だからだろう、このゲームには様々な種族が存在する
最も平凡な人族、獣人
猫人族も獣人のカテゴリの1つだ他にも機族や天使族に悪魔族にエルフにドワーフ等様々な種族が存在する
獣人の種族の1つ猫人族はAGLにボーナスポイントが存在する疲れない原因と関係があるかは不明だがこれしか考えられない
暫く歩いていると倒れている人を見つけた、見た限り特に特徴も薄い第一村人といった風貌だ
「ん〜、さてどうするかなボク弱いし⋯でも取り敢えずは意識はあるみたいだし」
フミ
「うぉ!?え、今君俺の事踏んだ?何で踏んだ?え何で」
踏んでみたら飛び起きた、そして何かまくし立ててきた
「目の前で人が寝てたら踏みたくならない?それにしても元気そうだね君」
立ち上がられて気づいたが今のボクの身長が140だとして大体170〜180くらいの身長だろうか、身長高くてムカつくがこれはボクの自業自得だゲーム世界何だからと女性キャラにして背も低くしたのはボク何だから
「いっつ、君今何で蹴った、俺なんかしたか」
「いや~何もただムカついたから何となく」
「おまッこのッ〜、はぁまあいいや別に子供のする事だしな」
「それにしても何でこんな所で寝てたの?もしかして大地が好きすぎる余りここで寝てたとか?」
「そんな訳あるかちょっと面倒な奴に刺されて痺れて動けなくなっただけだ、お前みたいな子供には危険だから早く帰った方がいいぞ」
何だ?さっきから誰が子供だと言ってやりたいがまぁ低身長でムカついたから蹴るとか子供のする事だな、ボクもしかして結構この姿に引っ張られてるかな?まあ別にいいが
「で、親御さんは近くにいるのかい?見渡す限りいなそうだが」
「親なんていないよ、ボクには親なんかいないしいらない」
ボクに親なんて現実でもいないものと同じ本当なら親とさえ認識したくもない人間の屑だ、だから素っ気なく言い放ってしまったのが行けなかったのか憐れみの籠った目で見られる
「訳ありか、柄じゃないんだがな⋯⋯君名前は?」
「ボクの名前」
笑い猫は駄目だろ、こんな名前の人がいてたまるか
とするとどうした物か⋯現実はリアルそしてゲームリアルゲーム?リームにリールゲエムリアル⋯リエル
リエルこれを名前にしようリアルをゲームとしてゲームをリアルとしてすごす
「ボクの名前はリエル、リエルだよおじさんは?」
「おじさんって年齢じゃねえよまだ18だ、俺の名はレックスだ覚えとけよ嬢ちゃん」
頭をわしわしと撫でられる⋯⋯何だか気持ちよくなって気付けば自分から掌に頭を擦り付けていた
「あー嬢ちゃん?そろそろいいか?」
「ハッ違う忘れてボクは別に気持ち良くなんてなってないから」
「わかってるわかってる、それと嬢ちゃんは何処に行こうとしてたんだ?」
「嬢ちゃんは止めて、リエルって読んでおじさん
それと目的地は降臨大陸だよ」
「おじさんじゃねえレックスだ覚えろよリエルの嬢ちゃん、それにしても降臨大陸って別の大陸か」
「難しいの?他の大陸に行くのって」
レックスは暫く考えた後こちらを見て話し始めた
「知らないのか?今この大陸には邪竜が復活して暴れてるんだよ、そして他所の大陸に移動しようとするとその邪竜が何処からとも無く現れその船を撃沈させる、結果誰も大陸から出れない」
「ふーん」
「いや、ふーんってお前な」
正直その邪竜の強さが分からないから判断は難しいがボクの《聖域》ならボク1人と船を守りながら他の大陸に行くことは出来ると思う、波にさらわれ見当違いの場所に流れ着く可能性もあるが《終末大陸》や《劫炎大陸》《凍土大陸》に辿り着いたら即死の可能性すら存在するから検討の余地無く却下だ
「ねぇレックスさん、近くの町って何処にあるの?」
「町?それなら歩いて数日かかるな、村じゃ駄目な理由あるのか」
「いや別に村でもいいよ、ただボクでも働ける場所ってあるかな?」
「あー訳ありだもんな、あんまオススメ出来ないが一応冒険者ギルドならお前さんくらいの年齢でも働けるが」
「冒険者ギルドがあるの!?」
冒険者ギルド異世界物の定番にして憧れ、もしかしてテンプレート展開になる可能性もある是非にとも行きたい
「うし、ボク冒険者になるレックスさん案内して」
「あ~まあいいが、とりあえず向かうか」
▲
「おい起きろ、付いたぞ」
ゆさゆさと心地よく揺れていたのが急に激しく揺れ目を開ける、すると目の前には大きな背中があった
「あれ、ボク寝てたの?」
「おう、余りにも心地よさそうに寝てたぞ
取り敢えず宿に行ってまた明日ギルドに向かうとするか」
「ボク宿代なんて無いけど」
「それくらい俺が払っとく、お前みたいな小さい子供に払わせられるか」
「何で?」
「どうした?」
「何で見ず知らずのボクにそこまで優しくするの?」
ボクは知ってる人なんて所詮は自己のみを優先して他者を踏み潰して生きていることを、ボク達お茶会は皆知ってる他人なんて信用してはならない事を
「簡単な事だ、お前がリエルが迷子の子供だからだよ」
「ボクは別に迷子じゃ「迷子だよそしてそんな子供の行き着く先は碌なもんじゃない、何処ぞの犯罪者集団や盗賊に殺されるか、奴隷として売られるか若しくは犯罪者に落ちるかのどれかだ」」
言葉を遮られ淡々と告げられる、余りにも淡々と告げるせいでそれが現実何だと嫌でも思い知らされる
「ボクを犯罪者にしない為に優しくするってこと?」
「それもあるが一番は子供に嫌な思いはして欲しく無いってことだな、さて宿に付いたぞ取り敢えず難しい事は考えず後は飯食って風呂入って寝ろ大きくなんないぞ?」
「うるさい⋯ありがとうレックスさん」
頭をわしわし撫でられる⋯猫人族だからかそれがたまらなく心地良い、だからほんの少しだけ信用してもいいかなと思いつつ宿に入った
知ってると思いますが一応
HP体力 MP魔力 STR筋力 ATK攻撃力 VIT 生命力
DEF防御力 INT知力 RES抵抗力 DEX器用 AGL素早さ LUK幸運