小説内で登場している用語や組織の中で詳しく解説が知りたいという要望がありましたら遠慮なくどうぞ。
In the grim darkness of the far future,there is only war.
――希望なき暗黒の遠未来、残されたのは戦争のみ
Warhammer40k
【概要】
Warhammer40kとは、イギリス発祥の会社Games Workshopからから展開されているミニチュアボードゲームおよびSFファンタジー作品である。日本での知名度はあまり無いが、英語圏をはじめとする海外での知名度・人気は圧倒的であり、ファンタジー世界を扱うウォーハンマーFB・ウォーハンマーAoSに並ぶ人気を誇るミニチュアゲームである。
同作の世界観は日本の創作作品には無い独特なものであり、SFとファンタジーが融合した独特な雰囲気、一切の容赦無い殺戮と戦争の描かれる救いのない世界観が特徴。あまりの設定の多さや日本での知名度の低さ、独特の雰囲気から初心者にはとっつきにくい作品などであるが、この小説を期に興味を持って頂けると嬉しい。
【世界観】
時は41千年紀。人類の皇帝は100世紀以上にわたり、
しかし、このような不死の境地にあっても、皇帝は永遠の警戒を怠らない。強大な戦闘艦隊は、遠い星々を結ぶ唯一の航路である〈歪み〉の悪魔が蔓延る瘴気を横断し、皇帝の意志の精神的顕現であるアストロノミカンによってその道を照らされる。無数の惑星で、皇帝の名の下に広大な軍勢が戦いを繰り広げる。皇帝の兵士の中でも最も偉大なのは、遺伝子改造によって生み出された超戦士、スペースマリーンーーアデプトゥス・アスタルテスである。彼らの戦友は数えきれないほど多く、帝国防衛軍や無数の惑星防衛軍、常に警戒を怠らない異端審問庁、アデプトゥス・メカニカスの技術司祭など、ほんの一例に過ぎない。しかし、これほど多くの兵力をもってしても異星人、異端者、ミュータント、そしてそれよりもはるかに恐ろしい存在から人類に常に迫る脅威を食い止めるには、かろうじて足りる程度である。
このような時代に生きるということは、数えきれないほどの何十億もの人々の中の一人となることを意味する。それは、想像を絶するほど残酷で血なまぐさい体制の中で生きることを意味する。これは、そんな時代の物語である。技術や科学の力など忘れてしまえ。あまりにも多くのことが忘れ去られ、二度と学び直されることはないのだから。進歩や理解の約束など忘れてしまえ。暗黒の未来には、ただ戦争しかないのだから。星々の間に平和などなく、あるのは永遠の殺戮と虐殺、そして渇望する神々の嘲笑だけだ。
《概略》
ウォーハンマー40kの現在の銀河は苛烈なる永遠の戦禍の中にある。銀河にまたがる巨大な人類の国家、〈帝国〉は終わりのない戦争と狂信的な皇帝信仰、それに伴う技術停滞や異端審問により衰退している。数多くの異種族は決して手を取り合うことなく殺し合い、〈歪み〉と呼ばれる別次元に棲まう悪魔達は現実世界を舞台に神々同士の代理戦争、時には大規模な侵食を繰り返している。そんな希望なき未来の中で人類は生き残るために絶望的なまでの犠牲を払い、絶滅の瀬戸際の中で日々抵抗を行っている。
《勢力》
〈人類の帝国〉
聖なる地球ことホーリー・テラを中心に銀河の約半分を支配する人類の国家。数百万の惑星と数兆とも数京とも呼ばれる臣民を抱える巨大国家であり、〈皇帝〉を神として崇拝する狂信国家でもある。皇帝崇拝を拒否、または懐疑した者は異端として処刑され、過去の凄惨な内戦の経験から人工知能も、技術の開発研究すら異端の烙印を押されてしまう。こうした現状の中でも〈帝国〉は人類以外の全ての種族と戦争を繰り広げ、絶望的なまでの犠牲が払われているのだ。
〈アエルダリ〉
かつて銀河を支配した超古代文明の末裔。人類がまだ原始的な生活を送っていた時代よりも遥か以前に栄華を極めたが、果てなき快楽と退廃の末に自らの精神エネルギーによって混沌の神スラーネッシュを誕生させ、文明は一夜にして崩壊した。現在は巨大な宇宙船〈クラフトワールド〉で銀河を放浪する者、暗黒都市コモラで他者を苦しめることで魂を延命するダークエルダーことドゥーカリ、神話と共に生きるハーレクィン、死の神を信奉するイナーリなど、様々な勢力へと分裂している。高い知性と優れた技術、未来を予知する能力を持つがその人口は極めて少なく、一つの敗北が種族そのものの存亡に直結する。
〈オルク〉
戦うために生まれ、戦うことを何よりも楽しむ緑色の異星人。彼らにとって戦争とは生存競争ではなく娯楽そのものであり、勝っても負けても戦えれば満足するという極めて危険な種族である。高度な文明を持たないように見えるが、遺伝子に刻まれた知識によって兵器や宇宙船を組み立てることが可能であり、多数のオルクが動くと信じた機械は本来あり得ない性能を発揮することすらある。巨大な軍勢による侵攻たる〈WAAAAGH‼︎〉が形成されるとその勢いは惑星や星域すら飲み込み、銀河全土を揺るがす大災害となる。
〈ネクロン〉
数千万年以上前に銀河を支配していた古代種族。かつては短命な肉体に苦しむ生物だったが、星を喰らう神々ク=タンとの契約により肉体を機械へと置き換え不死の存在となった。しかしその代償として魂を失い、神々の奴隷となってしまう。長き眠りから目覚めた現在では、各地の〈墳墓惑星〉から機械軍団が次々と出現している。驚異的な自己修復能力と人類を遥かに超える超科学を誇り、一部の王朝は銀河の再征服を目論み、また一部は狂気に囚われながらも失われた栄光を取り戻そうとしている。
〈ティラニッド〉
銀河の外宇宙から襲来した、生体兵器だけで構成された超巨大生命体群。全ての個体はハイヴ・マインドと呼ばれる集合意識によって統率され、一匹一匹は巨大な生物の細胞に過ぎない。彼らは惑星へ侵攻するとあらゆる生命を捕食し、大気や海洋、微生物すら分解して生体資源として吸収する。目的は生存か、それとも銀河全体の捕食なのかは未だ不明である。その数は無限とも言われ、現在銀河に侵攻している群れですら本隊の先遣部隊に過ぎないという説すら存在する。
〈タウ帝国〉
比較的新しく宇宙へ進出した若き異星人国家。他種族と比べれば領土は小さいものの、急速な技術発展と優れた科学力を武器に勢力を拡大している。彼らは〈大善大同〉という理念を掲げ、多種族が協力して繁栄する社会を理想としている。一方でその思想は極めて強固であり、従わぬ者には武力や思想統制も辞さない。高度な戦闘スーツやドローン、長距離火力を主体とした近代的な戦術を得意とする一方、〈歪み〉への理解は浅く、その脅威に対しては未知数な部分も多い。
〈ケイオス〉
現実世界の裏側に存在する異次元〈歪み〉より現れる混沌の勢力。そこには感情や欲望から生まれた四柱の暗黒神が君臨しており、それぞれが終わることなき覇権争いを繰り広げている。血と戦争を司るコーン、疫病と絶望を司るナーグル、変化と陰謀を司るティーンチ、快楽と過剰を司るスラーネッシュ。それぞれの神々は現実世界の人々を誘惑し、堕落させ、自らの尖兵として利用する。その軍勢は悪魔のみならず、皇帝へ反旗を翻した〈ケイオス・スペースマリーン〉や異端者、狂信者など無数の裏切り者で構成される。彼らは銀河中で侵略と反乱を引き起こし、人類最大の敵であると同時に、人類自身が生み出した最悪の脅威でもある。