オペレーター・スペースマリーン   作:Sanctum

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こうして自分でまとめてみるとティラニッドってとんでもない生態してるな……


ティラニッド:世界観解説

 

〈人類の帝国〉は今、忌むべき癌によって蝕まれつつある。あらゆる生命が吸い尽くされ、枯れ果てた死滅惑星のみを後に残しながら、それはゆっくりと着実に〈帝国〉の内側へと進み続けているのだ。それは大いなる知性を備えた恐るべき脅威の権化であり、想像を絶する広範囲、おそらくは銀河規模で活動している。今の我々にできることは、生体改変を重ねたこの怪物どもの侵攻を押しとどめようと試みることのみ。我らはこの恐怖を克服すべく、ティラニッドという呼称を与えた。しかし、奴等は我々をどう呼ぶのであろうか?考え得る答えはただ一つ、である。

 

 ――異端審問官“ブロニスラフ・チェヴァク”

 

 

 

▼目次

概要

特性

 ▷群巣艦隊

 ▷集合意識体

 ▷歪みを侵食する影

 ▷適応と進化

侵略プロセス

 ▷侵略初期

 ▷第一段階

 ▷第二段階

 ▷第三段階

 ▷惑星の吸収

 ▷侵食の過程

個体群

 ▷ホーマゴーント

 ▷ティラニッド・ウォリアー

 

 

 

【概要】

 ティラニッド(Tyranids)は、ウォーハンマー40kに登場する異種族(ゼノ)の一つである。ティラニッドは極めて敵対的な種族であり、その由来は舞台となる銀河の外、すなわち外宇宙から襲来した宇宙怪獣なのだ。彼等はあらゆる有機物を喰らい、増殖し、その飢えが満たされることはない。ティラニッドとは人類が遭遇した他のいかなる知的生命体とも異なる究極の捕食者であり、彼らにとって最も卑しい昆虫から最も高度な星間文明に至るまで、あらゆる生命体は単なる獲物に過ぎない。銀河の住人たちは漸くその脅威の大きさに気づき始めている。ティラニッドを阻止できなければ、それはあらゆる生命の絶滅を意味するのだ。

 

 ティラニッドの生態は自らの生存、繁殖、そして進化のみに専念している。ティラニッドは集合体として巨大な超生命体を形成し、生体機械で構成された巨大な生きた艦隊である群巣艦隊(ハイヴ・フリート)で虚空を旅し、自らの急速な進化と繁殖を可能にするために他のあらゆる有機物を組織的に消費する。彼等はしばしば行く手を阻むもの全てを貪り食う銀河規模の群れに例えられ、億~兆単位の物量で惑星全体を食い尽くし、後には無機物だけが残った死滅惑星だけを残す。その脅威は甚大で、防御の乏しい惑星はわずか数日で侵略され、有機物は全て根こそぎ奪われてしまう。しかも、群巣艦隊の進軍速度を遅らせることすらできないのだ。

 

 ティラニッドの戦争に対する考え方は、量はそれ自体が質を生むという言葉で言い表せるだろう。取るに足らないリッパーから、恐るべきハイヴ・タイラント、そしてそれ以上の存在に至るまでティラニッド生体群の特徴は圧倒的な数で敵を制圧することにある。彼等は捕食する惑星の生物圏から得られる有機スープから、記録的な速さで膨大な数の非常に毒性の強い生物を増殖させるのだ。同時に彼等は種族間の遺伝子伝達を促進するための高度な方法を進化させてきた。そのため、ティラニッドの侵略における重要な目的の一つは、他の生物から有用な新たな生物学的特性を獲得することである。これらはティラニッドが新たな惑星を貪り食い、さらなる繁殖と進化に必要な有機原料をより多く獲得する効率を高めるために、集合意識体(ハイブマインド)によって利用される。

 

 

【特性】

 ティラニッドは実際には銀河系外の種族であり、宇宙の銀河を隔てる虚空の彼方で誕生した。ティラニッドの群巣艦隊は遺伝子操作によって真空空間を移動するように設計された巨大な生物、生体艦(バイオ・シップ)を用いて宇宙を航行する。生体は、地球上のイナゴの大群に例えられるような集団で移動する。ティラニッドは前述の通り宇宙船として機能する巨大な生物の艦隊を率いて移動する。それぞれの生体艦には生殖室の官嚢の中で増殖した無数のティラニッド生体群が生息している。

 

《生きた艦隊》

 それらの無数の生体艦から構成された集合体、群巣艦隊は「触手」と例えられる群れを構成して銀河を荒らし回り、途中にある全ての惑星を喰らい尽くしていく。その中で、群巣艦隊が標的と定めた惑星を侵略する際に、ティラニッドが領土野心や種族としての誇り、復讐心から侵略するわけではない。実際、ティラニッドの集合意識体がそのような概念を理解しているかすら疑わしいのだ。

 群巣艦隊が虚空を移動する際、彼等は決して〈歪み〉を用いたワープアウトを使用しない。彼等が用いるのはナーヴァルと呼ばれる特異的な進化を遂げた生体艦の行使する特殊能力により行われる亜光速航行のみだ。この航行はナーヴァルが恒星系の重力場を操作することによって引き起こされ、時にこれは標的となった惑星に、重力場の異常による地震や火山噴火、異常気象といった地殻変動を発生させる。

 

《ハイヴ・マインド》

 当初、〈帝国〉はティラニッドの複数の群巣艦隊はそれぞれ独自の特性や生態を見せており、これは艦隊一つ一つが独立した生態系であるからだと考察していた。だが、真実はもっと複雑であった。ティラニッドの数は膨大で、その群れは銀河さえも覆い隠してしまうほどだが、個々の生物は単一の超生命体の生きた体を構成するたった一つの細胞に過ぎなかったのである。ティラニッドのあらゆる思考と行動は銀河に跨る巨大な知性体である集合意識体(ハイブマインド)によって統制され、この精神的な結び付きの影響下で彼等は無数の文明や種族を貪り食べてきた。

 集合意識体の影響が最も顕著に現れるのは、ティラニッド・ウォリアーやハイヴ・タイラントといったシナプス個体によって個体群が統制された時である。集合意識体の統制が無いティラニッドの個体は、獰猛な獣じみた危険生物にすぎない。だが、こうしたシナプス個体を介して集合意識体の介入が行われたとき、獣じみた個体群は一瞬にして完璧に統制され、伏撃や包囲、欺瞞作戦といった高度な戦術を駆使して敵を追い詰めていくのである。

 

《シャドウ・インザ・ワープ》

 ティラニッドの群巣艦隊が標的となる惑星のある宙域に侵入すると、それに先立ってあらゆる形のワープアウトや通信を妨害する巨大な「影」が現実世界に落とされる。これこそが〈歪みを侵食する影(シャドウ・インザ・ワープ)〉であり、差し迫った侵略と恐怖の前兆なのだ。これらの原理は不明だが、一説には集合意識体の膨大なサイキック的なエネルギーが現実世界と〈歪み〉の間に干渉していると囁かれている。いずれにせよ、この現象は対象の惑星の生態系や知的生命体に対して深刻な影響を及ぼすことは疑いようのない事実である。

 〈歪みを侵食する影〉が影響を与えるのはワープアウトや通信だけではなく、生物の精神も含まれる。それが現実世界に影を落とした時、生物――特に知的生命体は形容しがたい不安感や恐怖を覚えることとなる。更に、もしそこに〈歪み〉の力を行使するサイカーが居た場合、彼等の覚える不快感は10倍にまで増幅される。そのような状況下でサイカーが能力を行使すれば、〈歪みを侵食する影〉により精神が破壊され、廃人と化すのである。こうしてあらゆる逃亡手段や対抗策を失い孤立した惑星を、ティラニッドは満を持して喰らい尽くしていくのだ。

 

《適応と進化》

 ティラニッドの恐るべき特性の一つに、異常な速度での適応と進化という点が挙げられる。個々の個体が経験した戦闘記録は全て集合意識体に集束され、それは速やかに分析され対抗策が編み出されていく。敵の指揮官が講じた戦術は集合意識体によって編み出された更に高度な戦術や奇想天外な戦略によって打ち破られ、あらゆる兵器の効果は時間を掛けて生体群に効かないよう身体構造が改良されていく。例えそれが超常的なものであったとしても、摂取した情報を元とした生体改造で再現可能なものであれば、それに適応し模倣することすらある。

 群巣艦隊ゴルゴンはタウ帝国との戦闘に於いて、タウが打ち立てるあらゆる戦術を学習して模倣・対策し、同時に彼等の用いるプラズマ兵器やレーザー兵器に耐えうる外骨格を構築した。シルケヌス戦役では混沌の軍勢であるデスガードの疫病軍団がティラニッドと激突し、ティラニッド生体群は疫病と腐敗の神ナーグルの権能を学習して適応し、冒涜的な消耗戦を繰り広げた。こうしてティラニッドは徐々にこの銀河の存在に対する対抗策を編み出しつつあるのである。

 

 

【侵略プロセス】

 ティラニッドはただ無作為に個体群を投入し、惑星へ襲い掛かる訳ではない。多くの経験からティラニッドは狡猾に、時間を掛けて確実に惑星を吸収するための手立てを構築する。周到な計画によって逃げ道と抵抗力を封じられた惑星は、ただ滅びの運命を受け入れるほかない。

 

《初期段階》

 ティラニッドはまず、惑星に本格的な侵略を行う前に、隠密性の高い個体を秘密裏に送り込むことで惑星の情報を収集する。ヴァンガード・ドローンシップと呼ばれる小型で隠密性の高い生体艦に搭載されたジーンスティーラーやリクターといった個体が惑星へ降り立つと、彼等はそれぞれの役割を果たすために動き始める。こうした個体は独立した行動が可能なよう、集合意識体から切り離されても高い知能を維持したまま行動することが出来るようになっているのだ。

 リクターは光化学迷彩のように完全に姿を透明にして行動することが可能であり、こうした隠密性を駆使して惑星の生態系や環境を調査・分析する。時には惑星防衛軍の指揮官や惑星総督といった、惑星の攻撃に関する重要な情報を握った人物を捕食することで、彼等の脳内に蓄えられた軍事機密や惑星の重大な情報がリクターに吸収され、やがて集合意識体にそれを把握されてしまう。

 ジーンスティーラーはリクターよりも更に悍ましく、そして凶悪な禍根を惑星に残す。彼等の能力は、標的惑星の原住生物に対して自らの遺伝子情報を産みつけるという実に恐ろしいものなのだ。ジーンスティーラーにティラニッドの遺伝子を産み付けられた人類はジーンスティーラーそのものの意思に自由に操られてしまう。集合意識体の操り人形となった彼等は、やがでジーンスティーラー・カルトという組織を編成し、表向きは人類のカルト宗教教団という定を装いながら、然るべき時に社会を転覆させ、ティラニッドの惑星侵略を円滑に行うための手引を行うのだ。

 こうしてティラニッドが惑星上に確固たる橋頭堡を築くことに成功すると、その戦略は次なる段階へ移行する。惑星生態系への浸透が十分に進むとこれら潜入個体は、精神波による〈呼び声〉を宇宙へ放つ。その信号は群巣艦隊を標的世界へと誘引し、生体艦を中核とする無数の艦隊が星系へ到来する。群巣艦隊の出現こそ、本格的なティラニッドの侵攻の幕開けを告げる凶兆なのである。

 

《第一段階》

 群巣艦隊の到来は、ティラニッドによる惑星侵攻の第二段階の始まりを意味する。集合意識体により〈歪みを侵食する影〉を落とされた惑星は、アストロパスによる救援要請を帝国に打診することすら叶わず、仮に打診できたとしても、帝国艦隊が〈影〉を落とされた宙域へワープアウトを行うことが不可能な場合が多い。

 やがて生体艦が惑星軌道に到着すると、直ちに多くの個体や微生物が敷き詰められたマイセティック・スポアを大気圏へ向けて降下させ始める。これら敵対的な生物は惑星の大気、海洋、土壌、植物環境といった生態系へ速やかに侵入し、その環境をティラニッドに適したものへと改変してゆく。複雑な有機化合物は分解され、ティラニッド個体群による吸収効率を最大化する形態へ再構成されるのである。

 一方で、他のマイセティック・スポアにはより高度なティラニッド生体兵器が収容されている。その中でも最も多くの数を占めるのは、ホーマゴーントやガーゴイルといった一般個体である。彼等はティラニッドの本格的な侵食が始まるまでの間、周辺の脅威を排除し、有機物を捕食することに全力を注ぐ。

 さらに、マウロックやトライゴンといった個体は惑星の地殻深部へと潜行する。これらは地下を掘り進みながら、後にキャピラリー・タワーやスポア・チムニーへと成長する胞子を各地へ植え付けてゆく。また、彼らが穿った地中の穴は他のティラニッド個体群にとって、地下資源や地底生物の棲家へ安全に到達するための侵攻路ともなる。

 こうしたティラニッドの個体群が惑星へ降り立つと、ジーンスティーラーやリクターといった潜入個体が満を持して活動を開始する。リクターは政治将校や政府の重役を標的に殺戮を繰り広げ、ジーンスティーラーは自らの遺伝子で作り出した教団を蜂起させ、惑星防衛軍の要衝や通信施設、市街地の発電所などを標的に破壊工作を行うことで惑星の防衛能力を削ごうとする。

 

《第二段階》

 ティラニッドの先遣隊が完全に惑星に橋頭堡を築くと、彼らは抵抗勢力の排除を迅速に開始する。ティラニッド・ウォリアーに率いられた無数のゴーント種が地表を埋め尽くし、ガーゴイルやハーピーといった飛行個体が陽を覆うほどの物量で空を舞い、カーニフィックスやバイオタイタンが強力な抵抗者を粉砕していく。これらのティラニッドの連携した侵略は惑星全土に凄まじい破壊をもたらし、数千キロメートルに渡る戦線が惑星の抵抗者達を苦しめる。

 抵抗が想定外の場合、集合意識体は更なる対策を講じる。シナプスの繋がりを強化し、欺瞞や伏撃といった狡猾な戦術や、地中からの奇襲、砲撃や狙撃といった高度な戦術までをも駆使して排除を行おうとする。万が一、これでも抵抗者が強靭な意思で膝を付かなくとも、集合意識体にとっては何ら問題ではない。敵が新たな戦術や攻撃を行えば、それを学習・適応し、次の投入する個体群にそれを反映させれば良いだけの話なのだから。

 同時に、この段階に突入したティラニッドに対して、惑星の抵抗者達が長期戦を仕掛けるのは得策とは言えない。時間が経つにつれ、ティラニッドが投入した微生物は惑星の大気を分解・改変し、惑星の原生生物が呼吸不可能な環境へと変貌させていくからだ。さらに生態系はティラニッドの遺伝子により汚染され、敵対的なものへと変わり果てていく。それに加えて、ティラニッドは抵抗者によって殺害された自らの同胞の遺体さえも、再度捕食して吸収することで、同じバイオマス量の個体を生み出すことが可能なのだ。

 

《第三段階》

 好戦的な戦闘個体が惑星の抵抗者を排除しに掛かる中、後方では惑星のありとあらゆる有機物を吸収するために、冒涜的な巨大建造物が建造される。それこそがキャピラリー・タワーなのだ。キャピラリー・タワーはティラニッド個体群が摂取した有機物を軌道上の生体艦へ輸送するための、一種の軌道エレベーターのように機能する。こうして送られた膨大な有機物は新たな個体群を生み出し、より一層惑星の抵抗者達を追い詰めていく。

 更にこの段階になると、前線には本格的にリッパーと呼称される蛆虫の如き生物が大量に確認されるようになる。彼等は文字通り地表を埋め尽くし、敵味方関係なく死体や惑星の残された有機物を完全に吸収し、やがてはキャピラリー・タワーの元にある酸性の溶解プールへと身を投げていく。こうしてリッパー達が吸収した有機物は全て液状化してキャピラリー・タワーを通じて生体艦へ送られ、夥しい量のバイオマスが蓄積されていく。

 

《惑星の侵食》

 ティラニッドの侵食がこの段階に至ると、惑星の抵抗者達は全滅しているか、ひっそりとごく一部が隠れ籠るだけとなり、ティラニッドが有機物を吸収する過程に対して何ら脅威ではなくなる。抵抗者がほぼ無力化されたことを確認すると、ティラニッドは満を持して完全な吸収に移行する。

 リッパーやそれに酷似した個体群は、地中や海中を悍ましい量で駆け回り、一匹の微生物から一滴の海水に至るまで、その全てを完全に喰らい尽くす。やがては貴重な鉱物資源までもが吸収され、その特性や性質までもが情報として集合意識体に蓄積される。これらの物理的な有機物の吸収が完了すると、惑星に生息するすべての生命体の記憶や遺伝子パターンをも完全に掌握される。やがて大気が完全に生体艦に吸収された時、ティラニッドの惑星侵食は終りを迎える。残されたのは文字通り全ての有機物が完全に吸収された死の惑星だけだ。

 この段階でティラニッドを無力化する方法はただ一つ、究極浄化(エクスターミナトゥス)のみである。惑星ごと敵を殲滅する究極浄化であれば、惑星の全ての生命ごとティラニッドを完全に消滅させることが可能かもしれない。無論、数億と居る群巣艦隊そのものを艦隊戦で撃破できれば、の話だが。

 

《惑星侵食の過程》

 以下は、ティラニッドが惑星を侵食する過程を記したものである。これは惑星ダルキ・プライムの侵略の際に行われたものであり、帝国では一般的な指標だとされている。

 

・侵略初日

惑星各地にマイセティック・スポアが降り注ぎ、多くのティラニッド個体群が地上へ解き放たれる。同時に環境汚染により空は有害な胞子で赤く染まり、動植物は惨殺されるか、変異していく。

 

・襲撃9日目

約一週間後にはティラニッドは初期の降下地点から約200kmの範囲にまで勢力を拡大し、惑星防衛軍や帝国防衛軍連隊にとっての重大な脅威となる。

 

・襲撃13日目

ティラニッドはその勢力範囲を約700kmの範囲にまで更に拡大し、更に惑星の水源への本格的な進入を行う。

 

・襲撃37日目

ティラニッドの規模は遂に降下地点から半径2000Km以内にまで広がり、生体汚染は半径5000kmまで及ぶ。

 

・襲撃48日目

ティラニッドの個体数が急激に増加し、約2.5日ごとに倍増する。

 

・襲撃50日目

満を持して群巣艦隊の主力が惑星へ到着し、15億隻の生体艦が惑星を包囲する。この時点で惑星からの脱出は事実上不可能となる。

 

・襲撃80日目

もはや惑星の抵抗者は存在せず、ティラニッドはあらゆるバイオマスを分子レベルで回収し、全てを喰らい尽くしてから惑星を離れる。

 

・襲撃100日目

救難信号を受けた帝国海軍の宇宙艦隊が惑星に到着するも、もはや後の祭りであった。

 

 

【個体群】

※種類が膨大なため、ここでは小説内に登場した個体のみを扱う。

 

《ホーマゴーント》

 ホーマゴーントはティラニッドの群巣艦隊が用いる最も一般的な白兵戦個体であり、その数は艦隊によるが、一つの侵略に数兆単位で投入される。単分子カッターの如く鋭い鉤爪とギザギザの牙、そして高い機動力であらゆる敵を翻弄して残忍に食い散らかしていくのだ。彼等は人間より少し大きい程度の躯体でありながら人間よりも遥かに高い筋力や機動力を有し、塹壕や屋内といった閉所空間では恐ろしい脅威となり得る。彼等の行動パターンは獣じみた単純なものであるが、単純である反面ホーマゴーントが持つ狩猟本能は恐ろしいほど高度に完成されており、集合意識体による統制をほとんど受けない状態でも大規模な波状攻撃程度であれば実行できる。

 そして恐ろしいことに、ホーマゴーントは独自の繁殖能力を持つ。彼等は死にゆく前に地中に一匹あたり数百個の卵を産み付け、これらの卵は敵がティラニッドの第一波を撃退できたと思った瞬間、急激に孵化して襲い掛かる。同時に新たなホーマゴーントが軌道上から落とされることで、もはや惑星の抵抗者達は防戦一方となる。

 

《ティラニッド・ウォリアー》

 ティラニッド・ウォリアーは、群巣艦隊における中核的な戦士個体であり、シナプス・クリーチャーとして群れ全体を統率する重要な役割を担っている。彼等はホーマゴーントやターマゴーントといった下位生体種を集合意識へと繋ぎ留め、自らも前線に立って戦う指揮官兼重歩兵とも言うべき存在だ。人間を遥かに凌ぐ巨躯と筋力を備え、その発達した生体組織は並の火器程度では致命傷を与えられないほど頑強であり、敵陣へ突入すると巨大な鎌状鉤爪やボーンソード、バイオキャノンなど、群巣艦隊が必要と判断した多種多様な生体兵装を自在に使い分けて敵を殲滅していく。

 ティラニッド・ウォリアー最大の特徴は、その高い適応能力と戦術的判断力にある。単純な本能だけで行動する下位個体とは異なり、彼らは戦場の状況を瞬時に分析し、獲物の抵抗や地形に応じて部隊を誘導しながら攻勢を維持する能力を備えている。シナプス・ネットワークの中継点として機能することで周囲のティラニッドを狂乱や混乱から守り、個々の生体兵器を一つの巨大な生物の器官であるかのように統率するのである。そのため、ウォリアーが生存している限りティラニッドの軍勢は驚異的な連携を維持し続けるが、逆にこれらを排除することができれば周囲の下位生体種は統率を失い、個体群全体の戦闘能力を大きく低下させることが可能となる。




次回はオペレーターとなったハルト君のオペレーター紹介を出します。
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