ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
ピーッ!
試合開始の笛が鳴る。
Nリーグ第27節
ヴィクトナウス神戸VS名古屋アハト
KICK OFF!
ホームチーム神戸がボールを蹴って試合が始まった。
今日の名古屋のフォーメーションは4-3-3、俺のポジションは右WGだ。
・・・・・・・
前半10分頃
神戸の攻撃の場面。
神戸のフォーメーションは4-2-3-1だろうか。
右SHペゴノJrにボールが渡る。右SBが彼を追い越すが、ペゴノJrは使わずにカットイン!
ポストプレーをするCFマヌリーミョスとワン・ツーパスを交わし、ペゴノJrは低空ミドルシュートを放つ!
ボンッ!
ガシッ!
このシュートは名古屋アハトGK長嶋がしっかりキャッチした!
長嶋はすぐさま立ち上がりオーバーハンドスローで右サイドを駆け上がる俺にパスする!
自陣からグングンとボールを運び前進した俺はハーフウェイライン辺りでCFケリーにパス!
ケリーは1度左IH立木にボールをはたく。
立木はボールをトラップした後左WGハヤブサ成田にスルーパスを送る!
一気にボールをペナルティーエリア前に運んだ成田、中央を見た!
そしてクロスを送る!
そのクロスに飛び込んだのは…
もちろん俺だ!!
ボンッ!
パサッ
俺が放ったシュートはしっかり相手ゴールに突き刺さった。
GOAL!
神戸0-1名古屋
静まり返る神戸サポーター。
ウオオオオ!
スタジアムの観客席ではアウェイ名古屋サポーターのみが熱狂している!
早い時間に先制できた。幸先がいいぞ。
俺はホームスタンド側でゴールしたのでタイガーポーズは行わず、仲間と喜び合うだけに留めた。
・・・・・・・
前半30分頃
神戸の攻撃。
ここまで神戸はトップ下10番望月にボールを集めて、多様な攻撃を展開する。
今回も名古屋陣内中央で10番望月にボールが入る!
名古屋DMFダミスコムがチェックに行くが…
ガツッ!
ダミスコムは勢い余って足を引っ掛けてしまった。
ピーッ!
主審が笛を鳴らし神戸にフリーキックが与えられる。ゴールへの距離は30mほど。
ぞろぞろと両チームのメンバーがゴール前に集まる。
ピーッ!
主審がもう一度笛を吹く。
フリーキックのキッカーはマヌリーミョスと望月、どちらだろうか。
ボンッ!
望月…と思いきや!
マヌリーミョスがゴール右隅に直接向かうシュートを放つ!
バシッ!
名古屋守護神長嶋がボールを弾く!
しかしボールはピッチ内に残っている!
そのボールをペゴノJrが回収、右サイドからクロスを放つ!
ボンッ!
ボンッ!
そのクロスへは名古屋左CB高尾が対応!ヘディングでペナルティエリア外に弾き返す!
ボンッ!
しかしその先に神戸6番ボランチシムクイシオ!
ダイレクトボレーでミドルシュートを放つ!
バシッ!
ダミスコムが体を張ってシュートブロック!
ピーッ!
主審が笛を吹く音が鳴る。
それと同時にペナルティエリアの中央を指す主審。
ペナルティーキック!?
主審はダミスコムのハンドの反則を取ったようだ。
すぐさま抗議に向かう高尾キャプテン、俺も行こう!
かと思ったが、確かにさっきのシーンはダミスコムの手が不自然に体から離れていて印象は良くなかった。
それに抗議してもこの時代じゃVARで判定が覆ることもない。
俺は抗議に行くのではなく、抗議に行った高尾キャプテンを止めることにした。
「PKじゃないよ!審判!」
主審に詰め寄る高尾キャプテン。
「キャプテン!落ち着いて!」
「落ち着いてられるか!」
俺は高尾キャプテンと主審の間に入ってキャプテンをなだめるが…
だめだ。ここは…
「長さん!長さんも止めて!」
俺は副キャプテンのGK長嶋選手に助けを求める。
「キャプテン、俺がPKを止める。それだけだ」
「・・・頼みます長さん」
なんと!たったひと言で高尾キャプテンを鎮めてしまった。
さぁ、GK長嶋選手は宣言通りPKを止める事が出来るのか。
ペナルティエリア内ではマヌリーミョスと長嶋の1対1の状況が作り出された。
1歩、2歩、3歩と助走を取るマヌリーミョス、どしっと構える長嶋。
ピーッ!
静寂に包まれたピッチ内に響く主審の笛の音。
ボンッ!
マヌリーミョスはゴール右下隅へコントロールシュートを放つ!
バシッ!
弾いた!長嶋がシュートストップ!
しかもボールはゴール枠外のゴールラインを割り、コーナーキックへと移行する。
天を仰ぐマヌリーミョス、ガッツポーズの長嶋!
完璧だ!
「「長さん!」」
チーム皆で長嶋選手の下へ行き、シュートストップを喜ぶ。
「集中!コーナー来るぞ!」
長嶋選手はもう次のプレーの事を考えていた。
さすがベテラン長嶋選手、プレーも振る舞いも一流だ。
・・・・・
前半40分頃
神戸のカウンター攻撃。
ボランチ6番シムクイシオから7番右SHペゴノJrへのロングパス!
このパスが通り右サイドでペゴノJrのドリブルが始まった。
試合はオープンな展開、左SB堀井もペゴノJrに並走して付いていくが、ブラジル人右SHがドリブルするには十分なスペースがある。
ペゴノJrの右サイドからのカットイン!
その外側には10番トップ下望月が追い越す動き!
ペゴノJrは望月を使う!
望月はペナルティエリア内に侵入、ペゴノJrからのパスをCFマヌリーミョスに向けてのダイレクトパスにする!
ボンッ!
ボンッ!
このボールは名古屋右CB陸奥がダイナミックな動きで大きくクリア!
クリアボールは右IH八尾に渡る。
中央にいる八尾から右サイドの俺へスルーパスが送られる!
カウンター返しだ!
俺はピッチ上の誰よりも速く、全速力でドリブルをする。
このチャンス、絶対にモノにしてやる!
俺は自陣右サイドを大きく前に蹴り出すドリブルで駆け上がると、ハーフウェイライン辺りで相手DFをかわし、同時に中央へ方向転換する。
左サイドにはもちろん左WGハヤブサ成田が走り込んでいる。
だが俺は彼にはパスをせず中央をドリブル突破で前進していく。
スライディングに来た相手DFを細かなドリブルでかわしてついにゴール前最後のDFとGKだけになった時!
俺はハヤブサ成田にラストパスを送る!
ハヤブサ成田のシュート!
ではなく成田はフェイントを入れて相手DFとGKを最大限引きつけたあと、俺に再びパスをした。
ボンッ!
俺はゴールに流し込むだけの簡単なシュートを放つ!
パサッ!
GOAL!
神戸0-2名古屋
「ウオオオオ!」
「・・・・・」
名古屋サポーターの熱狂と神戸サポーターの静寂再び!
「よっしゃー!いいぞ大雅!」
「成田さん打ってくれてよかったのに」
「そこは俺の華麗なシュートフェイントを褒めるとこだろ?」
「まあ、確かにナイスフェイント、ナイスパスでした」
その後も名古屋のメンバーが俺の下へ集まりゴールを祝福した。
・・・・・・・
ピッ、ピーッ!
前半終了の笛が鳴る。スコアは…
神戸0-2名古屋
なんとか失点なしで前半を終える事ができた。
このまま後半も無失点で追加点を取れたら最高の試合運びだ。
目指せクリーンシート!