ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
2013年 8月
「私の進路?」
今日は紗那の家で一緒に過ごしている。
「うん。高校とかもう決めたかなって」
「一応第一志望は決めてあるけど…」
紗那の第一志望の高校は俺達が住んでいる市の中では一番偏差値が高く、俺達の家から近い高校だった。
「紗那はどうしてその高校に行きたいと思ったの?」
「近いから」
「そっか少しでも早く帰ってゲームがやりたいのかな。…でも一番頭いいとこだよね」
「一番の理由はゲーム。それと一応勉強は頑張ってきたからどうせなら良いところに行きたいってのもある」
紗那は1年生の最初のテストこそ二桁順位だったものの、その後の定期テストでは全て一桁順位を取っている。
陸上部の活動もあったのによく頑張っていると思う。
ちなみに俺はテストで一桁順位なんか取れたことはない。
俺もそれなりに頑張ってるのだが、やはりサッカー選手になれなかった時の保険としての勉強は退屈なものだ。
望結と紗那のがんばりに完全に負けている。
人生二度目だというのに情けない限りだ。
「良いと思う。紗那は勉強熱心だからね」
「…全然ちがう」
「え?」
「私は勉強熱心なんかじゃない。望結ちゃんに負けたくないから勉強してただけ」
言われてみれば確かに定期テストの度に紗那は俺に望結の順位を聞いてきた。
「そうだったんだね。でも紗那が勉強を頑張ってることに変わりはないから」
「それは…そうだけど…」
「それにその高校行ったらもっと勉強しなきゃいけなくなるよね。自分で選んだ紗那はすごいよ」
「・・・」
紗那は暗い顔をして黙ってしまった。
「紗那?」
「私、本当は大雅ともっとゲームをして過ごしていたい。…でも大雅はずっとは私の側にいてくれない。だから勉強でもして気を紛らわすしかないかなって」
「…そっか。大学は?どうするか決めてる?」
「大学はまだ決めてない。今の所家から通えるところが良いけど。大雅は…大雅はこれからどうするの?」
俺は望結にも話した自分の進路を話した。
「海外に…そうだよね。大雅はサッカー選手だもんね」
「今度…望結ともし俺が海外に行ったらどうするか決める話し合いをしようってなったんだけど、紗那来てくれる?」
「うん…行くよ」
「よし、じゃあ今日は一杯ゲームしよっか」
望結の話をすると紗那は機嫌が悪くなった。
なのでひとまずゲームで機嫌を直してもらおう。
「じゃあさドラムマスターしようよ♡」
「いいね」
ゲームの話になるとすぐに笑顔になる紗那。
やっぱり可愛いな俺の彼女は。
この時の俺はその笑顔をしばらく見れなくなるなんて思いもしなかった。