ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
2014年6月 ブラジル
ついにこの日がやってきた。2014W杯グループステージ日本代表の初戦、コートジボワール戦だ。
日本代表はここまでW杯前の親善試合3試合を3連勝して今日を迎えている。
その勢いのままにグループステージを勝ち上がりたいところだが、前世では日本代表はこの大事な初戦、コートジボワール代表に1-2で敗れたのだ。
前世と違う点があるとしたら俺がいるということだが、俺の存在が他の選手達にどれだけ影響を及ぼしているか分からない。
しかも今日俺はベンチスタートだ。短い時間の中で俺は日本を勝利に導けるだろうか。
もしかしたら出番なしという可能性もあるが、その場合は運命を受け入れるしかない。
運命が変わって俺が出場せずとも勝つ可能性もあるしな。
というわけでベンチから試合を見ていこう。日本のスタメンはこんな感じ。
GK背番号1、
左SB背番号5、
左CB背番号22、
右CB背番号6、
右SB背番号2、
左ボランチ背番号17、
右ボランチ背番号16、
左SH背番号10、
トップ下背番号4、
右SH背番号9、
CF背番号18、
フォーメーションは4-2-3-1だ。
さぁ、試合が始まる。
ピーッ!
2014W杯グループC
日本VSコートジボワール
KICKOFF!
コートジボワールボールで始まった。
・・・・・
前半10分頃
両チーム慎重な入り方をして、ここまで日本はシュート0本。
今は日本がボールを保持している。コートジボワールの守備時のフォーメーションは日本と同じ4-2-3-1だろうか。
右CBの望岡が左サイドの左SH金田にロングパスを送る。
そのパスをトラップした左SH金田は左サイドから中央に切り込むドリブル!
トップ下の星野とワンツーパスを交換し合うと、右サイドタッチラインギリギリに張っていた右SB上野にボールを渡す。
そして右SB上野はダイレクトで既に走り出していた右SH大杉にパスを出す!
相手ゴールに向かって右、ペナルティエリアのライン上辺りで右SH大杉はボールを受け取りマイナスのクロスを中央に送る!
相手DFの間をすり抜けたボールの行き先には…
4番星野がいる!
星野の左足ダイレクトシュート!
ボンッ!
パサッ…
GOAL!
日本1-0コートジボワール
ワアアアア!
スタジアム全体から大きな歓声が聞こえる。
日本の地球の反対側南米ブラジル、その地に今日は日本サポーターが多く駆けつけている。
もちろん日系人が多い地でもあるので、現地の応援もあるだろう。
とにかくこの瞬間スタジアムは日本色に染まった。
星野選手はゴールを決めてすぐにベンチの方に向かってくる。
「よっしゃあ!」
監督、コーチ、ベンチメンバーと喜びを分かち合う!
それにしてもやはり先制点は星野選手だったか。
前世とゴールの形は違うが、さすが持ってる男だな。
さて問題はここから。
確か前世ではコートジボワールにボール保持率で負けて、いわゆる『自分たちのサッカー』ができなくなる。
自分たちのサッカーとは恐らくパスで繋いでボールを保持していく今の日本代表のチームスタイルの事だと思うが、この試合ではパスが繋がっていた印象があまりない。
幾度もパスカットからのコートジボワールのカウンターを受けてたイメージだ。
ベンチからでは何も出来ないが、俺が日本代表にいる事が影響して前世と違う試合内容になるかもしれない。
実際星野選手のゴールは明らかに前世と違う形なので、このまま日本ペースで試合が進んだらいいな。
・・・・・
前半25分頃
ここまでは日本が1点リードするものの、コートジボワールとの一進一退の攻防が繰り広げられている。
とにかく攻守の入れ替わりが激しい試合だ。
コートジボワールは攻撃時3-4-2-1のようなフォーメーション。
ボールを奪ったら日本の左サイドを集中的に攻めてくる。
コートジボワールのビルドアップの場面。
相手右CBから左CBへボールが渡った時!
相手左CBがCFに楔のパスを入れる!日本DFはすぐに寄せるが、CFはボランチにボールをはたく。
相手ボランチは右WBにパスを送る!ボールを受けた右WBと右シャドーのワンツーパス!
抜け出た相手右WBは今度はシンプルに中央へクロスを上げる!
ボンッ!
待っていたのは相手左シャドー!
左シャドーのヘディングシュート!
シュートはゴール左隅へと向かっている!
バシッ!
日本のGK神山が横っ飛びでボールの軌道をずらした!
コートジボワールボールのコーナーキックだ。
・・・・・
前半30分頃
日本は左サイドで左SH金田、トップ下星野、左SB中園でボールを前に進めようとする。
そして左SB中園から相手DFを背負ってポストプレーをしようとしているCF及川にパスが送られる!
だがこのパスをCF及川がトラップした時!
CF及川のトラップが大きくなり、相手ボランチによってボールを奪取される!
コートジボワールのカウンターだ!
相手ボランチはまず左WBにボールを展開する。
相手左WBは左シャドーにシンプルに渡してオーバーラップ!
相手左シャドーはCFにパス、そこからCFはサイドを駆け上がる左WBにスルーパスを送る!
ボールが渡った相手左WBはマイナス方向に低いクロスを放つ!
ボンッ!
このボールは日本のボランチ柳下がクリア!
タッチラインを割ってコートジボワールのスローインだ。
・・・・・
前半43分頃
日本の左SH金田が左サイドでオーバーラップしている左SB中園にパス!
左SB中園は中央に素早いクロスを送る!
ボンッ!
このボールは相手CBがクリア!
相手ボランチがクリアボールを回収、他MFと連携しながらボールを前に運ぶ!
相手ボランチは右シャドーにパスして攻撃で上がった日本の左サイドを突く。
相手右シャドーと対峙するのは日本の左CB米谷だ。
相手右シャドーは縦に突破を図る!CB米谷は必死に食らいつく!
その反応を見て相手右シャドーは縦突破をキャンセル、CFにパスを送る。
相手CFとシャドー2人のパス交換から左サイドにいる左WBまでボールが渡った。
相手左WBは中央に切り込むドリブル、CFとのワンツーから裏抜けした右WBにスルーパスを送る!
ボンッ!
相手右WBの低く速いクロス!!
ボンッ!
このボールは相手FWが足に当てたが、ゴールの枠を捉える事が出来なかった。
ピー、ピー!
前半終了の笛が鳴る。
俺はベンチから立ち上がり、ロッカールームに戻る日本代表のスタメンを片手でハイタッチしながら見送る。
どの選手も疲労困憊といった様子だ。あれだけ攻守の切り替えを何度も行ってたら無理もない。
お互いのチームがパスミス、シュートミスの多い前半だった。
日本は1点奪ったが、それ以上にコートジボワールにチャンスを作られていた気がする。
さて、問題は後半。前世ではベンチスタートのドンルダが交代で入ってきてから一気に逆転されたはずだ。
俺はコートジボワールベンチの前にいるドンルダを見る。
W杯日本代表に選ばれてからMikipediaで彼の事を調べたら身長は189cmだった。
俺の身長はつい最近の身長測定では190cmを超えている。
だからなんだという感じだが、少しでも彼より勝っている所があるのは安心できる。
あまりにも彼がレジェンドだから、同じ芝生を踏んでいるだけでも恐れ多いのだ。
しかし初めてのW杯で初戦からドンルダのような選手と戦える事は幸せなことなのかもしれない。
恐らく俺も後半途中から投入されるだろう。
その時ピッチでより影響力を与えるのはどちらか。
勝負だドンルダ!
俺は後半に向けて静かに闘志を燃やす。