ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
2011年4月
相変わらず凄まじい活躍っぷりだ。そんな言葉が頭に浮かんだ。
今年度最初の試合を終えて私はある選手のことで頭がいっぱいだった。
クラウチ大雅。
彼は名古屋アハトでゴールを量産したFWトーマス・クラウチの息子で、今年度から名古屋アハトU-15に所属となった少年だ。
彼の実力は十分知っていて、今日は他の選手の様子を見たかったのでベンチスタートにしたが…
中1にしては高い身長と驚異のスピードとフィジカルが持ち味の選手…
というだけでは説明できないほど数えきれないストロングポイントがある選手だ。
まずはポジショニング能力。
FWの動きは父親からも教えてもらっているのだろう。
相手選手がされたら嫌な事が完全に理解出来ている。
今日も無駄のない洗練された動きで裏抜けからのゴールが2つあった。
守備の立ち位置も常にベストポジションを取り続け、ハードワークをしている。
そしてドリブル能力。
CFにそれをやられると相手DFとしては堪ったものではない、前へ前へとボールを運んでいく推進力。
狭い場所でも機敏な足さばきで相手をかわしていく力がある。
さらにシュート能力。
これはシュートに運ぶ動きからボールを強く蹴る力、決定力まで文句なし。
シュートだけでなく適切なタイミングがあればポストプレーやパスも選択する。
オールラウンダーで試合全体を読む力があるFWというのが私の彼に対する評価だ。
つまりは中1ながらFWとしてかなり成熟した選手。
しかも間違いなくアカデミーの中でトップクラスに上手いが、驕る素振りを見せない。
では大人しい性格なのかと言われるとそうでもない。
率先して掛け声を出したり、他の選手のフォローをしたりとリーダーシップを発揮することもある。
中1で心技体がここまで高いレベルで整っている選手は今までに見たことがない。
あまり好んで使いたい言葉ではないが、これが神童と呼ぶべき存在なのだろうか。
ナショナルトレセンにもずっと選ばれていたと聞くし、今後年代別日本代表に選ばれる可能性もあるだろう。
もしかしたら将来A代表として活躍しているかもしれない。
そうなれば私も育成に携わった者として鼻が高いな。
しかしそれはまだ考えるには早すぎるだろう。
まずは名古屋アハトのトップチームに昇格出来るように我々がしっかりサポートしていかなければならない。
それがアカデミーの存在意義であり、私の使命なのだから。
神童を神童のままで終わらせはしない。
名古屋アハトU-15監督である私はそう強く誓った。