ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
2014年7月 愛知
テレビ出演は概ね上手くいった。
ニュース番組や情報番組、サッカー番組のVTR出演が殆どでバラエティ番組とかは出ていない。
ニュース番組や情報番組は生放送ということで緊張したが、だんだんと慣れていった。
肝心の美女の収穫はというと…
1人の可愛い女子アナウンサーに俺の連絡先を書いた紙を渡すことに成功した!
彼女の名前は『
顔と声がめっちゃ綺麗な超人気女子アナウンサーだ。
お嬢様のような顔立ちの…というかMikipediaを見たら実際お嬢様らしい。
彼女はスポーツニュースを担当していてスタンバイ中に一緒になったので、その時に俺の名前と電話番号を書いた付箋を見せて「良かったら後でLIMEして下さい」と言って渡した。
16歳の俺がそんな事をしてくるとは思っていなかったのか彼女はびっくりした顔をしていた。
返事はあんまり期待してなかったのだが、彼女から昨日LIMEの友達登録をしてきた。
メッセージもそれなりにして、また東京に行ったら彼女の番組に出演することを約束した。
営業でも別にいい。美女とLIME出来る事はそれだけで幸せだ。
彼女は20代半ば、俺はまだ16歳のガキなので相手にされない可能性は高い。
期待値は低く見積っとこう。
さて、テレビ出演が一通り終わって今日は名古屋アハトの記者会見のお仕事。
なんの記者会見かと言うと…
「本日はお忙しい中お集まり頂き、誠にありがとうございます。只今より名古屋アハト所属クラウチ大雅選手のプロ契約締結記者会見を行わせていただきます」
そう、俺は名古屋アハトとプロ契約を結ぶこととなった。
Nリーグの規定では満16歳以上にならないとプロ契約はできないので、俺はこれまでは2種登録という形でNリーグに出場していた。
しかし俺が日本代表として活動している間に16歳の誕生日を迎えたので、もうプロ契約が出来るというわけだ。
Nリーグのプロ契約はA契約、B契約、C契約と分かれていて、それぞれ報酬の上限や下限、締結のための条件等が違う。
一番待遇のいいA契約締結のためにはN1リーグで450分以上出場等のハードルがある。
でも俺はA契約締結の条件を十分に満たしているので、A契約を締結することとなった。
A契約の報酬は基本的に上限はない。
1000万でも1億でも10億でも払えるならどうぞご自由にって感じだ。
ただしA契約を初めて締結した場合の基本報酬は年額670万円を超えてはならない。
俺は当然今回が初めてのA契約。
つまり最初から俺の年俸は1年目は670万円以下確定だということだ。
名古屋アハトは俺に670万円満額を支払うと言ってくれたが…
それがNリーグで年間30ゴール超えのペースでゴールしている俺に対する報酬として正当だとは到底思えない。
それを伝えたら、俺の来季の報酬に今季1年分報酬を上乗せするとクラブは言ってくれた。
なんだかA契約初年度670万円の上限の意味がないような気もするが…
まぁクラブの俺に対する誠意を感じたので、貰えるもんは貰っておく事にする。
契約期間は18歳以下の選手が結べる最長期間の3年。
そして海外移籍が可能となる18歳を迎える2016シーズンの夏に俺は海外へ移籍する予定だとクラブ側に正直に伝えた。
俺は名古屋アハトに育ててもらった分、クラブには移籍金をガッポリ残すつもりだ。
俺の移籍金で儲かる分、報酬は弾んでくださいよ?とアピールは一応しておいた。
ただ俺は名古屋アハトが2012年赤字だった事から、2013シーズン不調だったこともあり、2014シーズンから監督とメンバーをかえて、人件費を大幅コストカットしたことを知っている。
俺の移籍金が発生するのは2年後。
移籍金の前借りなんて出来ない以上、それ程多くの報酬を得られなくても仕方ないとは思う。
アカデミーで育てて貰った恩があるし多少目を瞑ってもいい。
だが、俺はW杯での俺の活躍により名古屋アハトの俺のユニフォームが売れに売れている事も知っている!
そしてここ数日俺はテレビ出演で名古屋アハトを宣伝しまくったので、スタジアムの来場者数も増えること間違いなし!
名古屋アハトは誰がどう見ても増収増益まっしぐらの状況だ。
なので俺の代理人にはそれらの要素も踏まえて一歩も引かない報酬交渉を期待している。
ちなみに代理人はこれから探す。
今回の契約では上限の670万円を支払ってくれる事が予め分かっていたから、代理人は必要なかったのだ。
今回は父さんが契約の場に立ち会ってくれた。
「それではクラウチ大雅選手より一言いただきます。大雅選手よろしくお願いします」
お偉方の挨拶が終わって俺の番のようだ。
「クラウチ大雅です。アカデミー時代から育てて頂いた名古屋アハトでプロ契約を結べることを嬉しく思います。プロとして今まで以上に名古屋アハトファミリーの皆さんを楽しませ、喜ばせることができるように頑張ります。応援よろしくお願いします!」
「続いて質疑応答に移りたいと思います。質問のある方は手を上げて頂き…」
・・・・・
「大雅選手おめでとうございます。プロ契約を結んだ今の率直な気持ちをお聞かせください」
「そうですね。僕は2種登録でNリーグに出場していたので、プロになって一番変わったことはやっぱりお金がもらえるようになったこと。それがとても嬉しいですね。なんか一人前になったような気がします。もちろんまだまだ両親には頼らせてもらいますが」
俺が父さんの方を見てそう言うと会場が笑いに包まれる。
今回は父さんは会見には参加せず、会場の端っこで会見を観察している。
「続いては…はい、そちらの方」
「大雅選手プロ契約締結おめでとうございます。改めて今季の目標を教えてください」
「そうですね。チームではNリーグとカップ2つの三冠を狙います。個人ではすべての大会で得点王になることです。僕はプロであろうとなかろうと出場する全ての試合に勝ちたいと思っています。一試合一試合を大切にしていけば先ほどあげた目標も不可能ではないと信じています」
俺はクラブが獲得する賞金が増えれば増えるほど、俺の来季の報酬が増えると考えている。
もちろん貰う報酬は最大値を狙っていく。
「続いての質問は…はいそちらの方」
会見は続く。