ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
「大雅、お前サイドでドリブルしてる時が一番生き生きしてないか?」
代表戦の後、名古屋アハトの練習場に行ったら二階堂監督からそんな事を言われた。
確かに俺は前世ではサイドで相手の守備を崩すドリブラータイプの選手だった。
低身長の俺にとってドリブルは一番の武器だったし、相手DFとの1対1に勝利する事は格別の快感がある。
「ドリブルで相手を抜くのは好きですけど、どうしてそんな事を聞くんですか?」
俺は監督に質問し返す。
「いやな、代表戦を見て大雅をサイドにおいても面白いんじゃないかと思ったんだよ」
「そうなんですね。僕はどのポジションでもやらせてもらいますけど、フォーメーションはどんな形ですか?」
「新しいフォーメーションは…」
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「4-3-3でいく」
MISSAMスタディオンのロッカールーム、戦術ボードを手に二階堂監督がそう言った。
各ポジションはこうだ。
GK背番号1長嶋
右SB背番号19八木
右CB背番号3陸奥
左CB背番号4高尾
左SB背番号15堀井
DMF背番号8ダミスコム
右IH背番号20八尾
左IH背番号28立木
右WG背番号39クラウチ
左WG背番号18成田
CF背番号16ケリー
俺は右WGのポジション。監督からはドリブルで相手をかき回す事を期待されている。
そもそも勝ってるのにフォーメーションを変える必要はあるのか疑問だったが、監督はオプションとして新しいフォーメーションを試したいらしい。
確かに今季の名古屋アハトは基本フォーメーションを4-4-2として、少し陣形を崩した4-4-1-1と、派生形の4-2-3-1になる時もあるかなってくらいで陣形パターンは少ない。
別に陣形パターンが少ないからって勝てないわけではない。実際に俺達は長らくリーグ1位を継続しているわけだし。
しかし対戦相手との相性が悪くてにっちもさっちもいかない時には、陣形パターンは多い方が対処しやすいだろうというのが二階堂監督の考えだ。
4-3-3を採用したのはハヤブサ成田選手と俺を両翼に置くことで、2人のスピードを活かす事が出来るからだそうだ。
日本代表が4-3-3を採用しているのも無関係ではないだろう。
横浜MS戦に向けて短い間ではあったが4-3-3の練習はしてきたので、先日の日本代表戦のようにぶっつけ本番でフォーメーション変更するわけではないのが少し安心だ。
さあ、そろそろ後半が始まる。新しいフォーメーションがいい具合にハマってくれるといいのだが。
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ピーッ!
後半 KICK OFF!
横浜MSボールで始まる。名古屋アハトの基本守備陣形は4-1-4-1だ。
ボールを奪ったら縦に速く運ぶカウンター型のサッカーを目指す。
このサッカーをする場合攻守の要になるのはやはりDMFダミスコム選手だろう。
彼にはボールを刈り取ったり、素早い判断で前線にボールを供給することが求められる。
しかし運動量豊富なフィジカルモンスターであるダミスコム選手ならば心配は無用だ。
名古屋アハトでDMF、アンカーポジションを任せるなら彼以上の適任はいない。
きっとやってくれるはずだ。
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後半10分頃
横浜MSの攻撃。
最終ラインとGKでボールを回す。そして右SBにボールが渡った時!
右SBはアンカー脇のバイタルエリアに流れてきたCFに楔のパスを入れる!
名古屋DFのチェックを受け、CFは右SHにボールをはたく。
右SHは右CBまでボールを戻し、右CBは左CB七川、左CB七川は左SBへボールを渡す。
左SBは今度もアンカー脇のスペースに入ったトップ下10番七隈にパスを出す!
七隈はワンタッチで左SH妻神にボールを送る!七隈はそれから前方に走り出す!
左SH妻神は七隈を使わず、サイドに張っていた所から中央に切り込むドリブル!
そこへはダミスコムが他DFと挟み込みに行く!
しかし妻神を挟む前に、前線を斜めにポケットに向けて走り出すCFへスルーパスを出されてしまう!
相手CFへは左CB高尾キャプテンがついていく!
高尾キャプテンは相手CFをゴールから遠ざける守備をする!
相手CFは左サイドに流れる。そしてこれまた左サイドに流れていたトップ下10番七隈にパスを送る。
俺は七隈と対峙して守備をする。
七隈は少しドリブルした後、オーバーラップした左SBにスルーパス!
相手左SBは左サイドを深くエグッてマイナスのグラウンダークロスを中央へ出す!
ボンッ!
ボンッ!
しかしこのボールは名古屋DMFダミスコムがクリア!
最前線CFケリーまでボールを飛ばす!
ケリーと相手左CB七川との空中戦対決は…
ケリーの勝利!左IH立木にボールを渡す!
カウンターの発動だ!
左IH立木はドリブルで中央を駆け上がる。
立木は相手DFを引きつけてから大外を走る左WGハヤブサ成田にスルーパス!
グングンと前進するハヤブサ成田!左サイドペナルティエリアへ行き着くと…
カットイン!してからの逆サイド大外を走っていた俺へとパスを出す!
ボンッ!
俺は右足でダイレクトシュートを放つ!
パサッ!
俺がニア上に放ったシュートは相手GKが触れる事なくゴールに突き刺さった。
GOAL!
横浜MS0-3名古屋
キャァァァ!
会場からはホームチームが失点した際の悲鳴と、俺が得点したことによる黄色い声援が入り混じる。
俺はアシストしてくれた成田選手の方へ向かう!
「良いカウンターだったな!」
「そうですね、このまま続けましょう!」
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後半25分頃
横浜MSはここまで左SH妻神のドリブルを柱として攻撃してきている。
今回も左サイドからのカットインで妻神は攻撃を活性化させる!
しかし中央に行けば待っているのは名古屋DMFダミスコム。
妻神のドリブルがダミスコムによって阻止される!
ついにはボールを奪いきったダミスコム。名古屋はカウンター攻撃に移行する!
右IH八尾を経由して右WGの俺にボールが渡る!
俺はボールを大きく蹴るドリブルで相手陣内深くまでボールを運ぶ!
ペナルティエリア内に侵入して相手DFを細かなドリブルで翻弄したら、最後はCFケリーにラストパスを送る!
ボンッ!
パサッ!
ケリーがしっかり決めてスコアは…
横浜MS0-4名古屋
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そのままクリーンシートで終わりたい所だったが、後半40分頃横浜MS10番七隈選手の間接フリーキックから相手MFのゴールを許してしまった。
最終スコアは4-1で名古屋アハトの勝利だ。
二階堂監督は試合後クリーンシートが達成出来なかったことを反省点としつつも、新たなフォーメーション4-3-3がある程度機能したことを評価していた。
俺もひとまず新しいポジションで結果を出す事が出来て安心だ。
これで俺は第23節終了時点で28得点13アシスト。
この時点で前世の俺の1シーズン最多得点を抜いている。
ゴールアシスト数は来季の報酬を決定づける重要な指標となるだろうから、後はどこまで記録を伸ばせるか。
どうせなら今後後人が抜くことが出来ない、アンタッチャブルレコードを打ち立てるのもいいかもしれない。