Re:Nyanster 〜刺突から始まる猫人転生日記〜   作:パンダ三十六か条

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39日目〜40日目 ユクモ村への道

39日目

 

荷物を背負ってユクモ村に帰還することになった、俺たち調査隊一向。その道のりは少々大変だった。調査隊を構成するのは狩人だけではなく、ギルド職員や研究者などもいる。荷車に積んで持ってきた大量の生活用品も、運ぶ力がないために何割かは置いていかれている。一応村につくまでの分として3日分の食糧は持ったが、それでもこの距離を休みなく歩くのは普通の人にとっては相当キツイ。

 

唯一の救いは、この中に優れた索敵能力を持つ者が3人ほどいたことだった。

1人目は、周囲の様子を五感をいかして広範囲にわたって認識して脳内で映像化する【擬似千里眼】の使い手。どうやら能力は生まれつきらしく、それを利用して弱いモンスターを見つけて倒して生計を立てているらしい。

 

2人目は、相手の強さや凄さを認識できる【凄みを知る者】の使い手。この力は【擬似千里眼】より範囲が狭いが、強敵の察知に気がつきやすい能力だ。何年もハンターをやっていて身につけたらしい。

 

3人目は、意外にも最初にあった金髪ポニテだった。どうやら本当に索敵だけは優れているらしく、ジャギィが一匹だけこっそりと近付くのすら察していた。身体能力はそこまででも無いので、一芸特化といった所だろうか。

 

俺は3人が能力を使っているところを観察しておいた。コイツらの能力自体はラーニング済みなので一応使えるが、使いこなせるというわけではない。なので、どんな風に使っているかをしっかりと見て確認しておく。

 

それだけでなく、移動する中でこっそりと【苗床】でつくった胞子をばら撒く事も忘れない。この胞子の成長速度はそこそこ高いので、今にそこら中に広がって俺に養分を供給するようになるだろう。キノコができるのが今から楽しみだ。

 

夜になって暗くなると、開けた場所に移動して野宿することになった。俺はテントを立てたり、焚き火を焚いたりする準備を手伝った。人と協力して作業するのも良いものだった。

 

40日目

うっかりしていた。

俺は自分が身体能力がアホみたいに高い事を忘れていた。ずっと重い荷物を担いで移動していた事を、他の人から不審に思われている。

 

よく考えたら俺はアイルーだった。子供くらいの体長しかないのに大人並みの荷物担いでたら、そりゃ不自然だ。

 

と、いうわけで能力を利用してギプスを作ってみた。

材料となるのは、まいどおなじみ【植物生成】。イメージするのは前につくった弓のような、硬くてしなりの強い木。それを上手く削って組み合わせて、服の下に来ても見て違和感がないギプスをつくる。パーツはスリムだが、肉体の動きをしっかりと阻害する事を意識。拘束具のような性能になるようにする。完成したら【接着剤生成】を使ってしっかりと補強し、壊れないようにする。

 

そうして完成。名付けて【最強アイルー育成ギプス】。俺なら動きが阻害される程度で済むが、普通の人なら動けなくなるレベルの強度にした。名前こそギプスだが、鎧としての役割も果たせるほどの強度もある優れものである。

 

とりあえず、今日からはそのギプスをつけて過ごすことにした。人間社会で暮らす中ではこれくらいのリミッターは必要になるだろうから。

 

 

 

その日1日歩くのは、中々にキツい作業だった。それでも我慢して歩き続けたが、夜になってテントを張ろうとした所で疲労感が出て倒れて眠ってしまった。

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