Re:Nyanster 〜刺突から始まる猫人転生日記〜 作:パンダ三十六か条
せっかくの記念すべき回なのに、内容がほぼ能力のラーニングだから内容がスカスカに……。
19日目〜21日目 働いたら、負け……だよね?
19日目
朝起きると、俺の身体には変化が生じていた。
まず、毛の色が全体的に変化した。赤い色だった毛並みは黒く染まり、闇に溶け込む色合いに変わっている。腕と脚を覆っていた甲殻が消失した代わりに、皮膚が強い衝撃を受けると硬くなるようになっていた。尾の方は甲殻に覆われて蠍のようになっており、先端は矛と似た形状だった。
今の俺は、戦闘力が通常のアイルーとは比べ物にならないほどに高い。おそらくボス級個体すら屠れるだろう。体の中に力が満ち溢れる感覚と仮初めの万能感に満たされていて、気分が高揚している。
俺は次に存在進化した時は、
俺は狩りに行きたくてしょうが無かったのだが、ぐっと堪えて手に入れた素材たちの整理から始めることにきた。まずは腐りやすそうなメラルーの肉体から調べる事に。
【物品鑑定】を使っていてよく分かったのだが、俺の倒したメラルーの群れは本当に凄かったらしい。
まず、メラルー達が全員鍛えられている。筋肉もついているし、戦闘技術もそこそこあったようだ。そして、それに伴う技術も手に入れていた。
そして、加工品の精度が高い。戦闘力もさることながら、装備の面でこの群れはかなり充実していた。どうやら人間から奪った装備を元に、より良い装備の作り方を学んでいたらしい。
正直言って、俺はメラルーを甘く見ていた。そこそこ強くても所詮はメラルーだとモンハンの常識にとらわれていた。だが、実際は違った。彼らは俺の想像していたよりもずっと賢く、ずっと強かったのだ。
俺は今回メラルーに勝った。だけど、それは卑怯な手段を用いて勝ったにすぎない。もし真正面から戦っていたとしたら確実に負けていたかもしれないのだ。
もっと強くならなくてはならない。もっと食わなくてはならない。もっと戦闘しなくてはならない。強くならなくては
鑑定し終わった個体はすぐさま食べて、体内に取り込んでだ。アホみたいな量あったが、【早食い】などの能力の助けもあり何とか食い切った。
『能力名【
『能力名【
『能力名【鍛治の心得】のラーニング完了』
『能力名【加工の心得】のラーニング完了』
『能力名【調薬の心得】のラーニング完了』
『能力名【刀剣の心得】のラーニング完了』
『能力名【集団狩猟の心得】のラーニング完了』
『能力名【槍戟の心得】のラーニング完了』
『能力名【弓術の心得】のラーニング完了』
『能力名【守り手の心得】のラーニング完了』
『能力名【解体の心得】のラーニング完了』
『能力名【ヒト攫い】のラーニング完了』
『能力名【
獲得した能力は、大体は心得などの能力だった。心得系の能力は感覚をサポートしてくれる非常に有用な能力なので、これから様々な機会で役立ってくれるだろう。
他にも搾取したアイテム類が大量にあったので、幾つか食べて能力の底上げをした。
『能力名【火薬生成】のラーニング完了』
『能力名【雑草の如き成長】のラーニング完了』
『能力名【玉石混淆】のラーニング完了』
『能力名【龍属性攻撃】のラーニング完了』
『能力名【攻撃力強化】のラーニング完了』
『能力名【防御力強化】のラーニング完了』
『能力名【弾丸生成】のラーニング完了』
『能力名【
『能力名【水属性攻撃】のラーニング完了』
『能力名【収納上手・技】のラーニング完了』
『能力名【収納上手・力】のラーニング完了』
『能力名【罠生成】のラーニング完了』
『能力名【敵呼び】のラーニング完了』
『能力名【採掘】のラーニング完了』
『能力名【矢生成】のラーニング完了』
『能力名【ビン生成】のラーニング完了』
『能力名【発熱】のラーニング完了』
『能力名【冷却】のラーニング完了』
『能力名【応急手当】のラーニング完了』
『能力名【刀研ぎ】のラーニング完了』
『能力名【切れ味回復】のラーニング完了』
『能力名【辛味成分生成】のラーニング完了』
『能力名【自然回復力上昇】のラーニング完了』
『能力名【回復の歌声】のラーニング完了』
『能力名【攻撃強化の歌声】のラーニング完了』
『能力名【防御強化の歌声】のラーニング完了』
『能力名【
『能力名【
『能力名【高速帰宅】のラーニング完了』
『能力名【
『能力名【生命の粉塵】のラーニング完了』
大量の能力のラーニングに成功した。ここまで能力が手に入れられるとは思ってなかったので、嬉しい誤算だった。
それにしても、珍しいアイテムがこの中には多かった。応急薬や砥石などは分かるが、まさか鬼人笛や硬化笛、生命の粉塵なども入っているとは思わなかった。
手に入れた能力を検証したりしていたら、いつの間にか夜になっていたので寝ることにした。他の物のチェックは明日に回すとしよう。
20日目
メラルーの荷物を調べてみたら、大量の宝珠を発見。全て捕食した。味はどう形容していいかは分からなかったが、様々なフレーバーが口の中で弾けてとても楽しい味だった。
『能力名【弱点見切り】のラーニング完了』
『能力名【特殊攻撃威力上昇】のラーニング完了』
『能力名【回復速度上昇】のラーニング完了』
『能力名【力の解放】のラーニング完了』
戦闘で役立ちそうな能力を手に入れた。にしても、この宝珠ってどうやって作るんだろうか。素材の持つスキルを取り出して珠に移すなんて、色々とファンタジーすぎる気がする。今更気にするようなことでも無いが。
暇になったので、残りの時間は【加工の心得】を併用して自分用の弓を作る事にした。今の俺は【職業・射手】や【矢生成】などの遠隔攻撃をサポートできる能力を持っているのに、それを活用するための武器が無い。いちおうメラルー達の使っていた弓があるのだが、弱い握力で簡単に引けるようになっているので威力に欠けるのだ。
材料には【蔦生成】を使用する。この能力は注ぎ込んだ力に応じて蔦の強度を自由に変えられるので、しなりのある枝と丈夫なを生成できる。
属性攻撃系能力を使用しながら蔦を生成する事で属性を素材に慣らし、力を乗せやすくする。曲げて縛って形を整えて、【接着剤生成】で結合する。使いやすさと威力を重視して、そこそこ小さめのサイズで撃つのに強い力のいる弓を作る。
さらにそこに、新しく手に入れた能力である【玉石混淆】を合わせる。これは、何か物をつくった時に飛び抜けて良い物ができる確率を底上げする能力だ。良いものを作る確率を上げてくれる。
そうして作業を続けた結果、【玉石混淆】の効果で性能の大幅上昇した弓が完成した。弓自体には特殊な効果は無いものの、高い威力と使いやすさを持つ優れた武器になった。俺の生成した材料で作ったので能力も反映させやすく、丈夫なので乱暴な扱いにも耐えられる。まさしく俺にぴったりな弓だった。
鑑定してみたところ、『小弓・快晴』という名前だった。アイテムボックスに突っ込んでおいて、いざという時に使おうと思う。
20日目
働かないで食べる飯が美味い今日このごろ。
今日は武器や防具からのラーニングに挑戦することにした。メラルーの所には人間用の防具も何故かいくつかおいてあったので、どうせ使い道も無いし食べてみる事に。
『能力名【腐蝕防止】のラーニング完了』
『能力名【強力殺菌】のラーニング完了』
『能力名【形状記憶】のラーニング完了』
『能力名【切れ味低下防止】のラーニング完了』
『能力名【斬撃力上昇】のラーニング完了』
『能力名【切断力上昇】のラーニング完了』
『能力名【打撃力上昇】のラーニング完了』
『能力名【回避直結】のラーニング完了』
『能力名【鬼人化】のラーニング完了』
『能力名【鬼人強化】のラーニング完了』
『能力名【
『能力名【剣打撃】のラーニング完了』
『能力名【連気技】のラーニング完了』
『能力名【岩斬り】のラーニング完了』
『能力名【属性解放突き】のラーニング完了』
『能力名【スーパーアーマー】のラーニング完了』
『能力名【フルバースト】のラーニング完了』
『能力名【竜撃砲】のラーニング完了』
『能力名【気絶攻撃】のラーニング完了』
『能力名【回転攻撃ホームラン】のラーニング完了』
『能力名【演奏】のラーニング完了』
『能力名【曲射】のラーニング完了』
『能力名【発射】のラーニング完了』
『能力名【スコープ】のラーニング完了』
どうやら防具は鮮度に欠ける所為か、素材の能力のラーニングはできないらしい。残念である。
他にもメラルーの所で手に入れた飯があった食べ物があったので、それを食べて1日終了。やっぱり人工的な食べ物は美味い。スパイスの味が効いていて、とても刺激的だった。腹が膨れたので、今日はもう寝た。
せっかく存在進化したのに俺は、この3日間居住区から一歩も出なかった。
どうも、ついに第2章スタートです。ここまで来れたのも読者の方々の評価と感想のおかげです。皆様への感謝が止まりません。
タイトルを、春夏なるさんのアイデアと本家のタイトルを合わせて少し変えて、「Re:Nyanster 〜刺突から始まる猫人転生日記」に変えました。本家と違って「転生記」でなく「転生日記」なのは仕様です。
春夏なるさん、ありがとうございました!