一応時間軸は原作突入はしています。もちろん、マースさんは死なせませんし。
代わりにヴァルトルートさんが准将になってます。実力で。
二月十四日はバレンタイン―――というのは生前の世界のことであった。
アメストリスでは年末年始は存在するが、生前ではポピュラーだったクリスマスとかバレンタインは存在しないのでちょっとつまらない。と、言うわけで。
「気分だけでもバレンタインを楽しもうということですか?ご主人様」
「そーいうこと。ってことでキャスターも手伝って」
「ご主人様のお手製をいただけるのならば!」
そう意気込むキャスターと共に準備を進める。作った物は一部マースとかにあげるつもりだ。エリシアも喜ぶだろうし。
「ご主人様、今回は何を作られるのですか?」
「ガトーショコラとチョコチップクッキーだよ。皆大好きなんだよね」
生前、N○Kの今日の料理やグレー○ルの竃をよく見ていてお菓子作りのスキルは磨かれていたが、ガトーショコラとチョコチップクッキーは特にお気に入りだった。
ガトーショコラは小麦粉を繋に使わないしっとりとしたタイプ、チョコチップクッキーはスヌーピーの好物。置いておくと皆食べてたしなー。
「それじゃあ、始めますか」
―――――――――――――
「よし、出来た!」
「にしても結構な量になりましたねー」
キャスターの言う通り、ガトーショコラは少々大きめだが消化する分には問題ないが、チョコチップクッキーは自分でもびっくりする量が出来てしまった。
マース一家にあげるとしても、ちょっと多過ぎだよなー。
「軍部に持って行けば誰か食べるか」
部下達にも作ったお菓子を分けたことあるし。
おっと、そうだ。
「キャスター、コレ」
「?なんでしょう………あ」
キャスターに渡したのはロリポップ型のチョコ。余ったチョコレートとスポンジケーキの生地を使って作った。キャスターをイメージして可愛い狐の顔をデザインして。
「こ、これは……
「うん。私の手作りが欲しいって言ってたでしょ?とりあえずあったやつで作ってみた」
まぁね、ホントならもうちょっと手間掛けたかったけど、明日も早いしね。
「あ、ありがとうございますご主人様!!このタマモ、大事にいただきます!」
喜んでくれて何よりだ。さて、明日に備えて準備するかと、ケーキを切り分けたりクッキーを仕舞いはじめた。
――――――――――――
「おはよーございまーす」
「おはようございます、ヒューズ准将」
軍部に出勤すると交わされる挨拶。最初の頃はマジで気が気じゃなかった。あのトラウマが蘇って、准将って呼ばれても“自分だよな?”とビクついてたくらいだし。
っと、私は挨拶に反応した士官―マリア・ロス少尉に声を掛ける。
「ロス少尉、良かったらコレどーぞ」
「え?良いんですか?」
「いーのいーの。相方と一緒に食べてね」
「あ、相方って……ありがとうございます」
別に私はこの二人くっつけとは思わないが、見ていて和むのでセットで渡しとこう。少し枚数多めに。
さて、お仕事お仕事っと。
お昼休み――――
「あ、アルじゃない」
キャスター手作りのお弁当を食べて、廊下を歩いていると見慣れた姿が目に入る。
普通ならアルと聞けば某兄弟の弟が連想されるが―――
「おお、ルート殿!お久しぶりでございます!」
私が言うアルは、豪腕の錬金術師アレックス・ルイ・アームストロング少佐だ。
ある出来事がきっかけでこうして愛称で呼び合うようになった。何でアルかって?生前親戚の家にいたシェットランドシープドックの名前がアレックスでその愛称がアルだったからだよ。
「お久しぶり。別に敬語じゃなくっても良いよ。一応フリーなんだし」
「いやしかし……」
「じゃあ命令。休憩時間は敬語禁止」
「は、はい……」
「そうだ、ちょっとついて来て」
~休憩室~
アルを引き連れて休憩室に入った私は中にあったソファーに腰掛ける。
「命令を聞いてくれた君にコレをあげよう」
「こ、これは……ルート殿が作られたのですか?」
「うん。ちょっと手伝ってもらったけどね」
将軍家のお坊ちゃんならもっと良いやつ食べてるから満足しないかもしれないけど。
「ありがとうございます、ルート殿!我輩感動しましたぞ!!」
何故か感動してハグしてきました。エドとかならギャーとかいうだろうけどね。
「ちょ、アル分かったから」
悲しきかな、今の私はエイヴィヒカイトの霊的装甲によりたいした影響は受けないのである。強いていうなら熱気がね。
マース一家の分はキャス狐が届けてくれました。
感想にアームストロング少佐のハグ~と来たのでやりました。確かに耐えられそうだね。
ヴァルトルートはエルリック兄弟とも面識あります。呼び方はエドワード、アルフォンスで。
本編も頑張って進めようと思います。