”ひとつなぎの大秘宝”なんかいらないわ、それよりケーキバイキングよ!   作:mooma

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これがあるいみくろうのはじまり


しどう

部屋に朝日が差し込んで、目が覚める

 

オレを抱きしめる腕を退かして起き上がれば、逃がさないとでも言うように腕をとられ

 

「ん……ドフぃ…」

 

「ぬぁに乙女(ヒト)のベッドに潜り込んでんだァ!?この変態ぃぃぃ!!!」

 

今日も目覚まし代わりの絶叫がそこいらに響き渡る

 

「お~い、またかよ…ほら、ボスに絞ってもらうからヴェルゴ寄越せ」

 

「ん、ごめん先輩。助かるわ」

 

寝汚いヴェルゴを先輩に渡して、部屋の中に誰もいないことを確認してから着替えて、髪を整える

 

少し伸びた髪は、もう頑張れば三つ編みできるほどの長さになっていた

 

パンパン!と埃を叩いてから身だしなみのチェックに向かう

 

うん、今日も文句なしで可愛いわ!

 

黒のバルーンパンツにサイハイソックスで絶対領域、ちょっと大きめの萌え袖カーディガン

 

“ドンキホーテ・ドフラミンゴ”のピンクの羽もふコートはまだ無いけど、若干それっぽい印象を与えてくれるこのカーディガンは割とお気に入りだ

 

そんなオレの洋服ダンスの中身は主にジョーラさんの好みで成り立ってたりする

 

ジョーラさんは…まあ、あのジョーラなわけですが、この組織(ギャング)と関わりの深いレストランの女将だ

 

オレが女だとバレたとき、一番最初に連絡を受けたそうで、洋服の手配から意識の無い間の着替えやらまで世話になりっぱなしだったので、着せ替え人形にされるくらいなら別に構わないとは思ってる

 

でも何時間もぶっ続けでやられると体力が持たないから勘弁してほしい…

 

こちとら一生後遺症に苦しむかも知んない身の上だぞ、こらぁ

 

飲まされた毒は出血毒?みたいなやつで、幸運にも中を焼かれた以外には影響がなかったとは言え、この中を焼かれたって言うのが実は問題だったりする

 

焼かれたせいで口内から胃の腑あたりまでの粘膜が弱くなっているとかなんとかで、風邪をひきやすくなってたり、刺激が強いものを食べると胃が荒れやすくなってたり、地味なくせに効いてくる後遺症ばかりなんだ

 

個人的には口内炎が出来やすくなってるのが一番嫌だ

 

なんとかしろよ、医者~!

 

と、言ったところで能力者は普通の人間とは微妙につくりが変わってしまっているせいでどうにもできないんだとか

 

これはあれですね、オペオペの実を捜せという天啓と受け取るべきなんですね?

 

たぶんいまだかつてないくらいくっだらない理由だよね、これ

 

あなたがオペオペの実を捜している理由はなんですか?口内炎が酷くて治したいと思ったからです。とかさ

 

就職面接だったら一発で落ちそうだわ

 

ま、そんなくっだらない理由でもオレ的には超重大な理由なんで

 

不老不死?んなもんいらねぇから口内炎治してくれや、はようはよう!と将来ローのことをシャンブルズ(物理)しそうな程度には重大な理由なんで

 

「ドフィぃぃぃぃ!!」

 

食堂に向かう途中、ボスのところから抜け出してきたらしい変態を

 

「近寄んな腐れ変態めがァァァァ!!!」

 

回し蹴りで黙らせて、オレの朝が始まる

 

今日のあさごはん、なんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

「え~、本日午前9時を持ちまして、おれがボスの組織(ギャング)は解散しぃ、此方にいるドフィ、ドンキホーテ・ドフラミンゴを筆頭とした新設の海賊団、ドンキホーテ海賊団(ファミリー)へと吸収合併されることが決定しました~!はい、どんどんぱふぱふ~!」

 

「は?」

 

あっるぇ~?急に耳が遠くなったぞぉ~?

 

この粘着野郎、いまなんつった?

 

今12歳の女の子に海賊団の船長やらせるって聞こえたんだけど、これ、オレの耳がおかしいんだよね?

 

そう思って周りを見ても、みんな嬉しそうに拍手しているだけで

 

「んねーねー、意義のある人はいるの?んねー?」

 

一応、念のために聞いておかないといけないのだろう

 

いるわけ無いよね?と変な自信が篭っている声で、粘着野郎が笑顔で聞いてくる

 

意義ありに決まってんだろうが!!

 

「ちょ、ま、ん~!んん~ッ!!」

 

そう思って声を上げようとしたところ、ヴェルゴに口をふさがれて…

 

満面の笑みを浮かべる変態野郎…テメェも一枚噛んでやがるのか!!

 

玉を蹴り上げて変態を引き剥がした時には、もう既に遅く

 

「はい、意義なーしだね~!じゃあ、そういうことで、席替えしよォ~!」

 

そう言っていそいそと席替えが行なわれ、座らされた上座のボスの椅子

 

おい…お前ら…覚悟できてんだろうな…?

 

「…お前ら…前々からこれ計画してたな…?」

 

ヴェルゴを足蹴にして四人に順繰りに目を向ければ、オレの怒りなど何処吹く風、自分は悪いことなどしていませんって面しやがって…!

 

「え~?だっておれがボスやるよりドフィが上に立ってくれた方が安心なんだよね~」

 

仮にそうだとしてもあと三年くらいは待てよ!オレ、前世あるとはいえまだ12だぞ!?12歳の女の子なんだぞ!!?

 

「ドフィは上に立つために生まれてきたんだろ?ほら、覇王色の覇気使えるんだしよォ」

 

それは今関係あるのか!?つーか年齢と性別考えてよ一応常識人!!

 

「…ドフィなら、みんなに優しいボスになれる…だから協力した…」

 

いや…お前は…うん、事の重大さを理解してる?ねえ

 

「ドフィ、照れなくていい。おれははじめてドフィに会ったあの日から、こうなる事をわかっていた。すべての生き物は(ドフィ)の前に跪くべきだ…これはその第一歩でしかない」

 

はい、お前の意見は聞いてない!!それとお前はオレを絶対視しすぎ!!!

 

「うるせェぞヴェルゴォ!!オレが、いつ、そんな、ことを、望んだァ!!?うあがぁぁぁ!!!」

 

いつの間にか立ち上がっていたヴェルゴの足の甲を踏みつけ、腹に拳を叩き込み、そのまま顎も殴り、玉を蹴り上げて、再度ヴェルゴを沈めたオレは、あまりの予想外の展開に頭を掻き毟るしか出来なくて

 

「まあまあ、落ち着くざます。ほら、水でも飲むざます…でもあたくしもドフィちゃんがボスの方がいいと思ってるざます」

 

水を受け取り、喉を潤しながら言われた言葉に、ああ…あなたもか…と、もうオレの味方はいないのだと察した

 

「それに、こうしたらみんなドフィの家族になれるだろォ~?だっておれ達は海賊団(ファミリー)!」

 

嫌がるオレを宥めるように言われた言葉に、泣きそうになったのは、絶対、教えてやらねェ!!

 

もう、いい…こうなったら開き直ってやる…!!

 

「ッ!…ああ、もう!!わかったよ!!テメェら全員オレが面倒見ればいいんだろ!!?ボスでもドンナでも船長でも女帝でもやってやんよ!!!そ・の・代・わ・り!!」

 

でも…オレにだけ、重責を背負わせるなんて、させないぜ…?

 

ニィッと笑顔を浮かべて、オレは一人ずつオレを嵌めた奴らを見つめていく

 

「そ、その代わり…?」

 

ゴクリ、と喉を鳴らしたのは誰だったか…

 

「計画立てたそこの四人、テメェらは道連れだァ!!オレの権限で持ってテメェらを最高幹部に任命してやる!!精々オレのために馬車馬のように働け裏切り者ォォ!!!」

 

そう言われた四人は嫌がるどころか、むしろ嬉しそうで…

 

え?なに、お前ら三人も虐められて悦ぶタイプなの?

 

ヴェルゴがそうなのは知ってたけど

 

うわぁぁ…

 

…やっぱり、オレの周りには、変態しか、いないのか…

 

改めて確認させられた事実に、出来ることなら十年前くらいからやり直したいなぁ…と思う今日この頃なのであった

 

 

 

朝食の後、オレと新設されたドンキホーテ海賊団(ファミリー)の最高幹部になるメンバーは別室の会議室へと集まっていた

 

「…これから海賊団(ファミリー)になるにあたって、いくつかやらなくてはならないことがある」

 

今はまだ無い胸を張りながらそうオレが口にすれば、四人は可愛らしいものを見るような表情で、オレに目を向ける…

 

悪かったな、幼児体形で!

 

「まずは、我が海賊団(ファミリー)のモチーフや海賊団(ファミリー)内での役割についてだ。何か意見があるやつはいるか~?」

 

そう言って四人を見渡せばひょこっと手が上がった

 

「んねーねードフィ、まずはドフィの最終目標を教えてよ。んねー、それでそこから考えていったほうがいいんじゃないかなぁ?」

 

まだ“ひとつなぎの大秘宝(ワ ン ピ ー ス)”の実在が証明されていない今の時代、海賊の目標は様々だ

 

オレの知るところでは、『世界中を見て回りたい!』だの『おれぁ家族が欲しいだけだ』だの『すべてを支配してやる…!』だの…ホント十人十色だ

 

これがあと五年もすれば『“ひとつなぎの大秘宝(ワ ン ピ ー ス)”を手に入れ海賊王になる!』ってのが普通になるんだろうが…

 

「最終目標、か……前にも言ったと思うけど、オレは世界政府に独裁された今の世界のあり方を変えたい。人間には、上も下も、本来はないはずなんだ。天竜人は神なんかじゃない、先祖の業績を笠に着て、自分たちは偉いと驕っているただの人間だ。魚人、巨人、人魚、有翼人種、他にも沢山いる、オレたちとはどこか違った見目の奴らは本当にオレらに劣っているのか?いいや、そんなはずはない。言葉が通じ、誰かを大切に思う想いがある限り、通じ合う事が出来る…オレたちはみんな同じ“ヒト”なんだ」

 

自分より強いものは、確かに怖いかもしれない

 

でも、少し待って欲しい

 

彼らは本当にオレたちに牙を向けてくるのか?

 

誰かを傷つけたいと、そう思うヒトは、あまりいないとオレは思う

 

誰だって家族と幸せに暮らして生きたいと思っている…

 

少なくとも、オレがあの天の地獄で見たものたちは、みんなそう言っていた

 

彼らが、牙を向けてくるのは、オレたちが彼らの大事なものを傷つけたときだけだ

 

お互いの考えを尊重して、お互いを理解することが出来れば、彼らはオレたちと同じ“ヒト”だ

 

…いま、“ヒト”でないのは、一体どちらなのだろうな…

 

「オレは、どんな“ヒト”でも差別される事なく、“ヒト”として自由で、“ヒト”としての権利が保障された生活を送れる世界を作りたい…!“王”とはヒトビトを傷つけるものであってはならない。“王”とはヒトビトの生活を護り、慈しむものでなければならない。そんな“王の道”を違えたものに、そんな“王”を忘れてしまった世界に、オレは“王”が何たるのかを知らしめたい。世界はこんな苦痛に満ちたところであってはならないんだ」

 

飢える子供がいる…

 

食べていくために子供を捨てる親がいる…

 

食べ物を得るために隣人を殺す人間がいる…

 

なのに、だれも、たすけようとしない…!

 

天の豚どもは、自分の欲を満たすのに忙しく、

 

ヒトビトを助けるためにあるべき世界政府は、そんな豚どもを擁護するだけ

 

誰も、底辺の人間のことなんて考えていない

 

お前らが彼らを見捨てるというのなら!

 

オレが彼らを拾っても問題ないだろう?

 

オレのこの両手はまだ小さく、掴もうとしても沢山のものを取りこぼしてしまうだろう…

 

でも!

 

十年後はどうだ?

 

二十年後は?

 

三十年もあれば、世界はどれだけ変えられる?

 

オレは、オレの子供達に、孫達に、綺麗な世界を見せてやりたいんだ

 

どんなに頑張ったところできっと汚いものはなくならないんだろうけど、

 

その汚いものよりもずっと多くの綺麗なものに溢れた世界が、オレはほしいんだ

 

知ってるさ、これはオレのワガママだって

 

でも、女の子はワガママなくらいの方が、かわいいだろう?

 

「ドフィ…」

 

「オレは、オレたちと同じ苦しみを味わう人間を一人でも減らしたいんだ」

 

オレの声には多分何の説得力も無いだろう

 

だっていつもと同じように、世間話をするようなノリで口にしてるんだから

 

でもさ、

 

当たり前のことのようにヒトを助けて、

 

当たり前のことのようにヒトに優しくできる

 

それって、すごくステキなことじゃないか?

 

そういうヒトたちに、オレはなってもらいたいんだ

 

「そんなオレでも、ついてきてくれる?」

 

窺うように一人ずつ、顔を見れば、誰一人として拒否する様子がなくて

 

「おれは、はじめて会ったあの日に、何があってもドフィについて行くと決めた。その気持ちは今も変わらない」

 

「お前に付いて行った方が面白そうだしなァ…安心しろ、ドフィ。お前に降りかかる災難ならおれは避けずに受け止めてやるぜ?」

 

「べへへへへ…おれ達は海賊団(ファミリー)だからなァ~、ついてく、ついてかないの話じゃない…ついていきたい、なんだよね~!」

 

「…ドフィ、おれはドフィがおれを助けてくれたようにドフィを助けたい…ドフィがみんなを助けたいっていうなら、おれもドフィがみんなを助ける手伝いをする…!」

 

まったく…呆れるようなバカばっかりだなぁ、もう

 

「いいか~?オレは最終的には世界相手に喧嘩売ることになるんだからな~?その時になって逃げたいって言ってもお前らは逃げちゃいけない立場なんだからな~?」

 

念のため確認すれば年長者二人は顔を見合わせ、

 

「え~?おれは最期までドフィについてくよ~?お前らもそうだろ~?んね~?」

 

「あァ、信念に命を懸けるのも悪くねェ。それもイイ女の信念にだぞ?男冥利に尽きるじゃねぇか」

 

変態は満面の笑みを浮かべ、

 

「ドフィのために死ねるのなら、おれはこれ以上ないほど幸福だ」

 

袖を引かれて横を見れば、

 

「…逃げるときはドフィも連れて行く…ドフィが逃げないならおれも残ろう…」

 

そんな可愛い事を言われ…

 

「お前ら全員大馬鹿者だよなぁ…オレに命預けてさ!でも…そんなバカなテメェらが大好きだよ!」

 

つい、満面の笑みを浮かべてしまったのだった

 

「「「「ど、ドフィがデレたぁぁ!!?」」」」

 

「うっさいわ!オレだってたまにはちゃんとデレるっつーの、バーカアーホマヌケー!ツンデレじゃねぇから、オレ。オレどっちかてーとデレデレの方だから!可愛い子限定だけどな!野郎相手にデレデレとか誰得なんだよって話だし!!野郎得だ~?んな得はいらないの!」

 

お前らがオレのことをどう見ているのかよ~くわかったよ…

 

フッフッフッ…!覚悟しやがれ!

 

そうしてわっちゃわっちゃと野郎共を弄りまくって、オレの気は漸く晴れたのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

「…んで?結局、モチーフどうすんの?」

 

「…トランプ…とか…?」

 

「トランプだァ?なんだってトランプなんざ…」

 

「…トランプ…四種類あるし…海賊は賭け事とかに使うし…」

 

「ん~トランプ、トランプか~…トランプだったらたしかに学がなくてもわかりそうだよね~」

 

「そうなるとドフィはどの札にも勝てるジョーカーの札か?」

 

「それいいね~!」

 

「え、なに、トランプで決定の方向なの?早くない?まだ意見ひとつしか出て無いじゃん」

 

「別にいいんじゃねェか?反対意見もなさそうだし…で?おれ達はどの札なんだ?ジョーカー」

 

「んねーねー、ドフィが決めてよォ~!ドフィがボスなんだし~!」

 

「え~?めんどくさいなぁ、もう…じゃあ、クラブのキングは、オレにとって知識を補ってくれるボスに。三人寄れば文殊の知恵って言うしさ…これからよろしくな、“トレーボル”!」

 

「よろしく、“ジョーカー”~!」

 

「ハートのキングは、オレに真っ直ぐな忠誠心を向けてくれているヴェルゴに。いつもオレのことを思ってくれてるのは嬉しい…けど変態行為はやめてくれ。よろしく、“コラソン”」

 

「ああ…おれの“(ハート)”はいつでもドフィのものだ…これからもよろしく頼む、“ジョーカー”」

 

「ダイヤのキングは、オレが常識(かがやき)を失ってほしくないと考えている先輩に。これからもその常識感(かがやき)でみんなを軌道修正して(み ち び い て)ほしい…よろしく、“ディアマンテ”」

 

「おう!任されたぜ、“ジョーカー”」

 

「スペードのキングは、オレを支えたいと勇気を出して立ち上がってくれた小さな戦士に。その剣を振るう相手を違えぬよう祈って…よろしくね、“ピーカ”」

 

「…ああ…おれの剣は護るために…!…頑張るから、“ジョーカー”」

 

「んねーねー!せっかくドフィが名付けてくれたんだし、今日からトレーボルって呼んでよ、ねー!?」

 

「それなら、おれのこともコラソンと…!」

 

「あ~…ドフィ以外はいっそのことそれでいいんじゃねェか?…あっちの二人は止めても止まりそうにないし…なぁ、ドフィ?」

 

「あ~…うん、そうするか。お前らもその方が良さそうだし…でもオレの事は名前で呼んでほしいなぁ~なんて…(ジョーカーとか厨二臭いし…)」

 

「ドフィはドフィでしょ?ね~?」

 

「その通り、ドフィはドフィだ」

 

「…コクコク…!」

 

「決まったみたいだな?じゃァ、改めて…今日から頼むぜ、ドフィ船長!」

 

「…ああ、任しとけ!」

 

 





ドフィ子さんだと男バージョンと比べて明るいなぁと感じます。

やっぱりヴェルゴを程よくシバいているからでしょうか…。

戦闘中にルフィが膨らむのと同じような感じなのかもしれません。

あと男兄弟の中の女の子って感じの雰囲気がしてるのかも?

結構中の人の素が出てきてたりもしますからね、肩の力も抜けているんでしょう。



不思議部屋にて


本編とはあまり関係はありません()←


「海賊、か…」

「海賊、ですか…」

「娘にはなってもらいたくない職業のひとつではあるな…」

「ええ、でも…嫌味なくらいあの子には似合っているのが…ムカつきます」

「そうだな…将来的には『おいおい誰だよ、オレの通り道に変態を放置したのは!ついうっかりシバいちまったじゃねぇか!』とか言い出しそうだ…」

「言いそうですね~。あとは『悪ぃけどさ、オレってば、何をしても許されんのよ。だってオレ、天竜人様だしぃ?敬えよ、下々民』とかも言ってそうですわねぇ…」

「…それは、素で言っているのか?」

「多分キャラ付けで言っているんだと思いますけど…悪い女キャラ的な?」

「素で言っていたなら私達の教育が間違っていたのではないかと心配になるところだったよ」

「あの子はほら、意外とノリがいいところがありましたから。忘年会の罰ゲームかなにかでやらされたとかでは?」

「ああ…なら仕方ないな」

「それからですねぇ…こんなのもありますよ?『最初から切り札(ジョーカー)を切るバカはいねェだろ?アンタ、チェスは上手でもカードはヘタクソだな!』…どんなシーンで使っているんでしょうね?」

「戦闘だろうか…?わざわざカードについて言及するという事はあの子はカードモチーフを気に入っているようだな」

「ふふふ…賭け事で身を滅ぼさなければいいのですけれど」

「それはないと思うが…賭け事で身を滅ぼしそうなのはロシィの方だと…」

「…確かにそうですわね。最後に大きなドジをやらかして売られてしまったりするのでしょう?」

「そこにドフィが迎えに来て『オレの弟が世話になったみたいだな…?』と大暴れ、だろうな」

「ふふふ…目に浮かぶようですわ」

「あの子は昔からお転婆だったからな…少しは落ち着いてくれないと…」

「好きな殿方でも出来れば変わりますわよ、きっと」

「…だがあと五年…出来れば十年は嫁にやったりなどするものか…!」

「はいはい、ご自重くださいな。まぁ…わたくしも生半可な男が手を出そうものなら…町ごと消し飛ばしますけど★」

「ははは…」

「ふふふ…」

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