「…き……コ…ア……」
私は薄らと目を開ける。
太陽の光がまぶしい。
「やっと起きた。コキア、今日は地球に行くんじゃなかったの?」
「あ、よーちゃん。起こしてくれたの?ありがとう。」
私は今日、地球に行く。
「それじゃあね、よーちゃん。」
私はある場所へ赴く。
だいぶ前にお母さんが建てた神殿だ。その神殿には時空を超える機能がある。
神殿の中央にある謎の機械に手を触れて。
――私は、地球にワープする。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
―冷たい。
頭が冷たい。
頭を触ってみると、額に氷が乗っていた。
目を開ける。 広がる空。空。空。
どうやら私は寝ていたようだ。
「あ、目を覚ましましたか」
声がした方を向くと、緑の着物を着た人が寝転んでいた。
その人の下半身は、魚の尻尾だった。
「に、人魚?」
「ええ。あなたは…妖精のようですね。なぜここで倒れていたの?」
「私、ここで倒れてたの?」
見渡してみると、ここは草原のようだ。一本の川が流れている。
人魚の下半身は川の水に浸かっていた。
「えっと…久しぶりに地球に来てから、ここまで記憶が無いの。」
「まぁ、久ぶりに…?貴女は何処で暮らしていたというのですか?」
「妖精の村。この空の向こうにあるの!」
「ふふふ、おとぎ話みたいですね。」
人魚は空を見上げ、薄らと笑みを浮かべる。
子供の妄想だと思い、信じていないのだろうか。
人魚が、何かを思い出したように私に話しかけた。
「そうだ。この川の続く湖に、妖精が出てくる島があるのですが、行ってみません?」
人魚は、私の返事も聞かずに川の下流へと泳いで行く。着物はなぜか濡れないようだ。
湖の島…私達の村に繋がる島だろうか。穴は隠してあるから村には入れないだろう。
私も、人魚を追って川の下流へ飛んで行く。
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人魚を追って着いたのは、やはり私たちの村の入り口だった。
湖には濃い霧がかかっており、妖精が数十匹見える。
妖精の一人がこちらを見つけ、ふよふよと近づいてくる。
湖の見回りを担当している妖精だ。
「あ、誰かと思えばわかさぎ姫様とコキア様じゃないですか」
「様?まさか、貴女って妖精の中でも高い地位なの?」
「そうみたい。あなた、わかさぎ姫っていうんだね。よろしく。」
なぜか、わかさぎ姫は動揺している。自分より立場が上の人と思っているのだろうか。
「わかさぎ姫も、様づけなんだね。この子と知り合い?」
「コキア様、わかさぎ姫様は湖を守ってくれているのです。」
「最近、ここに住み始めました。貴女がここの管理人なのですか?」
「いや、違うよ。お母さんじゃないかな」
お母さんには、地球に行く、と言われて以来会っていない。
といっても1か月程の間だが。
てんぷらですか?ええ、そこそこ好きですよ。