やまうちのなく頃に   作:おやまうちさま

5 / 5
やまうちのく頃に


ループ3回目その1 ストーカーじゃねえ

 入学式を使って前回の復習。

 

 いろいろやらかした気がするけど、たかが45クラスポイントつってもクラスポイントをゲットできたから、成功でよかったんじゃね?

 そうだよな。失敗したのは、テストだけじゃん。

 

 ポジティブに捉えて、前回の案は積極的に使って行こう。

 

 前回の方針

1、健は、起こさない。

2、ゲームは、買わない。

3、授業は、真面目に受ける。

4、寛治とは、仲良くしたいけど諦める。

 

 5月の時点でプライベートポイント7万近く残せていたし、ボッチ生活ってお金を使わないことに関しちゃ、有りなのかもなぁ。

 

 4の寛治だけは、めちゃくちゃ辛いけど、寛治とクラスポイントの両立をどうしたら良いのか分かんねーしさ。正直、たった45クラスポイントなら寛治を優先させたいぜ?

 けどよぉ、これでクラスポイントを0にしたら、前回の俺はなんだったんだってなるじゃん。

 

 全部失敗したとかハズイし、クラスポイントだけは成功したってことにしておきたいのよ。

 すまん寛治。そのうち仲良くなろうぜ。

 

 次は前回から変える方針。

5、勉強はせずに、サバイバルの予習に費やす。

 

 ここだけは、前回から変えなきゃダメだな。

 櫛田ちゃんから模範解答を貰ったら、サバイバルの予習は中断する。

 ビキニには要注意、と。よし、これでいける。

 

 

 

   ◇◇◇

 

 

 

 6月

 

 無事に中間テストを誰一人欠けることなく突破したDクラスは、クラスポイントが0になっていた。

 

「なんでだよ」

 

 5月の時点では、池との友情を引き換えに45クラスポイント今回も残すことに成功した。

 残念だけど、そこまでだ。だらだらした4月を過ごしたDクラスにとって、いきなり真面目モードに切り替えるのは、難易度が高すぎた。

 流石に露骨な私語とかは減ったけど、健は相変わらず遅刻してくるし、一部の女子はプールに不参加だったり、授業の欠席も多い。

 

 元々1000クラスポイントを45まで減らしたクラスなわけでさ。

 45クラスポイントが消えるのは、あっという間だった。

 

 つーか、前回で気づいとけよ。すぐに退学になったせいで、気づいてなかったぜ。

 

「……中間テストが終わったし、ポイントが回復するよな」

 

 夏休み前には、確かポイントがちょっと復活していたはず。

 中間テストのおかげだっけ、なんでだっけ。理由は知らん。

 反映されたのは、7月からだったのは覚えている。

 

 あの頃は無料の水だけで切り抜けてたし、ポイントが貰えるならなんでもオッケーだったからなぁ。

 あ、前回見たビキニ動画発見。ブックマークブックマークと。

 

 よーし、順調にサバイバル知識が溜まっていってるぜ。

 これで俺も大活躍間違いなしっと。

 

 夏が待ち遠しい。山内春樹のAクラス伝説は、夏から始まるっと。

 

 その前に期末テストがあるはずだから、ちょっとだけ勉強しとこうか。

 前に突破できたから大丈夫なはずだけど、一応な、一応。

 

 

 

   ◇◇◇

 

 

 

 7月

 

 想定通りに、クラスポイントが93まで回復した。

 想定外の出来事として、プライベートポイントは振り込まれなかった。

 

「健のやらかしじゃん。どうなったんだっけ」

 

 健の暴力事件が勃発したことが、茶柱の口から説明された。

 あったあった。そうだ、健が悪いんだった。

 

 でも、結局どうなったんだ?

 

 目撃者探しを行った覚えはある。

 

 なんか佐倉が関わってた気がする。

 思い出せねー。つーか、これもいつの間にか解決してたんだよなぁ。

 

 あ、そうだ。堀北だ。

 確か堀北がなんかしたんだった。

 そのせいで健は、二言目には堀北堀北って言い出すようになったから、堀北が解決したのは間違いない。

 

 うっし、整理しよう。

 健が暴力事件を起こした。

 佐倉がなんか関わって、堀北がなんか解決した。

 

 うん、全然わからん。

 

 佐倉って大人しいし、何考えてるのか全然わかんねーんだよなぁ。

 真の姿は可愛いにしても、普段は地味でダメダメだし。

 

 おっぱいは最高だけど。

 おっぱいは最高なんだけど。

 

 あ、でも大人しい佐倉が夏の無人島時点で、綾小路と親しくしてたんだよなぁ。

 綾小路に佐倉のメアドを教えてやるって騙されたのも、親しそうだったからだし。

 綾小路と佐倉の接点って、もしかしてこの事件で出来たんじゃね?

 

 ピーンときた。

 思いついたら間違いないグッドアイディアな気がしてきたぜ。

 

 綾小路は、堀北の腰ぎんちゃくで一緒に動いたりしてたみたいだし。

 その流れで佐倉と関わって、親しくなったとかだったら。

 

「ワンチャン、俺が佐倉と親しくなれるんじゃ……」

 

 既にクラスでは、平田と軽井沢というカップルが誕生している。

 恋愛戦はもうスタートを切ったといっていい。

 

 櫛田ちゃん狙いだったけど、親しくなれるチャンスがあるなら逃す手はないっしょ。

 前に振られちゃったのは、仲良くなる前に一方的に告ったからだし。反省して、今回はしっかり仲良くなっときたい。

 

 そして上手くいけば、あのおっぱいが俺のものになる!?

 

 そうと決まったら行動あるのみよ。

 寛治たちから誘われなかったし、俺はフリーだ。自由に動ける。

 

 早速放課後、堀北の席へと向かった。

 

「堀北、一緒に目撃者探しに行こうぜ」

「嫌よ」

「…………」

 

 撃沈。

 

 威圧するような目に圧倒されて、粘ることすらできなかった。

 

 佐倉と親しくなる前に、堀北の好感度が足りなかったらしい。

 綾小路は、どうやって堀北と親しくなったんだ。

 

 どうしろってんだよぉ。

 

「あ……池の誕生日、6月じゃなかったっけ?」

 

 なんか急に思い出したけど、完全に忘れてた。もう今更じゃん。手遅れだ。

 

 ほ、ほら、来年祝えばいいんだ。

 池の誕生日を祝うためにも、退学にならないように頑張ろうぜ。

 

 

 

   ◇◇◇

 

 

 

 堀北には断られたけど、チャンスが消えたわけじゃない。

 あれからなんとなく佐倉を注目してみている。

 

 ワンチャン佐倉狙いとかじゃないぞ。

 健の暴力問題を解決するキーマンが佐倉だって知ってるから、それを活かすために頑張ってるだけ。それで、オマケとして親しくなるに越したことはないわけだしさ。

 

 放課後。

 さりげなく椅子に座って、端末をいじる振りをしなら佐倉をチェックする。

 席を立ったのに合わせて、その後を追いかける。

 

「あ……」

 

 と、ドアを出たところでなぜか教室に戻ろうとしていたクラスメイト(本堂)とぶつかったらしい。

 佐倉の手から何が落ちて金属音が響いた。

 

 デジカメだ。

 

 本堂は、デジカメに気付かなかったのか、悪い悪いと軽く謝って去っていった。

 何のために戻って来たんだ、アイツ。

 

 いや、本堂のことはいい、佐倉とデジカメだ。

 

 佐倉ってデジカメ持ってたのか。

 それすら知らなかったぜ。

 

「嘘、映らない……」

 

 しかし、チャンス到来だ。

 ここは優しく声をかけて、好感度ゲットだぜ。

 

「佐倉、大丈夫か?」

「ごめんない。帰ります……」

「…………」

 

 佐倉は、逃げるように小走りで俺の前を去っていった。

 その勢いに俺は何も言えなかった。

 伸ばした手を情けなくひっこめただけだ。

 

 おっかしいなぁ。チャンスだと思ったんだけどなぁ。

 けど、デジカメが壊れたってことは、修理が必要だよなぁ。

 

 ケヤキモールで修理できるんだっけ。調べとくか。

 

 くれぐれも忘れるなよ。健の暴力事件を解決するには、佐倉の協力が必要だからであって、決してストーカー行為じゃねえからな。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

憑依転生きよぽん(作者:笑っちゃうよね〜たはー)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

きよぽんに憑依転生した。とりあえずホワイトルーム脱出するか


総合評価:1318/評価:8/連載:5話/更新日時:2026年04月23日(木) 21:00 小説情報

綾小路 in Cクラス(作者:NIES)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

WRの最高傑作・綾小路清隆がCクラスに入ったストーリーを書いてみました▼※更新は不定期です▼


総合評価:2175/評価:8.5/連載:15話/更新日時:2026年05月31日(日) 17:46 小説情報

『よう実』ゲーでハーレム目指します(作者:m!zu菜)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

よう実の女キャラを堕としたい!!▼ということでハーレムチャレンジ、決行です。▼スタートはゲーム開始時、一年生終了時に何人の女の子と付き合っているかを競います。▼RTAではないのでご容赦を。▼


総合評価:4031/評価:8.67/連載:9話/更新日時:2026年05月22日(金) 22:53 小説情報

好奇心の下僕(作者:かんぱにい)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

「勝利は既に俺の手の中にある。▼だったら、その過程で何をしようと何も問題はない」


総合評価:4056/評価:8.65/連載:12話/更新日時:2026年02月20日(金) 21:00 小説情報

いつからここが尸魂界だと錯覚していた? (作者:yvrararara)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

「私が天に立つ(※友達たくさんできるかな。)」▼現代日本で平凡な生活を送っていたはずが、目を覚ますと『BLEACH』の絶対的ラスボス・藍染惣右介(5歳)に転生していた。▼霊力も斬魄刀もない『よう実』の世界で彼に与えられたのは、完璧な肉体と頭脳、そして普通の言葉が勝手にラスボス風ポエムに変換される理不尽な呪いだった。▼※Geminiを利用して加筆修正しています…


総合評価:13841/評価:8.43/連載:56話/更新日時:2026年06月01日(月) 16:34 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>